設計製図Ⅱ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 設計製図Ⅱ
科目番号 0173 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 自作プリント
担当教員 中山 博愛

到達目標

1.与えられたポンプ設計仕様値からポンプの主要部を設計計算できる。
2.渦巻ポンプの部品図と組立図を作成できる。
3.他の学生の作図した図面を読みとること(検図)ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1与えられた要求性能(吐出量、実揚程、強度)を満たし、組立て可能で、コストを追求した設計ができる与えられた要求性能(吐出量、実揚程、強度)を満たし、組立ても考慮したポンプの設計ができる。与えられた要求性能(吐出量、実揚程、強度)を満たすポンプの設計計算ができない。
評価項目2与えられた要求性能を満たし、コストも追求したポンプの製図ができる。与えられた要求性能を満たすよう設計したポンプの製図ができる。与えられた要求性能を満たすよう設計されたポンプの製図ができない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業では、機械工学の専門科目の集大成として片吸込単段渦巻ポンプの設計および製図を行い、設計製図能力の総まとめにすることを目的とする。
授業では、1.設計の構想 2.ポンプ設計計算書の作成 3.ポンプ組立図の製図 4.ポンプ部品図の製図 5.検図 を行い、他者が描いた図面の読み取り能力を習得するまでを行う。
授業の進め方・方法:
全員に個別のポンプの設計データを与え、設計開始から10週間程度は説明と計算を同時進行で行う。その後は各人で計算・製図を行う。計算書および図面のそれぞれの提出期限を厳守すること。最終的には、検図および設計全般についてのプレゼンテーションを行う。
注意点:
前学期期末試験前の最終授業日までに全完成品を提出しない場合は、F2の評価とするので注意すること。
質問は、授業時間外でも引き受けるので、計算や設計の疑問を早期に解決すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 半年間の授業スケジュール説明(シラバス利用)
ポンプ製図の導入教育(課題の選定、構想)
出席番号ごとに異なる要求性能(吐出し量、実揚程)を確認し、渦巻きポンプの原理、設計仕様を理解できる。また、ポンプの全揚程、所要動力、回転数が計算できる。
2週 吸込管、羽根車、吸込カバー、ケーシング、主軸、軸受の計算 形式数と比速度を求め、ボス部、羽根車目玉部、羽出口諸元の計算ができる。
3週 吸込管、羽根車、吸込カバー、ケーシング、主軸、軸受の計算 形式数と比速度を求め、ボス部、羽根車目玉部、羽出口諸元の計算ができる。
4週 吸込管、羽根車、吸込カバー、ケーシング、主軸、軸受の計算 形式数と比速度を求め、ボス部、羽根車目玉部、羽出口諸元の計算ができる。
5週 羽根車作図 設計計算に基づいた羽根車の製図ができる。
6週 ポンプ組立図の製図 ボリュートケーシングを主要部としてポンプの組立図の製図ができる。
7週 ポンプ組立図の製図
ボリュートケーシングを主要部としてポンプの組立図の製図ができる。
8週 ポンプ組立図の製図 ボリュートケーシングを主要部としてポンプの組立図の製図ができる。
2ndQ
9週 ポンプ組立図の製図 ボリュートケーシングを主要部としてポンプの組立図の製図ができる。
10週 ポンプ組立図の製図 ボリュートケーシングを主要部としてポンプの組立図の製図ができる。
11週 ケーシング、主軸、軸受台、その他の小物部品の製図 主軸、羽根車、ケーシングその他の小物部品の製図ができる。
12週 ケーシング、主軸、軸受台、その他の小物部品の製図 主軸、羽根車、ケーシングその他の小物部品の製図ができる。
13週 ケーシング、主軸、軸受台、その他の小物部品の製図 主軸、羽根車、ケーシングその他の小物部品の製図ができる。
14週 ケーシング、主軸、軸受台、その他の小物部品の製図 主軸、羽根車、ケーシングその他の小物部品の製図ができる。
15週 ケーシング、主軸、軸受台、その他の小物部品の製図 主軸、羽根車、ケーシングその他の小物部品の製図ができる。
16週 全図面の検図 部品と組立図の整合性を検図できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。4
製図用具を正しく使うことができる。4
線の種類と用途を説明できる。4
物体の投影図を正確にかくことができる。4
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。4
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4
部品のスケッチ図を書くことができる。4
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。4
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。4
機械設計標準規格の意義を説明できる。4
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。4
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。4
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。4
軸の種類と用途を理解し、適用できる。4
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。4
キーの強度を計算できる。4
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。4
滑り軸受の構造と種類を説明できる。4
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。4
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。4
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。4
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。4
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。4
歯車列の速度伝達比を計算できる。4
力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。3
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。3
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。3
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。3
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。3
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。3
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。3
仕事の意味を理解し、計算できる。3
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。3
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。3
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3
動力の意味を理解し、計算できる。3
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。3
運動量および運動量保存の法則を説明できる。3
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。3
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。3
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。3
応力とひずみを説明できる。3
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。3
許容応力と安全率を説明できる。3
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。3
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。3
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。3
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。3
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。3
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。3
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。3
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。3
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。3
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。3
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。3
多軸応力の意味を説明できる。3
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。3
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。3
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。3
振動の種類および調和振動を説明できる。3
熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。4
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。4
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。4
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。4
パスカルの原理を説明できる。4
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。4
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。4
物体に作用する浮力を計算できる。3
定常流と非定常流の違いを説明できる。3
流線と流管の定義を説明できる。3
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。4
オイラーの運動方程式を説明できる。3
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。4
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。4
層流と乱流の違いを説明できる。3
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。4
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。4
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。4
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。2
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。2
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。4
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。3
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。3

評価割合

課題発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000