生物反応工学

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 生物反応工学
科目番号 0170 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 反応工学(培風館出版 ISBN978-4-563-04518-0)
担当教員 前田 良輔

到達目標

1.定常状態近似法と律速段階近似法を理解し反応速度式が導出できる。
2.反応装置の物質収支を理解し、反応率と反応時間の関係式を導出できる。
3.反応温度と反応速度定数の関係を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1反応速度式を導出することができる。酵素反応と吸着を伴う反応を理解できる。定常状態近似法と律速段階近似法が理解できない。
評価項目2反応時間と反応率を求める式を導出できる。濃度と反応率の関係が理解できる。物質収支式が理解できない
評価項目3任意の温度における反応速度定数を求めることができる。活性化エネルギーと頻度因子を求めることができる。Arrhenius式が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
反応工学とは化学工学の基幹科目の一つである。この科目では反応装置設計に必要となる化学反応や生物反応における反応速度式について理解を深める。
授業の進め方・方法:
様々な反応の型、反応装置による反応速度式について学習する。物質収支による反応速度式の導出を行い、その式を用いた演習を行う。
注意点:
物質収支から微分積分の概念を用いて反応速度式を導出するので数学の微積の基礎知識が必要となる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学反応と反応装置 化学反応と反応装置の特徴を理解できる。
2週 定常状態近似 定常状態近似法により反応速度式を導出できる。
3週 定常状態近似
酵素反応
定常状態近似法により酵素反応速度式を導出できる。
4週 律速段階近似 律速段階近似法により反応速度式を導出できる。
5週 律速段階近似
吸着反応
律速段階近似法により吸着を伴う反応速度式を導出できる。
6週 生物反応 生物反応、微生物反応の速度式を導出できる。
7週 反応の温度依存性 Arrheniusの式を用いて活性化エネルギーと頻度因子を求めることができる。
8週 中間試験 1~7週までの授業内容を網羅した試験により、授業内容の理解、定着を図る。
2ndQ
9週 試験解説
反応率と濃度の関係
中間試験の内容を理解する。
反応率と濃度の換算ができる
10週 回分式反応器(定容系) 定容系回分反応器の物質収支式を理解し、反応時間と反応率を計算できる。
11週 回分式反応器(定圧系) 定圧系回分反応器の物質収支式を理解し、反応時間と反応率を計算できる。
12週 槽型反応器 槽型反応器の物質収支式を理解し、反応時間と反応率を計算できる。
13週 管型反応器 管型反応器の物質収支式を理解し、反応時間と反応率を計算できる。
14週 総合演習 演習により回分反応器、槽型反応器、管型反応器の違いを理解する。
15週 期末試験 9~14週までの授業内容を網羅した試験により、授業内容の定着と理解を図る。
16週 試験解説 期末試験の内容を理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。4
反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。4
反応速度定数、反応次数の概念を理解して、計算により求めることができる。4
微分式と積分式が相互に変換できて半減期が求められる。4
連続反応、可逆反応、併発反応等を理解している。4
律速段階近似、定常状態近似等を理解し、応用できる。4
化学工学バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000