電子回路製作実習

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電子回路製作実習
科目番号 0104 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント
担当教員 油谷 英明,福澤 剛

到達目標

1.チームで協力して実習を計画的に進められる。D④、SD④、SG①②
2.制約条件下で、解決策を考え実現できる。C①、D①②③、SC①②、SD①②③④⑤
3.成果を分かりやすく発表できる。D③、E②、SB①②、SD⑤、SE②
4.目的の機能を有する電子回路を製作・評価し、ロボットに組込むことができる。B①②、C①②③、D①②③、SB①②、SC①②③、SD①④

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1チーム内で目的・方法・スケジュールを共有し、目的に向けて効率的に実習できる。計画通りに進まない場合に、適切に対応し、スケジュールを守りながら、目的を達成できる。チーム内で目的・方法・スケジュールを共有し、目的に向けて効率的に実習できる。チーム内で目的・方法・スケジュールを共有が不十分で、実習を効率的に実施できない。
評価項目2制約条件のもと、複数の解決策を提示し、最適解を選び・実行できる。制約条件のもと、唯一の解決策を考え、実行できる。制約条件に適した解決策を実行できない。
評価項目3製作したロボットや電子回路の目的・機能・工夫した点などの特徴とメンバーの役割などを、過不足なく説明できる。聴衆が解決策の特徴を理解できる。製作したロボットや電子回路の目的・機能・工夫した点などの特徴、メンバーの役割などを説明できる。製作したロボットや電子回路の目的・機能・工夫した点などの説明が不十分である。メンバーの役割についても説明不足である。
評価項目4目的の機能を有する電子回路を製作・評価し、適切な回路素子を選択できる。それをロボットに組込むことができ、目的を高いレベルで達成できる。目的の機能を有する電子回路を製作・評価し、適切な回路素子を選択できる。それをロボットに組込むことができる。目的の機能を有する電子回路を製作でき、ロボットに組込むことができる

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 B①  専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 B②  自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 C①  実験や実習を通じて、問題解決の実践的な経験を積む。
準学士課程の教育目標 C②  機器類(装置・計測器・コンピュータなど)を用いて、データを収集し、処理できる。
準学士課程の教育目標 C③  実験結果から適切な図や表を作り、専門工学基礎知識をもとにその内容を考察することができる。
準学士過程の教育目標 D① 専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を統合し、活用できる。
準学士課程の教育目標 D②  工学知識や技術を用いて、課題解決のための調査や実験を計画し、遂行できる。
準学士課程の教育目標 D③  工学知識や技術を用いて、課題解決のための結果の整理・分析・考察・報告ができる。
準学士課程の教育目標 E②  日本語で論理的に記述し、報告・討論できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標  SB①  共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB②  自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC①  専門工学の実践に必要な知識を深め、実験や実習を通じて、問題解決の経験を積む。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC②  機器類(装置・計測器・コンピュータなど)を用いて、データを収集し、処理できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC③  実験結果から適切な図や表を作り、専門工学知識をもとに分析し、結論を導き出せる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SD①  専攻分野における専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を総合し、応用できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SD②  専攻分野の専門性に加え、他分野の知識も学習し、幅広い視野から問題点を把握できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SD③  要求された課題に対して幅広い視野で問題点を把握し、その解決方法を提案できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SD④  工学知識や技術を統合し、課題解決のための調査や実験を自発的に計画し、遂行できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SD⑤  工学知識や技術を統合し、課題解決のための結果の整理・分析・考察・報告ができる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SE②  実験・実習・調査・研究内容について、日本語で論理的に記述し、報告・討論できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SG①  メンバーとして、自己のなすべき行動を判断し実行できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SG②  リーダーとして、他者の取るべき行動を判断し、適切に行動させるように働きかけることができる。

