化学BⅡ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 化学BⅡ
科目番号 0049 科目区分 一般 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(知能ロボットシステムコース) 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「化学 Vol.1 理論編」高等学校理科用文部科学省検定済教科書2東書化学701、「化学 Vol.2 物質編」高等学校理科用文部科学省検定済教科書2東書化学702、小川桂一郎他著、東京書籍, 「ダイナミックワイド図説化学」、竹内敬人編著、東京書籍, 「セミナー化学基礎+ 化学」、第一学習社編集部著、第一学習社
担当教員 牧野 伸一,大川原 徹

到達目標

1. 化学反応式を正しく書くことができる。
2. 有機化合物の特徴について説明できる。
3. 構造式を正しく書くことができる。
4. 他の班員と協力し合って、安全にかつ円滑に実験を行い、その結果や考察をレポートにまとめて報告できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学反応式を正しく書き、自然現象や実験結果を説明できる。化学反応式を正しく書くことができる。化学反応式を正しく書くことができない。
評価項目2有機化合物の特徴について、代表的な物質の例を挙げて説明できる。有機化合物の特徴について説明できる。有機化合物の特徴について説明できない。
評価項目3構造式を正しく書き、分子の性質の違いを説明することができる。構造式を正しく書くことができる。構造式を正しく書くことができない。
評価項目4他の班員と協力し合って、安全にかつ円滑に実験を行い、その結果や考察をレポートにまとめて報告できる。実験の結果や考察をレポートにまとめて報告できる。実験の結果や考察をレポートにまとめて報告できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1年次および2年前学期の化学で学んだ知識を基礎にして、無機化合物、有機化合物の性質を理解することを主な目的とする。
授業の進め方・方法:
これまでに学習した化学の知識を活用しながら、代表的な無機物質、有機化合物の基礎について学習する。実験を組み入れて座学での理解向上の一助とする。ほぼ教科書に沿って授業を進めるが、教科書の記述内容を授業時間内に完全にはカバーしきれないので、課題などでの自学自習を促す。
注意点:
新しい概念や法則等の理解が必要となるので、常日頃からの予習、復習は必須である。特に、1年次に履修した化学反応式や物質量の取り扱いに慣れておく必要がある。実験では化学反応を取り扱うので、変化が起きた際の様子を詳細に記録し、可能な限り構造式や化学反応式を用いて説明できるようにすること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 電池と電気分解(1) 電池の電極での反応を説明できる。
2週 電池と電気分解(2) 電気分解の電極での反応を説明できる。
3週 無機物質(非金属元素の化合物) 非金属元素を中心とした代表的な無機物質について、性質を説明できる。
4週 無機物質(金属元素) 金属元素を中心とした代表的な無機物質について、性質を説明できる。
5週 無機物質(イオンの確認) 金属イオンの分別沈殿による分離法を説明できる。
6週 有機化合物の特徴、炭化水素(1) 炭化水素の分類を説明できる。
構造式から原子のつながりを理解できる。
7週 演習 前半の内容に関わる問題を解くことができる。
8週 中間試験 前期前半の内容の理解を問う試験で、問題の意味を理解し、大部分を正答することができる。
4thQ
9週 炭化水素(2) 異性体の種類を説明することができる。付加反応と置換反応について説明できる。
10週 炭化水素(3) 炭化水素の性質を説明できる。
11週 酸素を含む有機化合物(1) アルコールの分類と、アルデヒド、ケトンの関係を説明できる。エーテルの性質を説明できる。
12週 酸素を含む有機化合物(2) カルボン酸とエステルの関係を説明できる。
13週 酸素を含む有機化合物(3) 油脂とセッケンについて説明できる。
14週 芳香族化合物 ベンゼン環と芳香族化合物の性質を説明できる。
15週 復習と総まとめ 後半の内容に関わる問題を解くことができる。
16週 定期試験 後半の内容の理解を問う試験で、問題の意味を理解し、大部分を正答することができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学化学代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。2後7,後15
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3後7,後15
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3後3
純物質と混合物の区別が説明できる。3後3
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3後5
金属の性質を説明できる。3後4
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3後3
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3後3
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3後2
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3後4
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3後4
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3後15
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3後7
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3後7
酸化還元反応について説明できる。3後1
イオン化傾向について説明できる。3後1
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3後1
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3後1
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3後1
一次電池の種類を説明できる。3後1
二次電池の種類を説明できる。3後1
電気分解反応を説明できる。3後2
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3後2
ファラデーの法則による計算ができる。3後2
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3後4
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3後4
測定と測定値の取り扱いができる。3後7,後15
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3後7,後15
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3後7,後15
ガラス器具の取り扱いができる。3後11
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3後11
試薬の調製ができる。3後11
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。3後5
工学基礎工学実験技術工学実験技術物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2後7,後15
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2後7,後15
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2後7,後15
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2後7,後15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2後7,後15
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2後7,後15
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。2後7,後15
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2後11
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2後11
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2後11
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2後11
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。2後6
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。2後9,後10
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。2後10
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。2後10
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。2後13,後14,後15
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。2後13,後14,後15
物理化学電池反応と電気分解を理解し、実用例を説明できる。2後1,後2

評価割合

試験小テスト等演習・実験レポート合計
総合評価割合52840100
基礎的能力52840100
専門的能力0000
分野横断的能力0000