材料力学特論

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 材料力学特論
科目番号 0036 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「要説 材料力学 (現代理工学大系)」、野田 直剛, 辻 知章, 渡辺 一実, 大多尾 義弘, 谷川 義信著、日新出版
担当教員 内田 武,種 健

到達目標

1. 応力とひずみの定義、フックの法則を理解し、静定と不静定の引張・圧縮問題の応力と変形を求めることができる。 A①②、B①②
2. 断面形状の性質 (図心、I、Ip、Z、Zp) を理解し、曲げ・ねじりでの応力と変形を求めることができる。 A①②、B①②
3. 一軸・二軸応力状態を理解し、斜面上の応力を求め、モールの応力円を描くことができる。 A①②、B①②
4. 引張・圧縮による弾性ひずみエネルギーを理解し、これらを利用した棒の変形を求めることができる。 A①②、B①②

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1引張・圧縮が作用する静定・不静定問題の応力と変形を求めることができる。引張・圧縮が作用する静定問題の応力と変形を求めることができる。引張・圧縮が作用する問題の応力と変形を求めることができない。
評価項目2曲げ・ねじり問題での応力と変形を理解し、正確に求めることができる。曲げ・ねじり問題での応力と変形を理解できる。曲げ・ねじり問題での応力と変形を理解できない。
評価項目3傾斜面の応力を理解し、モールの応力円を正確に描画できる。傾斜面の応力を理解し、表現できる。傾斜面の応力を理解できない。
評価項目4弾性ひずみエネルギーを理解し、定理を利用して変形を求めることができる。弾性ひずみエネルギーを理解し、表現できる。弾性ひずみエネルギーを理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 工学系学生にとって分野を問わず重要となる、物体に力が作用した際の「つりあい」・「変形」など、静力学問題について理解する。特に、力のつりあい・力モーメントのつりあい、機械・構造物を構成する要素 (部材) に作用する応力や変形などについて、壊れないように設計するための材料力学的手法を学習する。
授業の進め方・方法:
 物理の基本である静力学の理解を深めつつ、外力に対する部材内部抵抗の程度 (応力) と部材変形量 (ひずみ) の概念について、引張・圧縮・せん断・曲げ・ねじりの力を個別に取上げて学習する。また、組合せ応力・ひずみエネルギーについて、事例を挙げながら紹介する。各人が十分に理解できるように、関連する問題 (章末問題・補足問題) は適宜割振り、学生自身に回答・解説してもらう。
注意点:
 受身の受講では理解が深まらないことを自覚しておいてほしい。抜打ち演習・中間試験・定期試験を実施するので、自発的な準備・取組みとともに、授業の復習を怠らないよう心掛けてほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、材料力学の概念と目的、
応力とひずみ、フックの法則
材料力学の概念、応力・ひずみの定義、フックの法則を理解する。
2週 応力ーひずみ線図、安全率、許容応力 安全率、許容応力を理解する。
3週 引張と圧縮1:静定問題(直列組合せ棒、トラス) 引張・圧縮が作用する静定問題を解ける。
4週 引張と圧縮2:不静定問題(並列組合せ棒、トラス) 引張・圧縮が作用する不静定問題を解ける。
5週 曲げ1:はりと荷重の種類、支持方法、せん断力、曲げモーメント はりに作用するせん断力と曲げモーメントを理解し、式表現ができる。
6週 曲げ2:はりのSFDとBMD、断面二次モーメント、断面係数 SFDとBMDを表現できる。
代表的な断面の断面係数を導出できる。
7週 曲げ3:曲げ応力、SFDとBMDの復習 はりに生じる応力を理解し、曲げ応力を計算できる。
8週 前学期中間試験
2ndQ
9週 前学期中間試験の返却・解答・解説
曲げ4:たわみの基礎式、はりの変形
はりの変形、たわみ角、たわみを理解する。
10週 曲げ5:片持ちはり・両端支持はりの変形 たわみの基礎式を利用して、たわみ角・たわみを計算できる。
11週 ねじり1:ねじれ角、せん断ひずみ、せん断応力 ねじりの応力と変形を理解する。
12週 ねじり2:断面二次極モーメント、極断面係数、ねじりによる応力と変形 代表的な断面の極断面係数を導出し、応力とねじれ角を計算できる。
13週 組合せ1:一軸・二軸応力による傾斜面の応力 傾斜面の垂直応力・せん断応力を理解する。
14週 組合せ2:モールの応力円、主応力、主せん断応力 一軸・二軸応力状態でのモールの応力円を描き、主応力などを求めることができる。
15週 引張・圧縮によるひずみエネルギー、
カスティリアノの定理
ひずみエネルギーを理解し、カスティリアノの定理を利用して変形を計算できる。
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習・課題・問題解説相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000