到達目標
・Z変換、逆Z変換ができる。
・対象の離散時間モデルを求めることができる。
・離散時間系の応答を求め特性を解析することができる。
・離散時間システムの等価変換と構造解析ができる。
・基本的な離散時間制御系の設計ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 任意の離散時間系の応答をいろいろな方法で求めることができ、系の特性解析ができる。 | 代表的な離散時間系の応答計算ができ、系の特性を説明できる。 | 離散時間系の応答計算ができない。 |
評価項目2 | 任意のシステムに対し、状態フィードバック制御と状態観測器を組み合わせた制御系が構築できる。 | 状態フィードック制御系、状態観測器の設計ができる | 状態フィードバック制御、状態観測器の極配置問題が解けない。 |
評価項目3 | 状態デッドビート制御、出力デッドビート制御の違いを理解し、それぞれ制御系を設計・構築することができる。 | デッドビート制御を理解し、状態デッドビート制御器の設計ができる。 | デッドビート制御を理解しておらず、その働き、設計法を説明できない。 |
評価項目4 | 連続時間演算の離散時間近似ができ、ディジタルPID制御器を導出し、働き、設計法が説明できる。 | ディジタルPID制御器の構造・働き・設計法が説明できる。 | ディジタルPID制御器の構造を説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SD① 専攻分野における専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を総合し、応用できる。
教育方法等
概要:
家電製品、自動車、ロボットなどいろいろな機械・装置の制御系では、コンピュータを組み込みディジタル制御が広く利用されるようになっている。ここでは、ディジタル制御を行うための離散時間系の記述・応答解析から、離散時間制御系の設計までの基本的事項を習得する。
授業の進め方・方法:
連続時間系における制御理論は習得しているものとして講義をスタートする。
連続時間制御系と対比しながら、離散時間系の制御理論(ディジタル制御論)の講義を行う。
途中、連続時間制御系について系の解析・設計から構築までの全般を概観するために、外国人講師による英語の専門授業を2回行う。実施時期は、講師の都合により変更することがある。
ラプラス変換、古典制御理論、行列論については理解を深めておくこと。
注意点:
自学自習で予習・復習をしっかり行うこと。次の授業で進むところの教科書の内容(説明・例題)を見て予習して授業にのぞむこと。授業でその取り組みを問う質問等をすることがある。授業で学んだ内容は教科書の例題・問題を解くことにより復習し、理解を深めること。一部は宿題として演習課題を課し答案を提出させる。途中、理解度を確認するため試験を実施することもある。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
離散時間システム制御系の概念 |
連続時間制御系と離散時間制御系の違いを理解し、A/D変換、サンプリング定理、0次ホールド、ディジタル信号のインパルス列表現が説明できる。
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2週 |
外国人講師の英語による講義(1) |
制御系のアクチュエータに関する英語の講義内容を理解し、説明できる。
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3週 |
外国人講師の英語による講義(2) |
連続時間制御系の設計法と応用例に関する英語の講義内容を理解し、説明できる。
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4週 |
z変換法 |
z変換の定義・性質を用いて、信号・関数列のz変換・逆z変換の計算ができる。
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5週 |
連続時間システムの離散化 |
連続時間系の伝達関数、状態方程式を0次ホールドを用いて離散化することができる。
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6週 |
離散時間システムの応答 |
離散時間系の過渡応答、周波数応答を計算することができ、フィードバック制御系の定常偏差を算出できる。
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7週 |
離散時間システムの安定性 |
離散時間系の安定条件を導き、安定判別ができる。
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8週 |
離散時間システムの構造・可制御・可観測性 |
可制御・可観測性の意味を理解し、システムの構造を調べることができる。
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4thQ |
9週 |
システムの正準形と等価変換 |
可制御正準形・可観測正準形を理解し、一般のシステムの状態方程式表現を可制御正準形、可観測正準形に等価変換できる
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10週 |
状態フィードバック制御 |
状態フィードバック制御のフィードバックゲインを極配置問題により求めることができる。
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11週 |
デッドビート制御 |
デッドビート応答を理解し、状態デッドビート制御系、出力デッドビート制御系を設計できる。
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12週 |
状態観測器 |
状態観測器の働き・構造を説明できる。観測器ゲインを極配置問題により求めることができる。
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13週 |
状態観測器に基づいた制御系 |
任意のシステムに対し、状態観測器と状態フィードバック制御を組み合わせた制御系を設計できる。
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14週 |
ディジタルPID制御 |
連続時間演算を離散時間近似することができ、ディジタルPID制御器の構造と設計法を説明できる。
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15週 |
定期試験 |
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16週 |
定期試験の解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 制御 | 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 | 5 | |
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。 | 5 | |
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。 | 5 | |
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。 | 5 | |
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。 | 5 | |
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。 | 5 | |
評価割合
| 試験 | 演習課題の取組み | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |