計算機システムⅡ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 計算機システムⅡ
科目番号 0121 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 東田幸樹,広瀬啓雄,山本芳人,アセンブラ言語CASL2,2000
担当教員 白濵 成希

到達目標

1. 与えられた簡単な問題に対して,アセンブラ言語でそれを解決するためのソースプログラムを記述できる.
2. サブルーチンなどの概念を理解し,アセンブラ言語でプログラムを記述できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
除算,乗算サブルーチンの作成作成した乗算,除算のサブルーチンを用いてたプログラムを作成できる. 汎用性の高いサブルーチンを作成できる.乗算,除算のサブルーチンを作成できる.乗算,除算のサブルーチンを作成できない.
乗算のサブルーチンの改良シフト演算で乗算を実装でき,プログラムを作成することができる.シフト演算によって乗算が実装出来ることを理解できる. 提示されたヒントを元にプログラムを作成できる.シフト演算によって乗算が実装出来ることを理解できない.
数値データから文字データへの変換各進数に応じて適切にアセンブラプログラムを記述できる.数の体系を理解し,アセンブラプログラムを記述できる.数の体系を理解できない. アセンブラプログラムを理解できない.
文字データから数値データへの変換各進数に応じて適切にアセンブラプログラムを記述できる.数の体系を理解し,アセンブラプログラムを記述できる.数の体系を理解できない. アセンブラプログラムを理解できない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 A① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 C① 実験や実習を通じて、問題解決の実践的な経験を積む。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC① 専門工学の実践に必要な知識を深め、実験や実習を通じて、問題解決の経験を積む。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC② 機器類(装置・計測器・コンピュータなど)を用いて、データを収集し、処理できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC④ 実験や実習について、方法・結果・考察を的確にまとめ、報告できる。

教育方法等

概要:
計算機システムIで学んだアセンブラの基礎を元に応用事例について学習することを目的とする.
授業の進め方・方法:
授業は教科書の基本事項を説明後に,実際にプログラムを作成する演習を実施する.COMET IIシミュレータの操作に慣れておくことが必要である.電子計算機,情報処理II,電子制御工学実験実習と関連している.2進数、16進数の計算にも習熟しておく必要がある.
注意点:
規定授業時間数は30時間である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 前期講義(計算機システムI)の復習 計算機システムIの理解を確かなものとし,計算機システムIIを受講するための基本理解を確実なものとする.
2週 数値データを文字データに変換(10進数表記)(除算のサブルーチン) 文字コードについて理解し,数値データから文字データに変換できる.
桁に応じて除算が必要なことが理解できる.
減算の繰り返しによる除算のサブルーチンを理解しプログラムとして利用することができる.
3週 数値データを文字データに変換(10進数表記)(負数の取り扱い) 正負別に分岐してマイナスの記号を付加することができる.
4週 数値データを文字データに変換(10進数表記)(先頭の空白削除) 文字列表示桁数が多い場合に先頭に続くゼロを空白に変換する処理について理解できる.
5週 文字データを数値データに変換(10進数表記)(乗算のサブルーチン) 文字コードについて理解し,文字データから数値データに変換できる.
6週 文字データを数値データに変換(10進数表記)(負数の取り扱い) 負数の取り扱いについて2の補数表現方法について理解し,アセンブラ命令で記述できる.
7週 総合演習 これまで学んだことを理解し,自分で考えてプログラムを作成できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 試験のふり返り 試験問題を振り返りこれまでの学習を定着させる.
10週 乗算のサブルーチンの改良 加算の繰り返しから,シフト命令を用いた乗算方法について理解できる.
11週 数値データを文字データに変換(2進数表記) 数値データから各ビットを切り出し適切に文字列を生成できる.
12週 文字データを数値データに変換(2進数表記) 文字種別にビットを割り当て適切に数値データを生成できる.
13週 数値データを文字データに変換(16進数表記) 数値データを適切なビット数に区切り対応する文字に変換できる.
14週 文字データを数値データに変換(16進数表記) 各文字データを対応する数値に変換できる.
15週 文字データを数値データに変換(8進数表記)
数値データを文字データに変換(8進数表記)
これまでの学習で得られた知識から,課題プログラムを作成することができる.
16週 定期試験答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング変数とデータ型の概念を説明できる。4
代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。4
制御構造の概念を理解し、条件分岐や反復処理を記述できる。4
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。4
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。4
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3
計算機工学整数・小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4

評価割合

実技試験課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力101020
専門的能力503080