振動工学

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 振動工学
科目番号 0078 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(機械創造システムコース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 機械力学,本江哲行編,実教出版
担当教員 井上 昌信

到達目標

1. 振動の種類および調和振動を説明できる。
2. 非減衰系および減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。
3. 変位励振、調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1振動の種類および調和振動の説明や基本的な数学表現も説明できる。振動の種類および調和振動を説明できる。振動の種類および調和振動を説明できない。
評価項目2非減衰系および減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。非減衰系および減衰系の自由振動について説明できる。非減衰系および減衰系の自由振動について説明できない。
評価項目3変位励振、調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、解を求めることができる。変位励振、調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表すことができる。変位励振、調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表すことができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 A① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 A② 自主的・継続的な学習を通じて、基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SA① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する共通基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SA② 自主的・継続的な学習を通じて、共通基礎科目に関する問題を解決できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB② 自主的・継続的な学習を通じて専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。

教育方法等

概要:
本授業では、物理学の振動を基礎にして、工学に応用する方法を学習することを目的とする。授業では、振動現象について力学をベースにしたモデル化を行い、運動方程式を構成する。さらに数学的解析手法を用いて、定量的な理解力を深めさせる。
授業の進め方・方法:
授業は板書形式を基本とし、必要に応じて補助プリントを配布する。
注意点:
本授業では、運動方程式を使って基本的な振動機構の方程式が導けるようにするため、運動方程式を立てるにあたり、前年度までに履修した工業力学および材料力学が前提知識になるので、これまでに学習した事項を理解しておく必要がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・ガイダンス
2週 ・機械振動とは ・機械振動を分類し,それぞれの振動の特徴と事例を説明できる.
3週 ・動力学の基礎 ・物体の運動に関する自由度が説明できる.
・復元力,減衰力が説明できる.
4週 ・各種等価ばね定数 ・代表的な形式の等価ばね定数を求めることができる.
5週 ・調和振動とその合成 ・用語の説明ができる.
・リサージュの図形,うなりについて説明できる.
6週 ・非減衰1自由度系① ・非減衰1自由度系の運動方程式を立てることができる.
7週 ・非減衰1自由度系② ・1~6週までの範囲の演習
8週 ・中間試験
2ndQ
9週 ・試験返却と解説
・減衰1自由度振動系①
・減衰1自由度振動系に関する用語が説明できる.
10週 ・減衰1自由度振動系② ・過減衰,臨界減衰,不足減衰が説明できる.
・対数減衰率を求めることができる.
11週 ・1自由度系の強制振動① ・非減衰系の強制振動の一般解を求めることができる.
・共振について説明ができる.
12週 ・1自由度系の強制振動② ・粘性減衰系の強制振動の一般解を求めることができる.
13週 ・1自由度系の強制振動③ ・力入力をうける1自由度系の強制振動の解を求めることができる.
14週 ・1自由度系の強制振動④ ・変位入力をうける1自由度系の強制振動の解を求めることができる.
・半パワー法について説明できる.
15週 ・定期試験
16週 ・試験返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学物体に作用する力を図示することができる。3前3
力の合成と分解をすることができる。3前3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3前4
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3前3
運動方程式を用いた計算ができる。3前6
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3前6
運動の法則について説明できる。3前6
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3前3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3前3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3前3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学振動の種類および調和振動を説明できる。4前5
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前6
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前10
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前13
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前14

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000