数学特論I

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 数学特論I
科目番号 0042 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「線形代数学―初歩からジョルダン標準形へ 」三宅 敏恒(培風館)
担当教員 栗原 大武

到達目標

1.ベクトル空間の構造を理解できる。
2.線形写像と行列が同値であることを理解できる。
3.行列の対角化とジョルダン標準形を理解できる。
4.行列の対角化とジョルダン標準形を用いて漸化式や微分方程式が解ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. ベクトル空間の構造を理解できる。ベクトル空間の構造を理解でき、応用できる。ベクトル空間の構造を理解できる。ベクトル空間の構造を理解できない。
2.線形写像と行列が同値であることを理解できる。線形写像と行列が同値であることを理解でき、応用できる。線形写像と行列が同値であることを理解できる。線形写像と行列が同値であることを理解できない。
3.行列の対角化とジョルダン標準形を理解できる。行列の対角化とジョルダン標準形を計算できる。行列の対角化とジョルダン標準形を理解できる。行列の対角化とジョルダン標準形を理解できない。
4.行列の対角化とジョルダン標準形を用いて漸化式や微分方程式が解ける。行列の対角化とジョルダン標準形を用いて漸化式や微分方程式が解ける。行列の対角化とジョルダン標準形と漸化式や微分方程式に関係があることを理解できる。行列の対角化とジョルダン標準形を用いて漸化式や微分方程式が解けない。

学科の到達目標項目との関係

専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SA①  数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する共通基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SA②  自主的・継続的な学習を通じて、共通基礎科目に関する問題を解決できる。

教育方法等

概要:
本科で学んだ線形代数を復習した後、抽象的な線形代数について学ぶ。また、線形漸化式や線形微分方程式の一般解の形を線形代数の言葉で理解する。
授業の進め方・方法:
講義と演習に同等の重点をおく。重要な定理の証明や例題は、類題を宿題にしてレポート提出を求める。
注意点:
本学の「代数幾何」で学んだ内容はその基礎として重要である。しっかり復習しておくこと。講義とレポートを一対として進める。
公式や問題解法の丸暗記ではなく、理論を十分理解し問題解決のために適切なアプローチができるかどうかを評価の基準とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 集合論の基本概念 集合論の基本概念を理解する
2週 行列や行列式についての基本概念 行列や行列式についての基本概念を復習する
3週 抽象的なベクトル空間の定義、例 抽象的なベクトル空間の定義を理解する
4週 部分空間、例 部分空間を理解する
5週 線形独立、従属、ベクトル空間の基底、次元 線形独立、従属、ベクトル空間の基底、次元の概念を理解する
6週 線形写像、例 線形写像を理解する
7週 表現行列 表現行列の概念を理解する
8週 線形写像の核、像 線形写像の核、像を理解する
2ndQ
9週 固有値と固有空間 固有値と固有空間を理解する
10週 対角化 対角化を理解する
11週 対角化とその応用 対角化を用いて、線形漸化式や線形微分方程式を解く
12週 ジョルダン標準形の定義 ジョルダン標準形の概念を理解する
13週 ジョルダン標準形の計算例1 ジョルダン標準形の計算方法を理解する
14週 ジョルダン標準形の計算例2 ジョルダン標準形の計算方法を理解する
15週 ジョルダン標準形とその応用 ジョルダン標準形を用いて、線形漸化式や線形微分方程式を解く
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算ができる。3
公式等を利用して因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の基本的な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
2次方程式を解くことができる(解の公式も含む)。3
因数分解を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
基本的な連立方程式を解くことができる。具体的には、1次式と2次式の連立方程式を解くことができる。3
基本的な無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
基本的な1次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを理解している。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
基本的な関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む基本的な方程式を解くことができる。3
対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む基本的な方程式を解くことができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む基本的な方程式を解くことができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を理解している。3
基本的な円の方程式を求めることができる。3
積の法則と和の法則の違いを理解している。3
順列・組合せの基本的な計算ができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
総和記号を用いた基本的な数列の和を計算することができる。3
いろいろな数列の極限を求めることができる(不定形の意味も理解している)。3
無限等比級数等の基本的な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、基本的な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
行列の定義を理解している。3
行列の和・差・数との積の計算ができる。3
行列の積の計算ができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解している。3
合成変換と逆変換を求めることができる。3
平面内の回転を表す線形変換を求めることができる。3
いろいろな関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味を理解し、求めることができる。3
積・商の導関数の公式を使うことができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解している。逆三角関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表をかいて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
関数の最大値・最小値を求めることができる。3
基本的な関数の接線の方程式を求めることができる。3
2次以上の導関数を求めることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、その導関数を計算できる。3
不定積分の定義を理解している。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分を求めることができる。3
定積分の定義を理解している(区分求積法)。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分の計算ができる。3
基本的な曲線で囲まれた図形の面積を求めることができる。3
いろいろな曲線の長さを求めることができる。3
基本的な立体の体積を求めることができる。3
2変数関数の定義域やグラフを理解している。3
合成関数の偏微分法を利用した計算ができる。3
基本的な関数について、2次までの偏導関数を計算できる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
2重積分の定義を理解している。3
極座標に変換することによって2重積分を計算することができる。3
2重積分を用いて、基本的な立体の体積を求めることができる。3
微分方程式の意味を理解している。3
基本的な1階線形微分方程式を解くことができる。3
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3
いろいろな確率を求めることができる。余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解している。3
条件付き確率を求めることができる。確率の乗法定理、独立事象の確率を理解している。3
1次元および2次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差・相関係数・回帰曲線を求めることができる。3
カスタムです。3

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力60400000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000