生物化学工学実験

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 生物化学工学実験
科目番号 0163 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 「新版 入門機器分析化学」庄野利之、脇田久伸編著、栗崎敏ほか共著、三共出版/自作プリント
担当教員 川原 浩治,竹原 健司,井上 祐一,山本 和弥,髙原 茉莉

到達目標

生物化学工学で用いられる化学分析手法の個々を説明できる。
生物由来物質の生理作用を分析する手法を説明できる。
生理的な分析手法と化学的な分析手法の違いを説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1生物化学工学で用いられる化学分析手法の個々を正しく詳細に説明できる。生物化学工学で用いられる化学分析手法の個々を正しく説明できる。生物化学工学で用いられる化学分析手法の個々を説明できない。
評価項目2生物由来物質の生理作用を分析する手法を正しく詳細に説明できる。生物由来物質の生理作用を分析する手法を正しく説明できる。生物由来物質の生理作用を分析する手法を説明できない。
評価項目3生理的な分析手法と化学的な分析手法の違いを正しく詳細に説明できる。生理的な分析手法と化学的な分析手法の違いを正しく説明できる。生理的な分析手法と化学的な分析手法の違いを説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生物生産やその研究、開発の各分野において高速かつ高感度の分析が必要とされ、種々の機器分析法を理解することが要求されている。また、生物分野に特有の物質の力価を計測する必要もある。そこで本実験では、分析機器類を用いた分析を行い、機器の原理、分析法、データ解析法について学修し、化学分析技術を理解するとともに、バイオ検定としての物質定性、定量技術を学習する。
授業の進め方・方法:
10個にテーマについて、授業の前半は理論の説明、後半は実験および解析を5班のローテーションで行う。実験中にはないように関して適宜質問を行い、実験終了後にはデータ整理・解析を行わせ試問を行い、実験内容の理解を確認する。
注意点:
実験結果と考察を含むレポートを1週間以内に提出すること。レポートの内容に不備が認められる学生には再レポートを課す。各レポートの受理により各実験の終了とする。最終週では試験を行う。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実験全般のガイダンス 科目の概要と実験各テーマの概要を理解する。
2週 核磁気共鳴分光法(NMR) 核磁気共鳴分光法の原理と測定法を理解し、実験で得た結果を解析できる。
3週 赤外分光法(IR) 赤外分光法の原理と測定法を理解し、実験で得た結果を解析できる。
4週 蛍光画像解析 蛍光画像解析の原理と測定法を理解し、実験で得た結果を解析できる。
5週 ヒト細胞による物質分析、機能検索手法 紫外・可視分光法溶液法の原理と測定法を理解し、実験で得た結果を解析できる。
6週 紫外・可視分光法(UV-VIS) 溶液法 ヒト細胞による物質分析、機能検索手法の原理と測定法を理解し、実験で得た結果を解析できる。
7週 レポート整理 実験の原理、測定、解析、結果及び考察をまとめたレポートを作成できる。
8週 レポート整理 実験の原理、測定、解析、結果及び考察をまとめたレポートを作成できる。
2ndQ
9週 DNAの増幅・解析 DNAの増幅・解析の原理と測定法を理解し、実験で得た結果を解析できる。
10週 熱分析実験 熱分析実験の原理と測定法を理解し、実験で得た結果を解析できる。
11週 走査型電子顕微鏡 走査型電子顕微鏡の原理と測定法を理解し、実験で得た結果を解析できる。
12週 液体クロマトグラフィー 液体クロマトグラフィーの原理と測定法を理解し、実験で得た結果を解析できる。
13週 DNAの電気泳動と蛍光染色 DNAの電気泳動と蛍光染色の原理と測定法を理解し、実験で得た結果を解析できる。
14週 レポート整理 実験の原理、測定、解析、結果及び考察をまとめたレポートを作成できる。
15週 確認テスト 10テーマの実験に関する試験を行い、その内容の理解度の確認を行う。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前1,前2
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前1,前2
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前1,前2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前1,前2
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前1,前2
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。4
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。4
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。4
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。4
分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】生物工学実験光学顕微鏡を取り扱うことができ、生物試料を顕微鏡下で観察することができる。4前5
滅菌・無菌操作をして、微生物を培養することができる。4前5
適切な方法や溶媒を用いて、生物試料から目的の生体物質を抽出し、ろ過や遠心分離等の簡単な精製ができる。4前5
分光分析法を用いて、生体物質を定量することができる。4前6,前7
クロマトグラフィー法または電気泳動法によって生体物質を分離することができる。4前9
酵素の活性を定量的または定性的に調べることができる。4

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10900000100
基礎的能力0000000
専門的能力10900000100
分野横断的能力0000000