コンピュータ制御論

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 コンピュータ制御論
科目番号 0072 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 ディジタル制御の講義と演習、中溝高好超、日新出版
担当教員 添田 滿

到達目標

・Z変換、逆Z変換ができる。
・対象の離散時間モデルを求めることができる。
・離散時間系の応答を求め特性を解析することができる。
・離散時間制御システムの等価変換と構造解析ができる。
・基礎的な離散時間制御系の設計ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1任意の離散時間系の応答をいろいろな方法で求めることができる。代表的な離散時間系の応答計算ができる。応答計算ができない。
評価項目2任意の系の状態フィードバックゲインを設定できる可制御正準形の状態フィードックゲインを設定することがができる局配置問題が解けない
評価項目3状態観測器を状態フィードバック制御と組み合わせることができる。状態観測器の観測ゲインを設計できる。状態観測器を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
家電製品、自動車、ロボットなどいろいろな機械・装置の制御系では、コンピュータを組み込みディジタル制御が広く利用されるようになっている。ここでは、ディジタル制御を行うためのシステムの離散時間系の記述から、離散時間制御系の設計までの基本的事項を習得する。
授業の進め方・方法:
連続時間系における古典制御理論の基礎は習得しているものとして講義をスタートする。アナログ制御と対比しながら、ディジタル制御論の講義を行う。ラプラス変換、古典制御理論、行列論については理解を深めておくこと。
注意点:
授業で学んだ内容を各自テキストの例題・問題を解くことにより復習し、理解を深めること。宿題として出された演習課題は解答を提出する。提出した課題も評価対象とする。また、教科書を見て次回の予習をしておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 離散時間システム制御系の概念 サンプラーとA/D変換、ホールドとD/A変換、アンプリング定理が説明できる。
2週 z変換法 z変換の定義・性質を用いて、関数列のz変換ができる。
3週 z変換法 逆z変換の計算ができる。
4週 連続時間システムの離散化 連続時間系の伝達関数、状態方程式を離散化することができる。
5週 離散時間系システム応答 過渡応答、周波数応答を計算することができる。フィードバック系の定常偏差を算出できる。
6週 離散時間システムの安定性 離散時間系の安定条件を導き、安定判別ができる。
7週 離散時間システムの可制御・可観測性 可制御可観測性の意味を理解し、それぞれを調べることができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 試験解説
システムの等価変換
一般の状態方程式表現を可制御正準形、可観測正準形に等価変換できる
10週 極配置問題 状態フィードバック制御のフィードバックゲインを局配置問題により求めることができる。
11週 状態観測器 状態観測機の意味を説明できる。観測機ゲインを決定できる。状態観測機と状態フィードバック制御を組み合わせた制御系を設計できる。
12週 外国人講師の英語による講義 アクチュエータに関する英語の講義内容を理解できる。
13週 外国人講師の英語による講義 制御系設計に関する英語の講義内容を理解できる。
14週 PID制御 ディジタルPID制御器の構造と意味を説明できる。
15週 定期試験
16週 定期試験の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。4
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。4
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。4
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。4
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。4
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。4

評価割合

試験演習課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000