メカトロニクス工学

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 メカトロニクス工学
科目番号 0070 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学科(知能ロボットシステムコース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 EXCELで学ぶ統計解析入門、管 民郎、オーム社
担当教員 浜松 弘,古野 誠治

到達目標

1. 実験内容の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。A②B②、SA②SB②
2. 制御工学実験を行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。A②B②、SA②SB②

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1レポートの書式を整え、実習内容に関する考察を書くことができる。実習内容に関する考察をレポートに書くことができている。実習内容をレポートに書くことができない。
評価項目2装置の扱い方を正確に理解しており、実習への取り組み方が優れている。装置を操作できる。装置をマニュアルをみながら操作できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 A② 自主的・継続的な学習を通じて、基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 C① 実験や実習を通じて、問題解決の実践的な経験を積む。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SA② 自主的・継続的な学習を通じて、共通基礎科目に関する問題を解決できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC① 専門工学の実践に必要な知識を深め、実験や実習を通じて、問題解決の経験を積む。

教育方法等

概要:
本授業では、本学科の基本方針である「インターフェースの創造」において重要な要素である「アクチュエータ」と「確率統計解析」について、知識だけでなく実習も重視し実践的に理解することを目的とする。アクチュエータでは、コンピュータやPLC を使って、実際に各種アクチュエータを動作させ、原理や応用について学ぶ。実習結果をレポートにまとめ、整理と考察を行う。確率統計解析では、表計算ソフトを用いて確率・統計を実践的に学ぶ。この授業は企業でロボット研究を担当していた教員が、その経験を活かし、産業用ロボットの操作実習やFAについて全15週のうち、8週について授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
クラスを授業項目1~3 の「アクチュエータ班」、4~7 の「確率統計解析班」に分け、それぞれを30 時間ずつ受講する。
アクチュエータ班は専攻科棟5 階に設置してある「知能化CIM 実習実験設備」を利用する。受講者は、8つの班に分けて実習する。
確率統計解析班は8 号館3 階のCAD 室を利用する。
注意点:
アクチュエータでは、実習に対して、実習目的、内容、考察を実習レポートとしてまとめさせている。シーケンス制御、ロボットのプログラムの意味を再度理解するための考察する時間を与え、まとめる力をつけさせている。
確率統計解析では、実践的に学習できるような具体的な演習問題やプログラムの作成課題を与える。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明
ロボットの操作を学び、
ロボットのジョグ運転実習を行う
ロボットの構造を説明できる。
ジョグ運転操作ができる。
2週 ロボットシミュレータを学び、
ロボットシミュレータでプログラミングを行う
シミュレータ操作ができる。
プログラミングできる。
3週 ロボットのティーチング実習を行う
パレタイジングのためのティーチング実習を行う
ティーチング操作ができる。
パレタイジングを説明できる。
4週 パレタイジングのためのプログラミング実習を行う パレタイジングのプログラミングができる。
パレタイジングにより、ワークの搬送ができる。
5週 外部入出力装置を使った信号処理を学ぶ
カラーセンサを学ぶ
ロボットとPLC間の信号の入出力が説明できる。
カラーセンサの動作を説明できる。
6週 空気圧アクチュエータ実習を行う
シーケンス制御実習を行う
空気圧アクチュエータの操作ができる。
PLCのプログラミングができる。
7週 シーケンス制御実習を行う PLCのプログラミングにより、空気圧アクチュエータとランプの動作ができる。
8週 ロボットとPLCの同期制御実習を行う ロボットとPLCの信号操作によるプログラミングができる。
2ndQ
9週 記述統計学と推測統計学、Excel関数リファレンスについて学ぶ 記述統計学と推測統計学の違いが説明でき、数式および条件式を用いたレポートをExcelで作成できる。
10週 代表値について学ぶ Excelを用いて、平均値、中央値、最頻値が計算でき、レポート作成ができる。
11週 散布度について学ぶ Excelを用いて、分散、標準偏差、変動係数、四分位偏差が計算でき、レポート作成ができる。
12週 度数分布、クロス集計について学ぶ Excelを用いて、ヒストグラム、クロス集計が計算でき、レポート作成ができる。
13週 基準値と偏差値、相関分析と回帰分析について学ぶ Excelを用いて、基準値、偏差値が計算でき、相関分析と回帰分析ができる。
14週 確率分布について学ぶ 確率分布を理解し、二項分布、ポアソン分布の計算ができる。
15週 正規分布と中心極限定理について学ぶ Excelを用いて正規分布の計算ができ、中心極限定理について説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前1
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前1
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前1
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前8
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前8
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前1
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前1
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前1
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前1
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4前2,前9
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4前1,前2
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4前10,前11,前12
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。4前3,前7,前8
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。4前3,前10
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3前8,前15
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3前8,前15
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3前8,前15
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3前8,前15
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3前8,前15
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3前8,前15
他者の意見を聞き合意形成することができる。3前8,前15
合意形成のために会話を成立させることができる。3前8,前15
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3前8,前15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前8,前15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3前8,前15
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3前8,前15
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3前8,前15
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3前8,前15
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3前8,前15
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3前8,前15
複数の情報を整理・構造化できる。3前8,前15
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3前8,前15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3前8,前15
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3前8,前15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3前8,前15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3前8,前15
事実をもとに論理や考察を展開できる。3前8,前15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3前8,前15
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3前8,前15
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3前8,前15
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3前8,前15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ実習レポート合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力0000000
専門的能力00000100100
分野横断的能力0000000