電子計算機Ⅰ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 電子計算機Ⅰ
科目番号 0040 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「図解 コンピュータアーキテクチャ入門 [第 2 版]」、堀 桂太郎著、森北出版
担当教員 才田 聡子

到達目標

1. 五大装置それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。
2. プロセッサを実現するために考案された主要な以下の技術を説明できる。
3. a) 命令セットアーキテクチャ、b) ハーバードアーキテクチャ、c) 演算アーキテクチャ、d) 制御アーキテクチャ
4. コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ノイマン型コンピュータの構成と動作ノイマン型コンピュータの基本構成を理解し動作を説明できる。ノイマン型コンピュータの基本構成と動作をおおまかに理解している。ノイマン型コンピュータの基本構成を理解しておらず動作も説明できない。
命令セットアーキテクチャ命令の基本形式や分類、各種アドレッシング方式を理解し、これらの情報からALU周辺の構造を推測することができる。命令の基本形式や分類、各種アドレッシング方式を理解している。命令の基本形式や分類、各種アドレッシング方式を理解していない。
ハーバードアーキテクチャハーバードアーキテクチャの特徴を理解しノイマン型との違いを説明できる。ハーバードアーキテクチャの特徴を理解している。ハーバードアーキテクチャの特徴を理解していない。
演算アーキテクチャ2進数による数の表現方法と2進数による演算アルゴリズムを理解し説明できる。2進数による数の表現方法と2進数による演算アルゴリズムを理解している。2進数による数の表現方法と2進数による演算アルゴリズムを理解していない。
制御アーキテクチャデコーダから出力される信号がCPUの核装置をどのように制御しているのか説明できる。デコーダから出力される信号がCPUの核装置をどのように制御しているのか理解している。デコーダから出力される信号がCPUの核装置をどのように制御しているのか理解していない。
フリップフロップCPUの動作を理解するために必要なフリップフロップの基本構成と動作を説明できる。CPUの動作を理解するために必要なフリップフロップの基本構成と動作を理解している。CPUの動作を理解するために必要なフリップフロップの基本構成と動作を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業ではコンピュータアーキテクチャ(コンピュータの設計思想や開発技術)について学習する。現在主流となっているコンピュータの基本構成や、コンピュータを構成する5大装置の役割と各装置間のデータの流れについて学ぶ。また、プロセッサを実現するために考案された主要な技術を理解し説明できるようになることも本授業の目的である。
授業の進め方・方法:
教科書を使った講義を中心に授業を進める。教科書の内容から離れることもあるので、各自学習ノートを充実させること。
注意点:
各授業で学習するテーマと予習するポイントを事前に予告する。毎回簡単な小テストを授業の始めに実施し事前知識と授業の理解度を確認しながら進めていくため、予習・復習しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・コンピュータ発展の歴史、コンピュータの五大装置 授業の進め方の説明、およびコンピュータの基本構成が確立されるまでのコンピュータ発展の歴史を紹介する。
2週 ノイマン型コンピュータ1 ノイマン型コンピュータの基本的な構成を学ぶ。
3週 ノイマン型コンピュータ2 ノイマン型コンピュータの基本的な動作を学ぶ。
4週 命令セットアーキテクチャ1 命令の基本形式や分類について学ぶ。
5週 命令セットアーキテクチャ2 各種アドレッシング方式について理解する。
6週 中間試験
7週 ハーバードアーキテクチャ ハーバードアーキテクチャの特徴を学び、ノイマン型との違いを理解する。RISCとCISCの違いを理解し、何故RISCが提案されたのかを背景も含めて学習する。
8週 演算アーキテクチャ1 2 進数によるデータの表現方法を学ぶ。
2ndQ
9週 演算アーキテクチャ2 各種演算アルゴリズムについて 理解する。
10週 演算アーキテクチャ3 引き続き各種演算アルゴリズムについて 理解する。
11週 制御アーキテクチャ1 デコーダーから出力される信号がどのように各装置を制御するのかを学ぶ。
12週 制御アーキテクチャ2 デコーダーから出力される信号がどのように各装置を制御するのかを学ぶ。
13週 フリップフロップ 授業の進行に余裕があればフリップフロップの復習をする
14週 定期試験
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。2前8
整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。2前8
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。2前5
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。2前11
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。2前1
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2前3,前4,前5
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。1前2

評価割合

試験授業内取組授業外取組態度の良さ態度の悪さその他合計
総合評価割合60152540-400100
基礎的能力60152540-400100
専門的能力0000000