伝熱工学

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 伝熱工学
科目番号 0171 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 伝熱工学(改訂・新装版) 一色尚次、北山直方共著、森北出版
担当教員 小清水 孝夫

到達目標

1.伝熱の三つの基本形式である熱伝導,熱伝達,熱放射を理解し、各伝熱形式での伝熱量を計算できる。
2.熱交換器の伝熱の形式を理解し、交換熱量を計算できる。
3.対流熱伝達の様相とメカニズムを理解し、実験式を利用して熱伝達率を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1伝熱の三つの基本形式である熱伝導,熱伝達,熱放射を完全に理解し、あらゆる応用問題を解くことができる。伝熱の三つの基本形式である熱伝導,熱伝達,熱放射を理解し、基本的な問題を解くことができる。伝熱の三つの基本形式である熱伝導,熱伝達,熱放射に関する問題を解くことがでない。
評価項目2熱交換器の伝熱の形式を完全に理解し、あらゆる応用問題を解くことができる。熱交換器の伝熱の形式を理解し、基本的な問題を解くことができる。熱交換器に関する問題を解くことができない。
評価項目3対流熱伝達の様相とメカニズムを完全に理解し、実験式を利用してあらゆる応用問題を解くことができる。対流熱伝達の様相とメカニズムを理解し、実験式を利用して基本的な問題を解くことができる。対流熱伝達に関する問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
「伝熱工学」は、機械工学系の学生にとっては必須で、重要な科目の一つであり、温度差の結果として物体間に起こるエネルギーを探求する科学である。この学問は、動力工学の分野において極めて重要な位置を占めるばかりでなく、機械工学、化学工学、金属工学、環境工学、電気工学などの広い分野に関係している。基本となる三つの伝熱形式(熱伝導、熱伝達および熱放射)について、基本となる理論を理解するとともに、その応用を体系的に学ぶ。
授業の進め方・方法:
基本的には教科書に基づき、伝熱工学の基礎が十分に理解できるように、スライドを利用して授業を進める。
注意点:
抽象的な事象が多く理解しにくいこともあるので、できるだけ身近な事象に当てはめながら説明を行い、理解を深めるようにする。説明をよく聞いて、現象の理解に務めること。また、受身の受講では理解が深まらないことを自覚すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 学習の目的が理解できる。
2週 熱の伝わり方 伝熱の三つの基本形式である熱伝導,熱伝達,熱放射を説明できる。
3週 熱伝導に関する基本事項 熱流束、温度場、熱伝導率の意味を理解し、フーリエの法則を説明できる。
4週 熱伝導の計算1 フーリエの法則を使用して平行平面板における熱流束を計算できる。
5週 熱伝導の計算2 フーリエの法則を使用して円管における伝熱量を計算できる。
6週 熱伝導の計算3 フーリエの法則を使用して球状壁における伝熱量を計算できる。
7週 演習問題(定常熱伝導の総まとめ)
8週 中間試験
2ndQ
9週 答案返却、非定常熱伝導の基本1 定常熱伝導と非定常熱伝導の違いを説明できる。
10週 非定常熱伝導の基本2 物体内に温度場を考え、フーリエの微分方程式を導出できる。
11週 非定常熱伝導の数値解法 フーリエの微分方程式を使用して温度場の時間変化を計算できる。
12週 平板壁における熱通過 ニュートンの冷却法則を使用して平板壁における熱流束を計算できる。
13週 円管の熱通過 ニュートンの冷却法則を使用して円管における伝熱量を計算できる。
14週 演習問題(熱通過の総まとめ)
15週 期末試験
16週 答案返却,前期分の復習
後期
3rdQ
1週 熱交換器における熱移動の形式 隔板式熱交換器、蓄熱式熱交換器、直接接触式熱交換器の伝熱形式を説明できる。
2週 熱交換器の伝熱計算1 隔板式熱交換器において、対数平均温度差を計算できる。
3週 熱交換器の伝熱計算2 隔板式熱交換器の伝熱計算を説明できる。
4週 演習問題(隔板式熱交換器の総まとめ)
5週 フィンによる放熱1 フィンからの放熱量を計算できる。
6週 フィンによる放熱2 フィン効率を説明できる。
7週 演習問題(フィンによる放熱の総まとめ)
8週 中間試験
4thQ
9週 答案返却、対流熱伝達に関する基本事項 強制対流熱伝達における速度境界層、温度境界層を説明できる。
10週 強制対流熱伝達のメカニズム 境界層内の流れを支配する方程式を導出できる。
11週 対流熱伝達に関する実験式 対流熱伝達の実験式を使用して任意の形状物体における熱伝達率を計算できる。
12週 沸騰熱伝達 沸騰曲線の意味を理解し、整理式を使用して熱伝達率を計算できる。
13週 凝縮を伴う熱伝達 膜状凝縮と滴状凝縮の意味を理解し、滴状凝縮における熱伝達率を計算できる。
14週 放射伝熱 プランクの法則、ウィーンの法則、ステファンーボルツマンの法則を説明できる。
15週 定期試験
16週 答案返却、後期分の復習

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表課題・演習態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60040000100
基礎的能力0000000
専門的能力60040000100
分野横断的能力0000000