物質工学

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 物質工学
科目番号 0189 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 【教科書】  基礎固体化学、三共出版、村石治人著 【参考書】  無機ファイン材料の化学、三共出版、 小菅皓二他著
担当教員 松嶋 茂憲

到達目標

1.点欠陥である空孔、格子間原子、置換原子などを区別して説明できる。
2.線欠陥である刃状転位とらせん転位を理解し、変形機構と関連して説明できる。
3.面欠陥である積層欠陥について説明できる。
4.固体の構造について、結晶構造や不完全構造、電子構造について理解できる。
5.各種無機材料の機能発現や合成反応を結晶構造、化学結合、分子軌道等から説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1点欠陥である空孔、格子間原子、置換原子などを区別して説明でき、応用できる。点欠陥である空孔、格子間原子、置換原子などを区別して説明できる。点欠陥である空孔、格子間原子、置換原子などを区別して説明できない。
評価項目2線欠陥である刃状転位とらせん転位を理解し、変形機構と関連して説明でき、応用できる。線欠陥である刃状転位とらせん転位を理解し、変形機構と関連して説明できる。線欠陥である刃状転位とらせん転位を理解し、変形機構と関連して説明できない。
評価項目3面欠陥である積層欠陥について説明でき、応用できる。面欠陥である積層欠陥について説明できる。面欠陥である積層欠陥について説明できない。
評価項目4固体の構造について、結晶構造や不完全構造、電子構造について理解でき、応用できる。固体の構造について、結晶構造や不完全構造、電子構造について理解できる。固体の構造について、結晶構造や不完全構造、電子構造について理解できない。
評価項目5各種無機材料の機能発現や合成反応を結晶構造、化学結合、分子軌道等から説明でき、応用できる。各種無機材料の機能発現や合成反応を結晶構造、化学結合、分子軌道等から説明できる。各種無機材料の機能発現や合成反応を結晶構造、化学結合、分子軌道等から説明できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。

教育方法等

概要:
物質工学では、「固体物性」と「固体構造」を土台にしながら、「固体物理」及び「固体化学」に関する入門的な内容の理解と習得を目指す。
授業の進め方・方法:
適宜、演習や復習を実施するとともに参考資料を配付する。
注意点:
4年次までに学習した「無機化学」,「物理化学」,「分析化学」,「物理」,「応用物理」及び「数学」の知識を前提として進める。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 結晶構造
2週 結晶構造
3週 不完全な構造
4週 不完全な構造
5週 不完全な構造
6週 電子構造
7週 電子構造
8週 中間試験
2ndQ
9週 電子構造
10週 電子構造
11週 導電的性質
12週 導電的性質
13週 導電的性質
14週 誘電的性質
15週 誘電的性質
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 磁気的性質
2週 磁気的性質
3週 磁気的性質
4週 光学的性質
5週 光学的性質
6週 光学的性質
7週 中間試験
8週 機械的性質
4thQ
9週 機械的性質
10週 熱的性質
11週 熱的性質
12週 熱的性質
13週 微粒子の特性
14週 微粒子の特性
15週 微粒子の特性
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学各種無機材料の機能発現や合成反応を結晶構造、化学結合、分子軌道等から説明できる。4前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。4前1,前2,前3,前4,前5
セラミックス(ガラス、半導体等)、金属材料、炭素材料、半導体材料、複合材料等から、生活及び産業を支えるいくつかの重要な無機材料の用途・製法・構造等について理解している。4後13,後14,後15
現代を支える代表的な新素材を例に、その機能と合成方法、材料開発による環境や生命(医療)等、現代社会への波及効果について説明できる。4後13,後14,後15
単結晶化、焼結、薄膜化、微粒子化、多孔質化などのいくつかについて代表的な材料合成法を理解している。4後13,後14,後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000