力学基礎

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 力学基礎
科目番号 0051 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(機械創造システムコース) 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 資料を適時配布、物理Ⅰの教科書
担当教員 島本 憲夫

到達目標

1.機械工学で必要となる機械4力学の概要を理解する。
2.物理で学習した力学を工学の観点で使用できる。
3.工学の力学で基本となる応力とひずみを理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械4力学を、具体的な例を用いて説明することができる。機械4力学の概要を説明することができる。機械4力学について説明することができない。
評価項目2工学問題での力のつりあいや運動について、数式を用いて解くことができる。工学問題での力のつりあいや運動について、数式を説明することができる。工学問題での力のつりあいや運動について、説明することができない。
評価項目3応力とひずみについて、数式を用いて計算することができる。応力とひずみについて、数式を説明することができる。応力とひずみについて、説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。

教育方法等

概要:
機械工学の分野で扱う4力学(材料力学、機械力学、熱力学、流体力学)についての概要を理解し、今後、機械の専門分野で学習する力学系科目を学ぶ上での基礎を習得する。物理で学習した力学を復習し、工学での力学問題への導入部分の学習と、加えて、工学での力学で基本となる応力とひずみについて理解し、以降で履修する機械分野の力学系科目への導入部分を学習する。第3学年で履修する「工業力学」と「材料力学Ⅰ」につながる。
授業の進め方・方法:
力学の基本となる力のつりあいと運動について、物理での学習内容の復習を行う。機械での力学問題を例題にして、学習してきた力学をどのように使うかの考え方を習得していく。授業で使用する教材は適宜配布する。中間試験、定期試験を実施する。
注意点:
授業には物理Ⅰの教科書を持参すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ・ガイダンス
・機械工学の力学概論(1)
・材料力学(物体に作用する力と変形:応力、変形)
・機械力学(ばねマス系の振動:共振)
2週 ・機械工学の力学概論(2) ・熱力学(熱い冷たいのかかくり:対流、熱伝達率)
・流体力学(飛行機の飛行原理:揚力、ベルヌーイの定理)
3週 ・力学の基礎:力のつりあい、力の合成と分解 ・1点に作用する場合の計算ができる。
・着力点の異なる場合の計算ができる。
4週 ・力学の基礎:力のモーメント ・力のモーメント、偶力を理解し、計算できる。
5週 ・力学の基礎:質点の運動(1) ・速度、加速度を理解する。
・等速度運動、等角速度運動の計算ができる。
6週 ・力学の基礎:質点の運動(2) ・放物線運動、円運動の計算ができる。
7週 ・力学の基礎:質点の運動(3) ・相対速度を理解し、相対運動の計算ができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 ・中間試験の解説
・応力の基礎:材料の機械的性質(概要)
・中間試験の内容を理解する。
・材料の機械的性質の概要を理解する。
10週 ・応力の基礎:材料の機械的性質
 応力・ひずみの定義、応力-ひずみ曲線、延性とぜい性
・応力とひずみの定義を理解し、応力-ひずみ曲線を説明できる。
11週 ・応力の基礎:引張と圧縮(1)
 引張・圧縮応力、引張・圧縮ひずみ
・引張・圧縮応力、引張・圧縮ひずみを理解し、計算できる。
12週 ・応力の基礎:引張と圧縮(2)
 フックの法則、弾性係数、ポアソン比
・フックの法則を理解し、部材の応力・変形を計算できる。
13週 ・応力の基礎:引張と圧縮(3)
 自重を考慮した棒の応力と変形、静定トラスの応力と変形
・自重・静定トラスを理解し、部材の応力と変形を計算できる。
14週 ・応力の基礎:演習問題 ・学習した力学および応力に関する演習問題を実施することにより理解の定着をはかる。
15週 定期試験
16週 ・定期試験の解説 ・定期試験の内容を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3後3
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3後3
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3後3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3後4
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3後4
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3後4
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。3後5
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。3後5
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。3後5
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。3後5
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。3後5
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。3後6
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。3後6
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。2後10,後11
応力とひずみを説明できる。2後10,後11
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。2後12
許容応力と安全率を説明できる。2後14

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000