機械工学演習

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械工学演習
科目番号 0075 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(機械創造システムコース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 使用しない (プリント配布)
担当教員 鎌田 慶宣

到達目標

1. 本科 4 年生までに履修した数学の内容を機械工学に応用した各種問題を解くことができる。
2. 機械工学系専門科目に関する主な定理と基本事項を説明でき、各種問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1既習の数学を使用して応用的な機械工学の問題を解くことができる。既習の数学を使用して基礎的な機械工学の問題を解くことができる。既習の数学を使用して基礎的な機械工学の問題を解く能力が足りない。
評価項目2専門科目の主な定理と基本事項を説明でき、機械工学の基礎的問題を解くことができる。 専門科目の主な定理と基本事項を説明できる。 専門科目の主な定理と基本事項を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 A① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 A② 自主的・継続的な学習を通じて、基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SA① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する共通基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SA② 自主的・継続的な学習を通じて、共通基礎科目に関する問題を解決できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB② 自主的・継続的な学習を通じて専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。

教育方法等

概要:
本講座は、次年度の就職・進学に向けての筆記および面接試験に対応できるようにした演習科目である。試験の多様な場面で、適切に答えられるように演習をする。
授業の進め方・方法:
毎回の授業で、4年生前期までに修得した数学あるいは機械工学専門科目の要点を復習し、授業中演習や自学自習プリントを解くことで理解を深める。
注意点:
関連する各教科の教科書を持参するだけ でなく、各教科の基礎項目の復習をして授業に臨むこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業のガイダンス
就職試験、SPIの説明
科目の学習意義を理解する。SPIを演習する。
2週 微分法、積分法 級数展開、微分、および積分の問題を解く。
3週 微分方程式 変数分離法、特性方程式、ラプラース変換を用いて常微分方程式を解く。
4週 線形代数(1) ベクトルの内積や行列の積を求める。行列式を解く。
5週 線形代数(2) クラメルの公式で連立方程式を解く。行列の固有ベクトルを求める。
6週 工業力学(1) 質点の運動を微分方程式で表して解く。
7週 工業力学(2) 剛体の静的問題をつり合い式で表して解く。
8週 中間試験
既習領域の問題を解く。
4thQ
9週 工業力学(3) 剛体の運動を微分方程式で表して解く。
10週 機械力学 振動の問題を解く。
11週 材料力学(1) 材料力学の問題を解く。
12週 材料力学(2) 材料力学の問題を解く。
13週 水力学 水力学の問題を解く。
14週 熱力学 熱力学の問題を解く。
15週 後期定期試験
既習領域の問題を解く。
16週 定期試験内容についての解説 定期試験内容について理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。2
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。2
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。2
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。2
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。2
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。2
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。2
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。2
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。2
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。2
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。2
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。2
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。2
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。2
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。2
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4
仕事の意味を理解し、計算できる。4
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4
運動量および運動量保存の法則を説明できる。4
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。3
応力とひずみを説明できる。3
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。3
許容応力と安全率を説明できる。3
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。3
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。3
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。3
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。3
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。3
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。3
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。3後11
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。3
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。2後12
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。2後12
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。2後11
振動の種類および調和振動を説明できる。2
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。2
熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。2
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。2
パスカルの原理を説明できる。2
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。2
定常流と非定常流の違いを説明できる。2後13
流線と流管の定義を説明できる。2後13
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。2後13
オイラーの運動方程式を説明できる。2
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。2後13
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。2
熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。2後14
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。2
熱力学の第一法則を説明できる。2後14
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。2
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。2
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。2
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。2
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。2
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。2
熱力学の第二法則を説明できる。2後14
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。2
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。2後14
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。2後14
サイクルをT-s線図で表現できる。2

評価割合

試験演習課題レポート相互評価その他合計
総合評価割合60202000100
基礎的能力000000
専門的能力60202000100
分野横断的能力000000