到達目標
自然現象を系統的,論理的に考えていく能力を養い,広く自然の諸現象を科学的に解明するための物理的な見方,考え方を見につけさせる.さらに,物理学は工学を学ぶための極めて重要な基礎であり,多くの分野において科学技術の発展に欠かせない知識であることを認識させる.
物理CIIでは,
・原子・分子・原子核等のミクロな世界の基礎がわかり、説明できる。
・応用物理実験を行い、力学,電気・電磁気,光,原子・分子の分野の実験を行い、実験の内容を説明できる。
ことを目標とする.ことを目標とする.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 物理学の理論にそって自然現象を説明できる. | 物理学の理論にそって自然現象を考えることができる. | 物理学の理論にそって自然現象を考えることができない. |
評価項目2 | 数式の物理的意味を説明できる. | 数式の物理的意味を知っている. | 数式の物理的意味を知らない. |
評価項目3 | 物理量を正しく求めることができる. | 物理量の求め方を知っている. | 物理量の求め方を知らない. |
評価項目4 | 精度よく実験を行い、考察が十分なレポートが提出できる。
実験を指導し、安全で確実に実験を遂行させることができる。 | 実験を遂行し、レポートが提出できる。
実験を指導し、実験を遂行させることができる。 | 実験を遂行し,レポートの提出できない。
実験を指導し、実験を遂行させることができない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 A① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 A② 自主的・継続的な学習を通じて、基礎科目に関する問題を解くことができる。
JABEE SA① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する共通基礎を理解できる。
JABEE SA② 自主的・継続的な学習を通じて、共通基礎科目に関する問題を解決できる。
教育方法等
概要:
電気および磁気の基本的な現象を理解する。電気と磁気との関連も理解する。身の周りにある電気機器等に電磁気の法則がどのように応用されているかを学ばせる。原子、分子、原子核等のミクロな世界の基礎を学ばせる。
応用物理実験を行い、電気・電磁気,光,原子・分子の分野の実験を行い、5年次開講の応用物理の基礎を身につける。
授業の進め方・方法:
履修済みの電気分野を確認後に電気磁気学・原子の世界へ導く授業を行うため,問題集等を用いて理解を深め、計算能力も付けるようにする。 また、実験教材を多用して視覚的、直感的に電磁気的現象・ミクロな世界の物理法則が理解できるようにする。
後期中間試験以降に応用物理実験を行い,電気・電磁気,光,原子・分子の分野について理解する.
注意点:
・授業で課せられる演習問題課題への提出が求められる.
・授業の内容はノートに書き留めておくこと.学んだことを確認するのに役立ちます.
・疑問があれば,自分で調べ,考える事.解決できなければ,クラス内で討論し理解を深めて下さい.
・応用物理実験は、安全に実験を実施することに注意する。(応用物理実験のレポートをすべて提出し,受理されていないと合格できないのでレポートの提出・内容には十分注意すること)
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス 電子・光子 |
・電子の電荷と質量を理解し,トムソンの実験・ミリカンの実験について説明できる.
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2週 |
電子・光子 |
・電子の電荷と質量を理解し,トムソンの実験・ミリカンの実験について説明できる.
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3週 |
光の粒子性 |
・光電効果を説明できる. ・光量子仮説を説明でき,光電子の運動エネルギを計算できる. ・X線について説明できる. ・コンプトン効果について説明できる.
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4週 |
粒子の波動性 原子モデル |
・ド・ブロイ波(物質波)について説明できる. ・波動と粒子の二重性について説明できる. ・原子核の構造について説明できる. ・原子の発光について説明できる. ・ボーアの水素原子モデルについて説明できる. ・定常状態でのエネルギー準位について説明できる.
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5週 |
放射線と原子核 |
・原子核の構成について説明できる. ・放射線とその性質について説明できる. ・放射線の利用について説明できる.
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6週 |
核分裂と核融合 |
・核分裂について説明できる. ・半減期について説明できる. ・核融合について説明できる.
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7週 |
素粒子 |
・素粒子について説明できる ・ビッグバン理論について説明できる.
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8週 |
中間試験 |
・既習領域の問題を解くことができる.
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4thQ |
9週 |
試験内容について解説 応用物理実験のガイダンス |
試験内容を理解する. ・安全な器具の取扱. ・実験報告書の形式. ・実験データの精度.
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10週 |
チームリーダーの育成 |
・実験班のリーダーとして班員を指導できる.
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11週 |
力学分野 |
・ねじれ振り子の剛性率の測定 ・重力加速度の測定
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12週 |
電気・電磁気学分野
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・交流回路とオシロスコープの実験 ーRLC直列共振回路とオシロスコープによる波形観測
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13週 |
光の分野 |
・光ファイバの伝送損失の実験 ・ニュ-トン管-光の干渉-
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14週 |
電子・原子分野 |
・フランク・ヘルツの実験 ・放射線シミュレーション・放射線測定実験
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15週 |
レポート作成指導 |
・実験報告書の形式 ・実験データの精度
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16週 |
レポート作成指導 |
・実験報告書の形式 ・実験データの精度
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理実験 | 物理実験 | 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。 | 3 | |
安全を確保して、実験を行うことができる。 | 3 | |
実験報告書を決められた形式で作成できる。 | 3 | |
有効数字を考慮して、データを集計することができる。 | 3 | |
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 2 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 2 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 2 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 2 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 2 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 2 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 2 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 2 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 2 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 2 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 2 | |
評価割合
| 試験 | 実験実施・レポート作成 | 課題 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 30 | 50 | 20 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 30 | 50 | 20 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |