流体機械

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 流体機械
科目番号 0128 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 流体機械の基礎
担当教員 中山 博愛

到達目標

1.ターボ機械の理論と作動原理を確実に理解し、説明できる。
2.水車・風車の作動原理を理解し、説明できる。
3.流体の流れを通してどのような種類の機械が利用されているか関連付けができ、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1流体機械の作動原理と理論式を流体力学の理論を用いて誘導する事ができる。流体機械の作動原理と理論式を流体力学の理論を用いて誘導する事ができる。流体機械の作動原理と理論式を導く事ができない。
評価項目2水車、風車の作動原理と流れの理論を流体力学の理論を用いて誘導する事ができる。水車、風車の作動原理と流れの理論を流体力学の理論を用いて誘導する事ができる。水車、風車の作動原理と流れの理論を導く事ができない。
評価項目3流体の流れを通して流れに適用できる流体機械を関連づける事ができる。流体の流れを通して流れに適用できる流体機械を関連づける事ができる。流体の流れを通して流れに適用できる流体機械を関連づける事ができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 D① 専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を統合し、活用できる。
準学士課程の教育目標 F② 工業技術と社会・環境との関わりを考えることができる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB② 自主的・継続的な学習を通じて専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SD① 専攻分野における専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を総合し、応用できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SF② 工業技術と社会・環境との関わりを理解し、社会・環境への効果と影響を説明できる。

教育方法等

概要:
流体機械は流体の持つエネルギーと機械的動力とのエネルギー変換機であり、ポンプ・水車で代表される水力機械、送風機・圧縮機・風車で代表される空気機械とに大別される。本授業では、いずれにも共通な基本原理でその作動状態を説明し、流体機械全般についての知識を修得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
流体機械に使用される理論や原理は、4年生の前学期から先行している水力学で履修しているので、ここでは機器の原理や作動方法を中心に解説する。
注意点:
教科書に沿って説明を行うが、現在の社会生活において実用的でない項目あるいは専門的過ぎる項目は割愛する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 半年間の授業スケジュール(シラバス利用)
学習に当たっての導入教育(流体機械とは?)
2週 流体機械のエネルギーと流体機械の定義 流体機械によるエネルギーの変換方向を説明できる。
3週 流体機械の分類 容積形とターボ形の形式分類ができる。
4週 容積形流体機械の作動原理 容積形流体機械の作動原理を説明できる。
5週 ターボ機械の作動原理 オイラーのポンプの式、水車の式を導くことができる。
6週 ターボ機械の作動原理 オイラーのポンプの式、水車の式を導くことができる。
7週 ターボ機械の作動原理 オイラーのポンプの式、水車の式を導くことができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 答案返却、解説
10週 流体機械の特性と諸現象 流体機械の種類による特性の違いと異常現象を説明できる。
11週 流体機械の特性と諸現象 流体機械の種類による特性の違いと異常現象を説明できる。
12週 流体機械の種類と用途 流体機械の種類を仕様値、用途に応じて分類できる。
13週 流体機械の種類と用途 流体機械の種類を仕様値、用途に応じて分類できる。
14週 ターボ機械の流体力学 ターボ機械に用いられている流体力学の式を用いて流体機械の理論を導く事ができる。
15週 定期試験
16週 答案返却、解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。3
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。3
圧縮性流体と非圧縮性流体の違いを説明できる。3
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。3
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。3
パスカルの原理を説明できる。3
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。3
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。3
物体に作用する浮力を計算できる。3
定常流と非定常流の違いを説明できる。3
流線と流管の定義を説明できる。3
質量保存則と連続の式を説明できる。3
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。3
オイラーの運動方程式を説明できる。2
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。3
ピトー管、ベンチュリー管、オリフィスを用いた流量や流速の測定原理を説明できる。3
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。3
層流と乱流の違いを説明できる。3
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。3
円管内層流および円管内乱流の速度分布を説明できる。3
ハーゲン・ポアズイユの法則を説明できる。3
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。3
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。3
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。3
流れの中の物体に作用する抗力および揚力について説明できる。3
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。3
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。3
熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。2
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。2
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。2
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。2
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。2
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。2

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000