到達目標
1. 人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について理解できる。
2. 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探求し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。
3.「社会的存在」としてより良い公共空間構築のために必要な要素や意識、姿勢などを理解することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について理解できる。 | 青年期の意義や自己形成の課題を理解した上で、先人や哲学者の考え方について理解でき、他者との共に生きていくことの重要性を理解できる | 青年期の意義や課題、また先人の考え方について理解できる | 青年期の意義や課題、また先人の考え方について説明できない |
現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探求し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定し、それらについて論述したり討論することが出来、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から述べることができる。 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定し、それらについて論述したり討論することは出来るが、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現については展望できない。 | 現代社会の特質や課題に関して主題を設定できず、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現についても考察できない。 |
「社会的存在」としてより良い公共空間構築のために必要な要素や意識、姿勢などを理解することができる。 | 「社会的存在」としてより良い公共空間構築のために何が必要なのかについて理解し、説明出来る | 「社会的存在」とはどのような存在であるのかについて説明出来る | 社会的存在としての自己を理解できておらず、より良い公共空間について説明出来ない |
| | | |
| | | |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本授業は、社会的存在としての人間が、公共空間において人間関係を結ぶ際に身につけておくべき倫理観の修得を目的とする。授業では、人間とは「どのような存在」であるのか。何故、「よりよい公共空間を構築」しなければならないのか。個人の自由と公共空間における倫理とはどのような関係があるのか。そしてその公共空間で構築すべき「より良い」人間関係には何が必要なのか。以上のことを、様々な「関係」を例に取りながら、その根底にあるものを見据え考えていくこととする。なお、この科目は一般科目(文系、国語・英語・社会)における科目間連携(特にPBLなどのアクティブラーニング)の充実を目指した授業科目としての内容を設定している。
授業の進め方・方法:
毎時間、事前に、テキストを次回の進行予定分だけ読んでくること。(適宜、確認形式の小テストを行なう)「解答を与える」科目ではないので、問題意識を持ち、主体的に考えるという姿勢を持って授業に臨むこと。
社会に出た時に必要な振る舞い(「常識」) とは、どのようなものか、日頃から考えておくこと。テキストを読み内容理解を進めながら、自己省察及び実生活への活用を以下に行えるかを考える機会を設ける。
また、PBLなどのアクティブラーニング活動に於いては、グループワークなどを通して協働性やリーダーシップなど「社会的作法」の修得も目指す。
注意点:
個人的倫理観の醸成と社会的作法とを修得できるよう、日頃から問題意識を持っておくこと。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
倫理的視点の基礎的知識と例証1(他者危害原則と喫煙の自由) |
人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。
|
2週 |
他者危害原則と喫煙の自由に関する討論(グループワーク) |
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。
|
3週 |
倫理的視点の基礎的知識と例証2(ベジタリアニズムについて) |
現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探求し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。
|
4週 |
ベジタリアニズムに関する討論(グループワーク) |
ベジタリアニズムについて正しい認識を得る。 そのうえで肉食は許されるか、許されないかについて考え、グループワークで意見を発表してもらう。
|
5週 |
「善いことをする義務/善いことをする動機について1」(義務論と動機主義に関する基礎的知識) |
現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探求し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。
|
6週 |
「善いことをする義務/善いことをする動機について2」(「1」で得た知見を元にグループワークを行う) |
善いことをしなければいけない理由や善いことをする理由について、倫理学で説明される理論に触れる。グループワークで意見交換する。
|
7週 |
「善いことをする義務/善いことをする動機について2」(「2」グループワークの結果を発表する) |
現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探求し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望し、その意見を共有する。
|
8週 |
中間試験 |
レポートなど整理期間
|
4thQ |
9週 |
災害時の倫理1(災害の原因究明、またその対応時における倫理的課題について理解する) |
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。
|
10週 |
災害時の倫理2(災害時における倫理的課題について、グループで討議し、意見を構築する) |
災害時の倫理について倫理学の理論から説明されていることに触れる。
|
11週 |
法と道徳1(法律と道徳に関する倫理学的視点についての基礎知識) |
現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探求し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。
|
12週 |
法と道徳2(法律と道徳に関する倫理学的視点の適応についてグループで討議し、意見を構築する) |
現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探求し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。
|
13週 |
倫理的諸課題に関する今後の向き合い方について1(各グループで倫理的課題を選定し、調査分析考察の結果をまとめ、プレゼンする) |
人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について理解できる。
|
14週 |
倫理的諸課題に関する今後の向き合い方について2(各グループで倫理的課題を選定し、調査分析考察の結果をまとめ、プレゼンする) |
人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について理解できる。
|
15週 |
倫理的諸課題に関する今後の向き合い方について3(各グループで倫理的課題を選定し、調査分析考察の結果をまとめ、プレゼンする)
|
人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について理解できる。
|
16週 |
定期試験
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文社会科学 | 社会 | 公民的分野 | 人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。 | 3 | 後1,後12,後13,後14,後15 |
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。 | 3 | 後2,後3 |
現代社会の考察 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 3 | 後4,後5,後6,後7 |
工学基礎 | 技術者倫理 | 技術者倫理 | 過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。 | 3 | 後11 |
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。 | 1 | |
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。 | 1 | |
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。 | 1 | 後9,後10 |
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。 | 1 | 後9,後10,後11 |
グローバリゼーション・異文化多文化理解 | グローバリゼーション・異文化多文化理解 | それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。 | 3 | 後9,後10,後11 |
評価割合
| 試験 | 演習・レポート | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 60 | 40 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |