発変電工学

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 発変電工学
科目番号 0076 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 資料配布
担当教員 前川 孝司,田上 英人

到達目標

1)水力学・汽力発電所の熱サイクル・原子核反応によるエネルギー発生の基礎的な内容を理解し、それらに関する計算問題が解ける。
2)水車や水車発電機,ボイラや蒸気タービン,タービン発電機,原子炉のしくみに関する基礎的な内容を理解し、それらに関する計算問題が解ける。
3)再生可能エネルギーや新しい発電方式に関する内容を理解し、特徴を説明できる。
4)エネルギーと環境問題の関連を理解し、その解決方法を考え、提案できる。
5)スマートグリッドの考え方について理解し、説明することが出来る。
6)配電・変電について理解し、説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種発電方式について理解し、計算問題が解け、最適な発電方式について提案できる。各種発電方式について理解し、計算問題が解ける各種発電方式の計算問題が解けるが、その特徴や利点などを理解していない
評価項目2エネルギーと環境問題の関連を理解し、その解決方法を考え、提案し、経済性や環境性、安全性などを既存のもとと比較検討ができるエネルギーと環境問題の関連を理解し、その解決方法を考え、提案できるエネルギーと環境問題の関連を理解できず、解決方法を考えられない
評価項目3スマートグリッドの考え方を理解し、説明でき、どのようなことが社会に必要とされるかを具体的に提案できる。スマートグリッドの考え方を理解し、説明できるスマートグリッドについて一部理解はしているが説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気エネルギーの発電方法は、社会経済の動向、環境問題、人々の生活水準に密接しているため、この科目では特に「発電」の分野を中心に学修することを目的とする。授業では、エネルギー変換の概念を述べた後、水力・火力・原子力について、その基礎理論とシステムの構成要素について理解する。加えて、近年注目されている「再生可能エネルギー」「スマートグリッド」など最近の電力分野の話題についても理解する。
授業の進め方・方法:
テキストは使わず、必要に応じてパワーポイントの使用、プリントの配布を行いながら授業を進める。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 エネルギー資源と発電 電気エネルギーと低炭素化社会実現との関連について説明できる
2週 水力発電の基礎理論 ベルヌーイの定理などの水力学の基本公式を理解し、水の位置エネルギーから落差・流量・理論出力を導くことができる
3週 水力発電所の種類と特徴 水力発電所の種類と特徴について説明できる
4週 水力発電所の設備・構造 水力発電の付随設備・水車・調速機などの役割について説明できる
5週 火力(汽力)発電の基礎理論 熱力学とカルノーサイクル・ランキンサイクルを理解し、火力発電におけるエネルギーの流れを説明できる
6週 火力(汽力)発電所の諸効率 熱効率・ボイラー効率・発電効率などの諸効率を各エンタルピーから算出できる
7週 火力(汽力)発電所の種類と特徴 火力発電所の種類と特徴について説明できる
8週 火力(汽力)発電所の設備/構造・公害対策 火力発電所のボイラ・蒸気タービン・給水ポンプ・復水器など火力発電所の設備の役割や公害対策などについて説明できる
2ndQ
9週 原子力発電の基礎理論 原子核分裂による質量欠損と結合エネルギーの放出について説明できる
10週 原子力発電所の設備/構造 加圧水型および沸騰水型軽水炉などの各構造・減速材や吸収材による制御について説明できる
11週 原子力発電所の安全設備/核燃料サイクル/放射線管理 核分裂連鎖反応を維持するための条件から核燃料サイクルと原子炉安全設備について説明できる
12週 再生可能エネルギー1 太陽光・太陽熱・風力発電の原理と特徴を理解し、世界ならびに日本の動向について説明できる
13週 再生可能エネルギー2 燃料電池・地熱・波力・潮力・MHD発電など・その他の発電方式の原理と特徴を理解できる
14週 スマートグリッド 世界ならびに日本の現在の電力網について理解し、スマートグリッドの概念・目的・今後の動きについて理解し、説明できる
15週 配電・変電 日本の配電・変電所について理解できる。
16週 試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合6040100
専門的能力602080
分野横断的能力02020