電子回路Ⅱ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電子回路Ⅱ
科目番号 0099 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 例題で学ぶアナログ電子回路入門 樋口英世著 森北出版
担当教員 前川 孝司,加島 篤

到達目標

1.ダイオード、バイポーラトランジスタ、演算増幅器の基本動作と増幅回路の構成と特徴を説明できる。
2.等価回路を用いて増幅回路や発振回路の動作を説明できる。
3.電源回路や変調・復調回路の動作原理と特徴を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1増幅回路の構成と特徴を説明でき、周波数特性について考察できる増幅回路の構成と特徴を説明できる増幅回路の構成と特徴を説明できない
評価項目2等価回路を用いて増幅回路や発振回路の動作を説明できた上で、増幅度や発振条件などの計算ができる等価回路を用いて増幅回路や発振回路の動作を説明できる等価回路を用いて増幅回路や発振回路の動作を説明できない
評価項目3電源回路や変調・復調回路の動作原理を理解した上で、様々な応用例を説明できる電源回路や変調・復調回路の動作原理と特徴を説明できる電源回路や変調・復調回路の動作原理と特徴を説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
各種電子機器の動作を理解するために、アナログ電子回路の基礎の理解を目的とする。B①②、SB①
各種の半導体能動素子を用いた増幅回路、発振回路、電源回路、パルス回路、変調復調回路の構成と動作解析を学ぶ。B①②、SB①
授業の進め方・方法:
様々な電子機器への応用例を示しながら、実用的な電子回路の概念を詳しく解説する。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 トランジスタ増幅回路の復習 3年次に学んだ内容を復習し、等価回路を用いた解析ができる
2週 帰還増幅回路の回路構成と正帰還・負帰還の原理) 帰還の概念と正帰還・負帰還の違いが理解できる
3週 帰還による増幅回路の特性変化1 帰還による増幅度の変化を理解できる
4週 帰還による増幅回路の特性変化2 負帰還による周波数特性の改善と安定度の向上を理解できる
5週 オペアンプの構造と動作 オペアンプの構造と動作原理を理解できる
6週 オペアンプの応用1 反転・非反転増幅回路の解析ができ、その特徴が理解できる
7週 オペアンプの応用2 微分・積分回路の解析ができ、その特徴が理解できる
8週 中間試験
2ndQ
9週 スピーカーの構造と電力増幅 ダイナミックスピーカーの構造と動作原理、電力僧服回路の必要性を理解できる
10週 電力増幅回路1 出力トランスの役割とインピーダンス整合を理解できる
11週 電力増幅回路2 A級電力増幅回路の動作を解析し、効率を計算できる
12週 電力増幅回路3 B級プシュプル電力増幅回路の動作を解析し、効率を計算できる
13週 電源回路1 半波整流回路と全波整流回路の特徴を理解できる
14週 電源回路2 平滑回路と脈動率を理解できる
15週 電源回路3 安定化電源とスイッチング電源の回路構成と特徴を理解できる
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 発振回路1 LC発振回路(ハートレー型)の動作原理と解析法を理解できる
2週 発振回路2 LC発振回路(コルピッツ型)の動作原理と解析法を理解できる
3週 発振回路3 RC発振回路の動作原理と解析法を理解できる
4週 発振回路4 水晶発振回路の動作原理と特徴を理解できる
5週 パルス波形 パルス波形の特徴を理解できる
6週 パルス波形のフーリエ級数展開 方形波をフーリエ級数に展開し周波数スペクトルを描くことができる
7週 パルス波形のフーリエ級数展開2 三角波をフーリエ級数に展開し周波数スペクトルを描くことができる
8週 中間試験
4thQ
9週 無安定マルチバイブレーター 無安定マルチバイブレーターの動作原理と応用例が理解できる
10週 単安定マルチバイブレーター 単安定マルチバイブレーターの動作原理と応用例が理解できる
11週 双安定マルチバイブレーター 双安定マルチバイブレーターの動作原理と応用例が理解できる
12週 AM変調回路 ベース変調回路の動作原理を理解できる
13週 AM復調回路 包絡線検波やヘテロダイン検波の原理を理解できる
14週 FM変調回路 バリキャップを用いたFM変調の原理を理解できる
15週 FM復調回路 フォスター・シーリー回路の原理を理解できる
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。2
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。3
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。3
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。2
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。3
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。3
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。2
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。2
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。3前1
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。3前1
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。3前1,前10
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。3前1
演算増幅器の特性を説明できる。3前5
反転増幅器や非反転増幅器等の回路を説明できる。3前6

評価割合

試験発表課題レポート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90010000100
基礎的能力0000000
専門的能力90010000100
分野横断的能力0000000