化学反応工学※

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 化学反応工学※
科目番号 0174 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 橋本健治 「改訂版反応工学」培風館
担当教員 前田 良輔

到達目標

1.さまざまな反応装置を分類し、それぞれの特徴を理解できる。
2.反応速度解析の手法を理解できる。
3.設計方程式を用い、様々な反応器の設計ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1さまざまな反応装置を分類し、それぞれの特徴を理解した上で説明できる。さまざまな反応装置を分類し、それぞれの特徴を理解できる。さまざまな反応装置を分類し、それぞれの特徴を理解できない。
評価項目2反応速度解析の手法を理解した上で説明できる。反応速度解析の手法を理解できる。反応速度解析の手法を理解できない。
評価項目3設計方程式を用い、様々な反応器の設計ができ、その特徴を説明できる。設計方程式を用い、様々な反応器の設計ができる。設計方程式を用い、様々な反応器の設計ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
反応工学は化学工学において「反応装置」の設計や操作を扱う基幹単元のひとつである。そこで反応器設計の基礎を学び回分反応器や流通反応器を用いた反応速度解析の手法を理解する。すでに生物反応工学等で習得している反応速度論や設計方程式を用いて、より実際的な反応器の設計法を学習する。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って授業を進める。式の導出などはできる限り解説し、単なる式の利用にとどまらないようにする。基礎化学工学、物理化学、生物反応工学等で習得している反応速度論、物質収支等を基礎とし、実際的な反応器設計の概念を講義する。授業時間の30~50%程度を演習に充当し、内容の理解をサポートする。
注意点:
微分、積分、微分方程式の基礎を必要とし、演習問題の取り組みが重要である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
前期の復習
化学工学における反応工学の位置づけを理解し、反応速度論、反応器の種類などを説明できる
2週 回分反応器による速度解析 回分反応器を用いた速度解析において積分法と微分法を理解できる。
3週 回分反応器による速度解析(全圧追跡法、半減期法) 回分反応器を用いた速度解析において全圧追跡法と半減期法を理解できる。
4週 流通反応器による速度解析(積分反応器と微分反応器) 流通反応器による速度解析において、積分反応器と微分反応器を説明できる。
5週 連続槽型反応器を用いた反応速度解析 連続槽型反応器を用いた反応速度解析を理解できる。
6週 反応装置の設計方程式 反応器設計の基礎となる設計方程式を理解できる。
7週 第1~6週の振り返り 第1週~6週の内容を演習で振り返り、理解度の自己チェックを行う。
8週 中間試験 中間試験によって理解度、知識の定着を確認する。
4thQ
9週 中間試験の解説
回分反応器の設計
中間試験の内容を理解する。
設計方程式を用いた回分反応器の設計ができる。
10週 連続槽型反応器の設計 設計方程式を用いた連続槽型反応器の設計ができる。
11週 管型反応器の設計 設計方程式を用いた管型反応器の設計ができる。
12週 リサイクル反応器の設計 リサイクル反応の概要を理解し、設計方程式を用いたリサイクル反応器の設計ができる。
13週 自触媒反応を伴う反応器設計
半回分反応器の設計
自触媒反応の概要を理解し、設計方程式を用いた自触媒反応を伴う反応の反応器設計ができる。また半回分反応器の設計ができる。
14週 第9~13週の振り返り 第9週~13週の内容を演習で振り返り、理解度の自己チェックを行う。
15週 定期試験 定期試験によって理解度、知識の定着を確認する。
16週 定期試験の解説 定期試験の内容を理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。4
反応速度定数、反応次数の概念を理解して、計算により求めることができる。4
微分式と積分式が相互に変換できて半減期が求められる。4
化学工学バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0.000000