材料学Ⅱ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 材料学Ⅱ
科目番号 0077 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(機械創造システムコース) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 絵解きでわかる機械材料、オーム社、門田和雄ほか著
担当教員 種 健

到達目標

・熱処理の目的と操作を説明できる。
・鉄鋼材料の材料選択に必要な基本事項を説明できる。
・金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱処理の目的を十分に理解し、適切な操作について説明できる。熱処理の目的と操作を説明できる。熱処理の目的と操作を説明できない。
評価項目2鉄鋼材料の材料選択に必要な基本事項を説明でき、適切に材料を選択できる。鉄鋼材料の材料選択に必要な基本事項を説明できる。鉄鋼材料の材料選択に必要な基本事項を説明できない。
評価項目3金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を十分に理解して説明できる。金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
JABEE SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
JABEE SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。

教育方法等

概要:
機械技術者にとって、機械部品の要求性能に応じた材料選定を行うことが重要である。そのためには、材料の性質と限界を十分に理解しておく必要がある。本講義では、主に金属材料の本質を理解するための基礎事項を解説し、既存の材料の中から適切に選択・活用できる能力を育成することを目的とする。また、材料の性質の中でも、とくに機械的性質は材料の組織と密接な関係があるため、材料組織の成り立ちについて教授し、機械的性質との関連を理解させる。
授業の進め方・方法:
教科書をベースに授業を進めるが、授業の理解を深めるために補助資料を配布する。授業内容の理解度の把握、応用力の涵養のために演習を行うとともに、知識定着のための課題の提出を求める。
注意点:
材料学Iの内容をしっかりと理解しておくことが必要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 炭素鋼(1)
熱処理とは
連続冷却変態処理、熱処理の種類
熱処理について理解し、説明できる。
2週 炭素鋼(2)
熱処理の種類
恒温変態処理
熱処理について理解し、説明できる。
3週 炭素鋼(3)
表面硬化処理
炭素鋼の種類
(一般、溶接構造用圧延鋼材、機械構造用炭素鋼鋼材)
一般、溶接構造用圧延鋼材、機械構造用炭素鋼鋼材について説明できる。
4週 炭素鋼(4)
炭素鋼の種類
(溶接構造用対候性圧延鋼板、ボイラおよび圧力容器用鋼板、冷間圧延鋼板、炭素工具鋼)
溶接構造用対候性圧延鋼板、ボイラおよび圧力容器用鋼板、冷間圧延鋼板、炭素工具鋼について説明できる。
5週 合金鋼(1)
合金鋼について
合金元素の役割
合金鋼の種類(高張力鋼)
合金元素の役割を説明できる。
高張力鋼について説明できる。
6週 合金鋼(2)
合金鋼の種類(機械構造用合金鋼)
機械構造用合金鋼について説明できる。
7週 合金鋼(3)
合金鋼の種類(合金工具鋼、高速度工具鋼、軸受鋼、高炭素クロム鋼)
合金工具鋼、高速度工具鋼、軸受鋼、高炭素クロム鋼について説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 合金鋼(4)
合金鋼の種類(ステンレス鋼)
ステンレス鋼について説明できる。
10週 合金鋼(5)
合金鋼の種類(耐熱鋼、ばね鋼)
鋳鉄
鋳鉄とは
鋳鉄の種類(白鋳鉄、ねずみ鋳鉄、まだら鋳鉄、球状黒鉛鋳鉄)
耐熱鋼、ばね鋼について説明できる。
白鋳鉄、ねずみ鋳鉄、まだら鋳鉄、球状黒鉛鋳鉄について説明できる。
11週 アルミニウムとその合金(1)
アルミニウムの性質
アルミニウムの製造法
アルミニウム合金(鋳造用、ダイカスト用)
アルミニウムの性質・製造法について説明できる。
12週 アルミニウムとその合金(2)
アルミニウム合金(展伸用)
高力アルミニウム合金の時効硬化
アルミニウム合金について説明できる。
13週 その他の非鉄金属材料
純銅と銅合金
チタン合金、マグネシウム合金、その他
その他の非鉄金属材料について説明できる。
14週 非金属材料(1)
プラスチックとは
汎用プラスチック、エンジニアリングプラスチック
プラスチックについて説明できる。
15週 非金属材料(2)
複合材料、セラミックス、機能性材料
複合材料、セラミックス、機能性材料について説明できる。
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。4後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
合金の状態図の見方を説明できる。4後12
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。4後3,後4
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。4後10
焼きなましの目的と操作を説明できる。4後1,後2
焼きならしの目的と操作を説明できる。4後1,後2
焼入れの目的と操作を説明できる。4後1,後2
焼戻しの目的と操作を説明できる。4後1,後2

評価割合

試験小テスト等演習・レポート発表相互評価合計
総合評価割合7003000100
基礎的能力000000
専門的能力7003000100
分野横断的能力000000