電気磁気学Ⅱ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気磁気学Ⅱ
科目番号 0098 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「電気磁気学(第2版)新装版」 安達 三郎, 大貫 繁雄(森北出版) / 参考書:「詳解電磁気学演習」 後藤 憲一(共立出版)
担当教員 田上 英人

到達目標

1.磁界、磁束、磁束密度の概念を理解し、ビオ・サヴァールの法則、アンペアの法則を用いて電流が作る磁束密度を求めることが出来る。
2.磁界中の電流に働く力、磁界中の荷電粒子に働く力を求めることが出来る。
3.磁性体中の磁界の強さ、磁気回路を通る磁束を求めることが出来る。
4.電磁誘導現象を理解し、誘導起電力、インダクタンス、磁気エネルギーを求めることが出来る。
5.マクスウェルの方程式の各式の意味を理解し、波動方程式の導出が出来る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ビオサバールの法則を用いて、真空中の電流による力や磁束密度との関係を理解し、諸量を導き出せる。ビオサバールの法則を用いて、真空中の電流による力や磁束密度との関係が説明でき、計算できる。ビオサバールの法則を用いて、真空中の電流による力や磁束密度との関係が説明でき、計算できない。
評価項目2アンペアの法則を用いて、真空中の電流による力や磁束密度との関係を理解し、諸量を導き出せる。アンペアの法則を用いて、真空中の電流による力や磁束密度との関係が説明でき、計算できる。アンペアの法則を用いて、真空中の電流による力や磁束密度との関係が説明でき、計算できない。
評価項目3磁性体における電流と磁束密度の関係、磁気エネルギーや働く力を理解し、諸量を導き出せる。磁性体における電流と磁束密度の関係、磁気エネルギーや働く力を説明できる。磁性体における電流と磁束密度の関係、磁気エネルギーや働く力を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3年次で学んだ電気磁気学の続編として,電流と磁界に関する様々な現象から,電流と磁界が結合した電磁波の発生までの範囲を詳しく解説する。
授業の進め方・方法:
教科書を解説しながら演習を行いつつ、難題についてグループでディスカッションする時間を設ける。
注意点:
公式や解法の暗記に偏ることなく、概念(イメージ)を想像しながら解答に取り組むこと。
必ず授業後に、問題を解く復習をし、現在の理解度を自己チェックすること。
上学年の授業との関係に留意し、目的意識を持って学習すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 真空中の静磁界 磁界とは何か説明でき、電流による磁界、磁束を計算できる。
2週 真空中の静磁界 磁界とは何か説明でき、電流による磁界、磁束を計算できる。
3週 右ねじの法則とビオ・サヴァールの法則 右ねじの法則、ビオ・サヴァールの法則の説明できる。
4週 右ねじの法則とビオ・サヴァールの法則の適用 右ねじの法則、ビオ・サヴァールの法則の説明でき、計算できる。
5週 アンペアの周回積分の法則 アンペアの周回積分の法則を説明できる。
6週 アンペアの周回積分の法則の適用 アンペアの周回積分の法則を説明でき、簡単な磁界の計算ができる。
7週 アンペアの周回積分の法則の適用 アンペアの周回積分の法則を用いて、複雑な磁界の計算ができる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 磁束密度に関するガウスの法則 磁束密度に関するガウスの法則と電流に働く力を説明でき、計算できる。
10週 電荷に働くローレンツ力 コイルに働く力と荷電粒子に働くローレンツ力を説明でき、計算できる。
11週 磁性体 磁性体、磁化の強さと磁化電流を説明でき、計算できる。
12週 磁性体と磁束密度の関係 磁界の強さと磁束密度の関係を説明でき、計算できる。
13週 磁性体と磁気回路 ヒステリシスループを説明でき、磁気回路の諸量を計算できる。
14週 磁気回路 磁気抵抗を有する磁気回路の計算ができる。
15週 磁気回路 磁気抵抗を有する磁気回路の計算ができる。
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 電磁誘導の諸法則(ファラデーの法則、レンツの法則) 電磁誘導におけるファラデーの法則とレンツの法則を説明できる。
2週 電磁誘導の諸法則(ファラデーの法則、レンツの法則)の適用 電磁誘導におけるファラデーの法則とレンツの法則を説明でき、計算できる。
3週 誘導起電力(変圧器起電力、速度起電力) 誘導起電力(変圧器起電力、速度起電力)の説明ができる。
4週 誘導起電力(変圧器起電力、速度起電力) 誘導起電力(変圧器起電力、速度起電力)の計算ができる。
5週 磁気遮断と磁気誘導 うず電流と表皮効果を説明できる。
6週 インダクタンス 自己インダクタンスと相互インダクタンスの定義を説明できる。
7週 インダクタンスと磁気エネルギー 自己インダクタンスと相互インダクタンスおよびインダクタンスのエネルギーの計算ができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 誘電体(絶縁物)中に流れる電流 変位電流の導出を説明でき、計算できる。
10週 マクスウェル方程式 マクスウェルの方程式(積分形、微分形)を説明できる。
11週 マクスウェル方程式 マクスウェルの方程式(積分形、微分形)を説明でき、諸量を導出できる。
12週 マクスウェル方程式と波動方程式 電磁波の導出と波動方程式を説明できる。
13週 マクスウェル方程式と波動方程式 電磁波の導出と波動方程式を説明できる。
14週 ポインティングベクトル ポインティングベクトルを用いて電磁波のエネルギーを計算できる。
15週 ポインティングベクトル ポインティングベクトルを用いて電磁波のエネルギーを計算できる。
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。3後6,後7
電磁気電流が作る磁界をビオ・サバールの法則およびアンペールの法則を用いて説明でき、簡単な磁界の計算に用いることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7
電流に作用する力やローレンツ力を説明できる。3前3,前4,前7,前10
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。3前9,前11,前12,前13,前14,前15
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。3後1,後2,後3,後4
自己誘導と相互誘導を説明でき、自己インダクタンス及び相互インダクタンスに関する計算ができる。3後6,後7
磁気エネルギーを説明できる。3後7

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000