電子計算機Ⅱ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 電子計算機Ⅱ
科目番号 0041 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「図解 コンピュータアーキテクチャ入門 [第 2 版]」、堀 桂太郎著、森北出版
担当教員 才田 聡子

到達目標

1. メモリシステム、入出力制御、割込み処理など、プロセッサを実現するために考案された技術を説明できる。
2. コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。
3. 集中処理システムと分散処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。
4. プロトコルやローカルエリアネットワーク、インターネットの概念を説明できる。
5. TCP/IP の 4 階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的なサービスを説明できる。
6. コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて理解し具体例を挙げて説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
メモリアーキテクチャIC メモリの分類や動作原理、補助記憶装置 (HDD, CD-ROM など) の構造や動作原理について説明できる。IC メモリの分類や動作原理、補助記憶装置 (HDD, CD-ROM など) の構造や動作原理について理解している。IC メモリの分類や動作原理、補助記憶装置 (HDD, CD-ROM など) の構造や動作原理について理解していない。
キャッシュメモリと仮想メモリメモリへの入出力の高速化を目的とするキャッシュメモリ、メモリの大容量化を目的とする仮想メモリの仕組みについて説明できる。メモリへの入出力の高速化を目的とするキャッシュメモリ、メモリの大容量化を目的とする仮想メモリの仕組みについて理解している。メモリへの入出力の高速化を目的とするキャッシュメモリ、メモリの大容量化を目的とする仮想メモリの仕組みについて理解していない。
割り込みアーキテクチャ割込みのしくみや分類、割込み処理の制御の流れを説明できる。割込みのしくみや分類、割込み処理の制御の流れを理解している。割込みのしくみや分類、割込み処理の制御の流れを理解していない。
パイプラインアーキテクチャ命令処理の高速化を目的とするパイプライン処理の基本動作について学 び、パイプライン処理を停滞させるハザードやその対策について説明できる。命令処理の高速化を目的とするパイプライン処理の基本動作について学 び、パイプライン処理を停滞させるハザードやその対策について理解している。命令処理の高速化を目的とするパイプライン処理の基本動作について学 び、パイプライン処理を停滞させるハザードやその対策について理解していない。
入出力アーキテクチャ入出力装置の制御方式の違い、入出力インターフェースの種類と特徴を 理解する。様々な入力装置や出力装置について説明できる。入出力装置の制御方式の違い、入出力インターフェースの種類と特徴を 理解する。様々な入力装置や出力装置について理解している。入出力装置の制御方式の違い、入出力インターフェースの種類と特徴を 理解する。様々な入力装置や出力装置について理解していない。
システムアーキテクチャコンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの役割を説明できる。コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの役割を理解している。コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの役割を理解していない。
ネットワークアーキテクチ ャ情報通信ネットワークにおける、ネットワークの形態や、プロトコルの 概念について説明できる。情報通信ネットワークにおける、ネットワークの形態や、プロトコルの 概念について理解している。情報通信ネットワークにおける、ネットワークの形態や、プロトコルの 概念について理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業では電子計算機 I から引き続きコンピュータアーキテクチャ (コンピュータの設計思想や開発技術) について学習する。メモリシステムや入出力を実現するために考案された主要な技術について学ぶ。また、割り込み制御やオペレーティングシステム、情報通信ネットワークなどについても理解し説明できるようになることも本授業の目的である。
授業の進め方・方法:
教科書を使った講義を中心に授業を進める。教科書の内容から離れることもあるので、各自学習ノートを充実させること。また、各授業で学習するテーマと予習するポイントを事前に予告する。
注意点:
毎回簡単な小テストを実施し事前知識と授業の理解度を確認しながら進めていくため、講義前に教科書などを読み、テーマの要点と疑問点を整理しておくことが望ましい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 メモリアーキテクチャ1 IC メモリの分類や動作原理を学ぶ。
2週 メモリアーキテクチャ2 補助記憶装置 (HDD, CD-ROM など) の構造や動作原理について学ぶ。
3週 キャッシュメモリ メモリへの入出力の高速化を目的とするキャッシュメモリを学ぶ。
4週 仮想メモリ メモリの大容量化を目的とする仮想メモリアの仕組みについて学ぶ。
5週 割り込みアーキテクチャ1 割込みのしくみや分類、割込み処理の制御の流れを理解する。
6週 割り込みアーキテクチャ2 割込みのしくみや分類、割込み処理の制御の流れを理解する。
7週 中間試験
8週 パイプラインアーキテクチャ1 命令処理の高速化を目的とするパイプライン処理の基本動作について学 び、パイプライン処理を停滞させるハザードやその対策について理解す る。
4thQ
9週 パイプラインアーキテクチャ2 命令処理の高速化を目的とするパイプライン処理の基本動作について学 び、パイプライン処理を停滞させるハザードやその対策について理解す る。
10週 入出力アーキテクチャ1 入出力装置の制御方式の違い、入出力インターフェースの種類と特徴を 理解する。様々な入力装置や出力装置について学ぶ。
11週 入出力アーキテクチャ2 入出力装置の制御方式の違い、入出力インターフェースの種類と特徴を 理解する。様々な入力装置や出力装置について学ぶ。
12週 システムアーキテクチャ コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの役割を理解 する。
13週 ネットワークアーキテクチャ 情報通信ネットワークにおける、ネットワークの形態や、プロトコルの 概念について学ぶ。
14週 定期試験
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。2
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。2
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。2
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。2
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。2
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。2

評価割合

試験授業内取組授業外取組態度の良さ態度の悪さその他合計
総合評価割合60152540-400100
基礎的能力60152540-400100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000