IoTデバイス基礎

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 IoTデバイス基礎
科目番号 1025 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 配布資料
担当教員 加島 篤

到達目標

(1)IoT機器の基礎となる半導体デバイスについて原理と構造を説明できる。
(2)光記録媒体について原理と構造および応用を説明できる。
(3)データ通信に用いる光ファイバについて原理と構造を説明できる。
(4)小型デバイスに必須となる電池の原理と構造を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種電子デバイスの構造を理解した上で、物性物理学の知識を駆使して動作原理を説明できる 各種電子デバイスの構造と動作原理が説明できる 各種電子デバイスの構造と動作原理が説明できない
評価項目2複数の文献を用いて、各デバイスに用いられる材料の物性を説明できる。 デバイスに用いられる材料の物性が説明できる デバイスに用いられる材料の物性が説明できない
評価項目3電子機器への応用の重要性が理解し、新たな応用例を提案できる。 電子機器への応用の重要性が説明できる 電子機器への応用の重要性が説明できない

学科の到達目標項目との関係

専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。

教育方法等

概要:
種々のIoTに利用されている半導体と動作させるための集積回路,データの送受に必要な光ファイバ,IoT/ビッグデータ時代を支えるアーカイブデータを集約するデバイスとその周辺機器についての知識を修得することとし,電子材料とその応用デバイスについて、構造と動作原理を物性物理と電子工学の2つの観点から解説する。
授業の進め方・方法:
専門書の内容や専門雑誌の記事をもとにした資料を配布し、各テーマに沿って解説を行う。講義では、実物の電子デバイスを手に取らせ、また身近な電子機器のどこに応用されてどのように役立っているかを強調することで、電子デバイスに対する興味を喚起する。主な授業項目毎に、課題レポートを作成させる。その際、電子デバイスに関する資料を集めさせ、課題に沿って整理・考察を行うように指導する。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 データの可視化に必須な液晶ディスプレイ(1)
液晶材料の結晶構造と電気光学的特性を説明できる
2週 データの可視化に必須な液晶ディスプレイ(2)
透過タイプのTN型LCDの構造とセルの駆動原理を説明できる
3週 データの可視化に必須な液晶ディスプレイ(3) 反射タイプのTN型LCDの構造とセルの駆動原理を説明できる
4週 発光ダイオード(1) 半導体における発光現象を説明できる
5週 発光ダイオード(2) エネルギーギャップと発光波長の関係を説明できる
6週 記録媒体に必須な半導体レーザ キャリアと光の閉じ込め、誘導放出について説明できる
7週 データ通信に必須な光ファイバ(1) 光ファイバの構造と全反射による光伝送の仕組みと利点を説明できる
8週 データ通信に必須な光ファイバ(2) 光ファイバの製造方法を説明できる
4thQ
9週 光ディスク (1) 光ディスクの構造と記録の原理を説明できる
10週 光ディスク (2) 光ディスクの製造方法を説明できる
11週 光ディスクアーカイブ ビッグデータを扱うために必要な光ディスク用カートリッジの特長やデータストレージシステムの特長を説明できる。
12週 半導体メモリ (1) 各種の半導体メモリを機能別に分類し、その特徴を説明できる
13週 半導体メモリ (2) 揮発性半導体メモリの素子構造と動作原理を説明できる
14週 半導体メモリ (3) 不揮発性半導体メモリの素子構造と動作原理を説明できる
15週 電池 化学電池(一次電池・二次電池)の構造と動作原理や特徴にを説明できる
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。5後4,後5
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。5後4,後5
真性半導体と不純物半導体を説明できる。5後4,後5
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。5後4,後5
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。5後4,後5

評価割合

試験課題レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力0000000
専門的能力50500000100
分野横断的能力0000000