工業力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 工業力学Ⅱ
科目番号 0080 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(機械創造システムコース) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 工業力学 第4版(森北出版)
担当教員 山本 洋司

到達目標

1.慣性モーメント、剛体の運動について理解し、計算できる。
2.運動と仕事の関係およびエネルギーについて理解し、計算できる。
3.摩擦を伴う運動について理解し、簡単な機械の摩擦に関する計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1慣性モーメント、剛体の運動について理解し、計算できる。慣性モーメント、剛体の運動について説明でき、計算できる。慣性モーメント、剛体の運動について説明できず、計算できない。
評価項目2運動量、仕事、エネルギーについて理解し、計算できる。運動量、仕事、エネルギーについて説明でき、計算できる。運動量、仕事、エネルギーについて説明できず、計算できない。
評価項目3摩擦および簡単な機械の摩擦について理解し、計算できる。摩擦および簡単な機械の摩擦について説明でき、計算できる。摩擦および簡単な機械の摩擦について説明できず、計算できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
JABEE SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
JABEE SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。

教育方法等

概要:
工業力学は機械工学の基幹となる材料力学、水力学、熱力学などの応用力学の入門的基礎科目で、更には機械工学の4基礎科目の一つである機械工作法などの理解にも欠かせない最重要科目の一つである。内容は剛体のつりあい問題を中心とする静力学と、支点や物体の運動を論じる動力学から構成されている。
工業力学IIでは剛体の運動、衝突、仕事、エネルギー、動力、摩擦を取り扱う。
授業の進め方・方法:
授業は教科書を併用しながら実施する。単なる暗記より、理解を重視する。応用能力と力学的センスを涵養するために、公式の導出過程を詳細に示すと共に、演習に授業の力点を置く。また、当科目は日々の勉学が不可欠であることから、宿題やレポートの提出を求める。
三角関数、微分積分、物理の力学および前期の工業力学Iを理解しておくこと。
注意点:
関数電卓を持参すること。
課題は期限内に必ず提出すること。
授業中に行う小テストは、課題点に含む。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ・剛体の回転運動と慣性モーメントについて ・剛体の回転運動と慣性モーメントについて理解する。
2週 ・剛体の回転運動と慣性モーメントについて ・剛体の回転運動と慣性モーメントについて理解する。
3週 ・慣性モーメントに関する定理について ・和、平行軸、直交軸の定理について理解し、色々な物体の慣性モーメントの計算ができる。
4週 ・簡単な物体の慣性モーメントについて ・簡単な物体の慣性モーメントを導き出せる。
5週 ・剛体の運動方程式について ・剛体の運動方程式を理解し、計算できる。
6週 ・運動量と力積について ・運動量、角運動量、力積について説明できる。
・運動量保存の法則について説明できる。
7週 ・向心衝突、偏心衝突について ・向心衝突、偏心衝突についての計算ができる。
8週 ・中間試験 ・1〜7週までの内容を網羅した試験により、授業内容の理解の定着を図る。
4thQ
9週 ・仕事について ・仕事について説明ができる。
・てこ、滑車、斜面を用いた仕事の計算ができる。
10週 ・エネルギーについて ・エネルギーについて理解する。
11週 ・力学的エネルギー保存の法則について ・力学的エネルギー保存の法則を用いた計算ができる。
12週 ・動力について ・動力について理解し、計算ができる。
13週 ・すべり摩擦、ころがり摩擦について ・すべり摩擦、ころがり摩擦を理解し、計算ができる.
・静止摩擦力と動摩擦力の関係を説明できる.
14週 ・ベルトの摩擦について
・ベルトブレーキ
・ベルトの摩擦について理解し、計算できる。
・ベルトブレーキの計算ができる。
15週 ・ブロックブレーキ
・軸受の摩擦
・ブロックブレーキの計算ができる。
・軸受の摩擦の計算ができる。
16週 ・定期試験 ・9〜15週までの内容を網羅した試験により、授業内容の理解の定着を図る。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
最大摩擦力に関する計算ができる。3
動摩擦力に関する計算ができる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学仕事の意味を理解し、計算できる。4
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4
動力の意味を理解し、計算できる。4
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4
運動量および運動量保存の法則を説明できる。4
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000