教育方法等

概要:
本科目はProblem-Based Learning(PBL)である。これまで学んだ電子回路や電気回路の知識を活かし、課題をクリアするための電子回路とロボットの製作について実習する。種々の基礎事項を調査・学習し、提示された課題を解決するためのロボットを製作する。次に、自作のセンサ回路等をロボットに組込み課題解決に取組む。使用設備、要求される仕様・機能等の制約条件のもと課題解決策を見出し実現することを経験する。
授業の進め方・方法:
ロボット教材(Lego社製、Mindstorms)の組立て・プログラミング、センサ回路、機器の使用方法は講義する。基本的には、ロボットと回路製作等は制約条件の範囲で、各グループが自主的かつ自由に行う。時間が限られているため、各グループは計画的に実習を進めなければならない。毎回、授業の終わりに、各人が作業報告書を提出し、進捗状況を自ら確認する。
注意点:
工作機器、コンピュータ等を使用して実習を行うが、安全のために禁止事項等を遵守して実習を行うこと。違反等があれば、成績評価で減点する場合がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、前半課題発表 PBLという授業形態の概要を理解する。
2週 課題解決のためのロボット製作実習 教材の使い方、各種センサの機能を理解できる。課題解決のためのロボットを製作できる。
3週 同上 チームで協力して、ロボットを製作する。
4週 同上 同上
5週 同上 同上
6週 競技会1 製作したロボットで課題解決できる。
7週 発表1 これまでの実習、製作したロボットの特徴などをパワーポイントを使って、分かりやすく説明できる。
8週 後半課題発表 後半の課題を解決するための、センサ回路等とロボットについてアイデアを出す。
4thQ
9週 課題解決のためのロボット製作実習 複数のアイデアを評価し、ロボットの仕様を決める。
10週 同上
課題解決のためのセンサ回路を設計・製作・評価できる。
11週 同上 回路、ロボットを製作する。
12週 同上 同上
13週 同上 同上
14週 同上 同上
15週 競技会2 ロボットと自作の回路を組合わせて、課題解決できる。
16週 発表2 これまでの実習、製作したロボット・回路の特徴などをパワーポイントを使って、分かりやすく説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。2
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。3後14
専門的能力の実質化PBL教育PBL教育工学が関わっている数々の事象について、自らの専門知識を駆使して、情報を収集することができる。3後7,後16
集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。3後7,後16
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。4後7,後16
状況分析の結果、問題(課題)を明確化することができる。4後7,後16
各種の発想法や計画立案手法を用いると、課題解決の際、効率的、合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。4後7,後16
各種の発想法、計画立案手法を用い、より効率的、合理的にプロジェクトを進めることができる。4後7,後16
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。3後7,後16
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。3後7,後16
集団において、集団の意見を聞き、自分の意見も述べ、目的のために合意形成ができる。3後7,後16
目的達成のために、考えられる提案の中からベターなものを選び合意形成の上で実現していくことができ、さらに、合意形成のための支援ができる。3後7,後16
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、そこから主要な原因を見出そうと努力し、解決行動の提案をしようとしている。3後7,後16
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、発見した課題について主要な原因を見出し、論理的に解決策を立案し、具体的な実行策を絞り込むことができる。3後7,後16
事象の本質を要約・整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。3後7,後16
複雑な事象の本質を整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。結論の推定をするために、必要な条件を加え、要約・整理した内容から多様な観点を示し、自分の意見や手順を論理的に展開できる。3後7,後16
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性身内の中で、周囲の状況を改善すべく、自身の能力を発揮できる。 3後7,後16
集団の中で、自身の能力を発揮して、組織の勢いを向上できる。3後7,後16
チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。3後7,後16
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。3後7,後16
先にたって行動の模範を示すことができる。口頭などで説明し、他者に対し適切な協調行動を促し、共同作業・研究をすすめことができる。3後7,後16
目指すべき方向性を示し、先に立って行動の模範を示すことで他者に適切な協調行動を促し、共同作業・研究において、系統的に成果を生み出すことができる。リーダーシップを発揮するために、常に情報収集や相談を怠らず自身の判断力をも磨くことができる。3後7,後16

評価割合

試験発表相互評価態度報告書その他合計
総合評価割合0201050200100
基礎的能力0000000
専門的能力000020020
分野横断的能力02010500080