到達目標
物理学の学習を通じて,自然現象を系統的,論理的に考えていく能力を養い,広く自然の諸現象を科学的に解明するための物理的な見方,考え方を見につけさせる.
さらに,物理学は工学を学ぶための極めて重要な基礎であり,多くの分野において科学技術の発展に欠かせない知識であることを認識させる.
物理CIでは,
・電気および磁気の基本的な法則・現象を説明できる。
・電気と磁気との関連を理解し、式を適応して基本的な問題、複合問題を解くことができる。
・電磁気現象の基本的な部分は計算ができ、説明ができる。
ことを目標とする.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
電気・磁気現象の基本事項、基本法則の理解 | 電気・磁気に関する基本的事項、各法則を関連と共に理解し、複合的場合においても、それらを適用して、論理的に説明することができる。 | 電気・磁気に関する基本的事項、各法則を理解し、基本的な問題に適用して、説明することができる。また、複合的場合においても、概ね考え方を示すことができる。 | 電気・磁気に関する基本的事項、各法則の理解が十分でなく、それらを用いて簡単な電気・磁気現象についても説明することができない。 |
理論、数式の論理的展開 | 電気・磁気に関する物理量を各式を展開して正しく導き出し、その意味を正しく説明できる。複合的場合においても、適切に理論、式をあてはめ論理的に展開することができる。 | 電気・磁気に関する物理量を各数式に当てはめて導出することができ、その意味を正しく説明できる。また、複合的場合においても、概ね考え方を示すことができる。 | 電気・磁気に関する数式の物理的意味の理解が十分でない。各事象についてそれらを記述する数式を選択、展開することができない。 |
各現象の図表による記述と理解 | 図表による電気・磁気に関する複合的現象の記述、表現を的確に読み取り、説明することができる。また、複合的現象を図表を用いて数値、数式を含めて的確に説明することができる。 | 図表による電気・磁気に関する現象の記述、表現を的確に読み取り、説明することができる。また、現象を図表を用いて的確に説明することができる。 | 図表による電気・磁気に関する現象の記述、表現を的確に読み取る
り、説明することができない、また、図表を用いての表現が十分ではない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 A① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 A② 自主的・継続的な学習を通じて、基礎科目に関する問題を解くことができる。
JABEE SA① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する共通基礎を理解できる。
JABEE SA② 自主的・継続的な学習を通じて、共通基礎科目に関する問題を解決できる。
教育方法等
概要:
電気および磁気の基本的な現象、法則およびその関連も理解する。
身の周りにある電気機器等に電磁気の法則がどのように応用されているかを学習する。
授業の進め方・方法:
履修済みの電気分野を確認後に電気磁気学・原子の世界へ導く授業を行うため,問題集等を用いて理解を深め,計算能力も付けるようにする。
また、実験教材を多用して視覚的,直感的に電磁気的現象・ミクロな世界の物理法則が理解できるようにする。
注意点:
・授業で課せられる演習問題、課題を期限以内に提出すること。
・授業ノートを取り、疑問があれば質問をすること。また、質問の前に自分で調べ、考える事、クラスメートと議論することが重要である。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス,現代物理学についての導入 電荷と静電気力 |
・静的な電気について説明できる. ・導体と不導体の違いについて,自由電子と関連させて説明できる
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2週 |
電界とその性質 |
・クーロンの法則について説明し,点電荷の間に働く静電気力を求めることができる. ・電界について説明できる. ・電気力線について説明できる.
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3週 |
電界とその性質 |
・電気力による位置エネルギーを理解し,電位を説明できる. ・電位差・複数の電荷による電位を求めることができる.
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4週 |
ガウスの法則 |
・ガウスの法則を説明でき,電界の計算ができる.
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5週 |
コンデンサー |
・静電遮蔽について説明できる. ・電気容量の計算ができる. ・コンデンサーに蓄えられたエネルギーの計算ができる. ・コンデンサーの接続による合成容量の計算ができる.
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6週 |
直流回路 ホイートストンブリッジ |
・直流回路の計算ができる. ・ホイートストンブリッジの説明ができ,未知抵抗の計算 ができる. 直流回路においてコンデンサーを含む回路の計算ができる. ・半導体の性質について説明できる.
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7週 |
直流回路 ホイートストンブリッジ |
・直流回路の計算ができる. ・ホイートストンブリッジの説明ができ,未知抵抗の計算 ができる. 直流回路においてコンデンサーを含む回路の計算ができる. ・半導体の性質について説明できる.
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8週 |
中間試験 |
・既習領域の問題を解くことができる.
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2ndQ |
9週 |
試験内容について解説 磁気力と磁界 電流が作る磁界 |
・試験内容を理解する ・磁気力によるクーロンの法則を理解し、計算ができる. ・磁界について説明ができ、磁界の強さを求めることができる. ・右ねじの法則を説明できる.
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10週 |
ビオ・サバールの法則・アンペールの法則 |
・ビオ・サバールの法則を理解し、磁界の計算ができる. ・アンペールの法則を理解し、磁界の計算ができる.
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11週 |
電流が磁界から受ける力 |
・電流が磁界から受ける力を理解し、磁束密度や導線が受ける力を計算できる. ・平行電流間に働く力を計算できる.
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12週 |
ローレンツ力 |
・ローレン力を理解し,荷電粒子の運動を説明できる. ・電子の比電荷を説明でき,計算で求めることができる. ・ホール効果について説明できる.
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13週 |
電磁誘導 |
・電磁誘導現象を理解し,ファラデーの電磁誘導の法則を説明できる. ・レンツの法則を理解し,コイルに発生する誘導起電力を求めることができる. ・渦電流について説明できる. ・コイルと抵抗を含む回路について,電流と電圧の時間変化を説明ができ,回路の計算ができる. ・磁界中を運動する導体に関して,導体中の電流の強さを計算で求めることができる. ・コイルに蓄えられるエネルギーについて説明ができ,計算ができる.
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14週 |
交流 電磁波 |
・交流発電機に生じる起電力を計算できる. ・交流における,抵抗・コンデンサー・コイルについて説明ができる. ・RLC直列回路の計算ができる. ・直列共振について説明ができ,共振周波数を求めることができる. ・電磁波の性質・種類について説明ができる.
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15週 |
定期試験 |
・既習領域の問題を解くことができる.
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16週 |
試験内容について解説 |
試験内容を理解する.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 電気 | 導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。 | 3 | 前1 |
電場・電位について説明できる。 | 3 | 前2,前3,前4 |
クーロンの法則が説明できる。 | 3 | 前2,前3,前4 |
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。 | 3 | 前2,前3,前4 |
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。 | 3 | 前5,前6,前7 |
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。 | 3 | 前5,前6,前7 |
ジュール熱や電力を求めることができる。 | 3 | 前5,前6,前7 |
評価割合
| 試験 | 課題・演習 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 30 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |