自動制御Ⅱ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 自動制御Ⅱ
科目番号 0142 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(機械創造システムコース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「工科系のためのシステム工学 ―力学・制御工学―」 山本 郁夫,滝本 隆 (共立出版)
担当教員 鈴木 尊丸

到達目標

1. 制御系の応答(過渡応答,周波数応答,定常特性)について説明できる。
2. 安定判別手法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。
3. 位相遅れ補償や位相進み補償やPID制御を用いたフィードバック制御系の設計ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1制御系の応答(過渡応答、周波数応答、定常特性)について説明でき、具体的な制御系の応答を導出できる。制御系の応答(過渡応答、周波数応答、定常特性)について説明できる。制御系の応答について説明できない。
評価項目2具体的な例題において、安定判別手法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。安定判別手法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。安定判別手法を用いて制御系の安定・不安定を判別できない。
評価項目3制御性能を考慮しつつ、位相遅れ補償や位相進み補償やPID制御を用いたフィードバック制御系の設計ができる。位相遅れ補償や位相進み補償やPID制御を用いたフィードバック制御系の設計ができる。位相遅れ補償や位相進み補償やPID制御を用いたフィードバック制御系の設計ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
学習・教育到達度目標 D① 専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を統合し、活用できる。
JABEE SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
JABEE SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。
JABEE SD① 専攻分野における専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を総合し、応用できる。

教育方法等

概要:
本授業では、古典制御で代表的な制御法の位相遅れ補償や位相進み補償やPID制御を理解することを目的とする。まず、4学年で学習した自動制御Aに続く内容である制御系の応答・安定性について説明する。次に、位相遅れ補償や位相進み補償やPID制御によるフィードバック制御系設計法について解説する。
授業の進め方・方法:
位相遅れ補償や位相進み補償やPID制御は広く用いられている制御法なので、制御系設計の構築やパラメータのチューニング法などを実例を挙げて説明する。数学表現、計算法については講義の進展に合わせて演習・課題を与える。教科書だけでなく、webに公開している資料をもとに授業を進める。
注意点:
4学年で学習した自動制御Aに続く内容であるため十分に復習しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・復習 計測・制御について復習する。センサー、伝達関数、ブロック線図について説明できる。
2週 過渡応答 インパルス入力やステップ入力に対して、その応答を図表化して動作特性を説明できる。
3週 周波数応答 周波数応答について説明できる。
4週 ボード線図 システム解析手法としてボード線図を作成することができる。
5週 制御系の安定性(極と応答) 安定性の定義について説明できる。システムの極の位置と応答の関係について説明できる。
6週 安定判別法(1) ラウス・フルビッツの安定判別法を用いてシステムの安定・不安定を判別できる。
7週 中間試験前復習 第1週~第6週までの復習
8週 中間試験
2ndQ
9週 安定判別法(2) ベクトル軌跡について説明できる。ベクトル軌跡を用いたナイキストの安定判別法について説明できる。
10週 安定判別法(3) ボード線図による安定判別法を用いてシステムの安定・不安定を判別できる。
11週 定常特性 システムの定常特性を分析することができる。
12週 フィードバック制御系設計(1) 位相遅れ補償による制御系設計法について説明できる。
13週 フィードバック制御系設計(2) 位相進み補償による制御系設計法について説明できる。
14週 フィードバック制御系設計(3) PID制御による制御系設計法について説明できる。
15週 総合演習 第9週~第14週までの復習
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御計測の定義と種類を説明できる。4前1,前7,前12,前15
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。4前1,前7,前12,前15
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。4前1,前7,前12,前15
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。4前1,前7,前12,前15
自動制御の定義と種類を説明できる。4前1,前7,前12,前15
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。4前1,前7,前12,前15
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。4前1,前2,前7,前15
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。4前1,前2,前7,前15
伝達関数を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前7,前15
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。4前1,前2,前3,前4,前7,前15
制御系の過渡特性について説明できる。4前1,前2,前5,前7,前15
制御系の定常特性について説明できる。4前7,前11,前15
制御系の周波数特性について説明できる。4前3,前4,前5,前7,前15
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。4前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000