数値計算法

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 数値計算法
科目番号 0095 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 「C言語による数値計算入門―解法・アルゴリズム・プログラム (UNIX & Information Science)」 皆本 晃弥(サイエンス社)
担当教員 磯崎 裕臣

到達目標

1. 数値の表現方法が誤差に関係することが理解でき、数値計算で生じる誤差を理解できる。 A①②, B①, C① ,SA①②, SB①, SC①
2. 関数近似と関数補間の説明と演習ができる。 A①②, B①, C① ,SA①②, SB①, SC①
3. 高次方程式、連立一次方程式、微分方程式、数値積分、固有値と固有ベクトルの数値計算的解法の説明と演習ができる。 A①②, B①, C① ,SA①②, SB①, SC①
4. 各数値計算的解法を用いたプログラミングを作成できる。 A①②, B①, C① ,SA①②, SB①, SC①

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
数値計算の必要性数学的な手法だけは、コンピュータを用いて計算処理ができないことを理解し、数値計算という手法が必要であることを原因も含め説明できる。数学的な手法だけは、コンピュータを用いて計算処理ができないこと、数値計算という手法が必要であることをが理解できる。数学的な手法だけは、コンピュータを用いて計算処理ができないことを理解していない。
数値計算の手法各種数値計算の手法を理解し、概要や原を理説明できる。各種数値計算の手法を基本的に理解しておらず、概要を説明できる。各種数値計算の手法を理解しておらず、説明できない。
プログラミング参考資料なしに数値計算に必要なプログラム自力で作成できる。教科書等を参考にすることで数値計算に必要なプログラムを作成できる。数値計算に必要なプログラムを作成できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 A① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 A② 自主的・継続的な学習を通じて、基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 B①  専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 C①  実験や実習を通じて、問題解決の実践的な経験を積む。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SA① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する共通基礎を理解できる。 
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標  SA②  自主的・継続的な学習を通じて、共通基礎科目に関する問題を解決できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標  SB①  共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC①  専門工学の実践に必要な知識を深め、実験や実習を通じて、問題解決の経験を積む。

教育方法等

概要:
C言語によるプログラム演習を通じて、数値積分、統計処理、関数近似を理解し、高次方程式、連立一次方程式、常微分方程式の数値解法について学ぶことを目的とする。
授業の進め方・方法:
講義で学習した内容やその応用・発展問題に関するレポート、演習問題、プログラミング作成などを行う。
注意点:
前年度までに学習したC言語プログラミングについての理解を深めておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 C言語の復習(1) データの入出力、四則計算、繰り返し文、条件文を理解できる。
2週 C言語の復習(2) データの入出力、四則計算、繰り返し文、条件文を用いたプログラムを作成できる。
3週 数値計算の基礎(1) 誤差の定義、丸め誤差、桁落ちを理解する。
4週 数値計算の基礎(2) テーラー展開による級数計算ができる。
5週 高次方程式 (1) 組立除法、2分法、ニュートン法による高次方程式の数値解法を理解し、手順を説明できる。
6週 高次方程式 (2) ニュートン法、はさみ打ち法による高次方程式の解法を理解し、手順を説明できる。
7週 高次方程式 (3) 組立除法、2分法、ニュートン法、はさみ打ち法のプログラムを作成できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 数値積分(1) 台形公式を用いた数値積分を理解し、手順を説明できる。
10週 数値積分(2) シンプソン公式を用いた数値積分を理解し、手順を説明できる。
11週 数値積分(3) 複合台形公式、複合シンプソン公式を用いた数値積分を理解し、手順を説明できる。
12週 数値積分(4) 台形公式用いた数値積分プログラムを作成できる。
13週 数値積分(5) シンプソン公式用いた数値積分プログラムを作成できる。
14週 統計処理(1) 平均、分散、標準偏差を理解できる。
15週 統計処理(2) 平均、分散、標準偏差を求めるプログラムを作成し、統計情報を整理分析できる
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 近似と補間(1) 最小2乗法による関数近似を理解し、手順を説明できる。
2週 近似と補間(2) ラグランジュ補間、ニュートン補間を理解し、手順を説明できる。
3週 近似と補間(3) 最小2乗法、ラグランジュ補間、ニュートン補間を用いた近似・補間プログラムを作成できる。
4週 連立一次方程式(1) 掃出法を理解し、連立一次方程式の数値解法を説明できる。
5週 連立一次方程式(2) ヤコビ法を理解し、連立一次方程式の数値解法を説明できる。
6週 連立一次方程式(3) ガウス法を理解し、連立一次方程式の数値解法を説明できる。
7週 連立一次方程式(4) 掃出法およびヤコビ法、ガウス法を用いた、連立一次方程式の解法プログラムを作成できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 常微分方程式(1) オイラー法を理解し、微分方程式の数値解法を説明できる。
10週 常微分方程式(2) ホイン法、ルンゲクッタ法を理解し、微分方程式の数値解法を説明できる。
11週 常微分方程式(3) オイラー法、ホイン法、ルンゲクッタ法を用いた微分方程式の数値解法プログラムを作成できる。
12週 固有値と固有ベクトル (1) べき乗法を理解し、固有値と固有ベクトルの数値解法を説明できる。
13週 固有値と固有ベクトル (2) QR法を理解し、固有値と固有ベクトルの数値解法を説明できる。
14週 固有値と固有ベクトル (3) ヤコビ法を理解し、固有値と固有ベクトルの数値解法を説明できる。
15週 固有値と固有ベクトル (4) べき乗法、QR法、ヤコビ法を理解し、固有値と固有ベクトルの数値解法プログラムを作成できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野情報基本的なアルゴリズムを理解し、図式表現できる。3前1,前2,前5,前6,前9,前10,前11,前14,後1,後2,後4,後5,後6,後9,後10,後11,後12,後13,後14
プログラミング言語を用いて基本的なプログラミングができる。4前1,前2,前7,前12,前13,前15,後3,後6,後7,後15
整数、小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3前1,前2
基数が異なる数の間で相互に変換できる。3前1,前2

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合75250000100
基礎的能力0000000
専門的能力75250000100
分野横断的能力0000000