力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 力学Ⅰ
科目番号 0084 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(知能ロボットシステムコース) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 【教科書】 「工業力学」、青木弘・木谷晋著、森北出版
担当教員 安信 強

到達目標

1. 力学の第一、第二、第三法則を説明でき、問題に適用できる。A①②、B①②
2. 質点の力学の問題を解析できる。A①②、B①②
3. 力学的エネルギー、運動量の保存法則を説明でき、問題に適用できる。A①②、B①②

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
力のつりあい1点にはたらく力のつり合い、着力点の異なる力のつり合いを理解し、トラスの問題を計算できる。1点にはたらく力のつり合い、着力点の異なる力のつり合いを理解し、力のつり合いを計算できる。。1点にはたらく力のつり合い、着力点の異なる力のつり合いが理解できない。
重心重心と図心を理解し、物体の重心を計算できる。重心と図心を説明できる。重心と図心を説明、計算できない。
点の運動点の運動、直線運動、平面運動、相対運動を理解し、速度や加速度を計算できる。点の運動、直線運動、平面運動、相対運動を理解し、式で表すことができる。点の運動、直線運動、平面運動、相対運動を説明できない。
運動と力運動の法則、慣性力、向心力、遠心力を理解し、速度や加速度を計算できる。運動の法則、慣性力、向心力、遠心力を理解し、式で表すことができる。運動の法則、慣性力、向心力、遠心力を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。

教育方法等

概要:
力学は、機械工学の基礎となる科目である。本科目では、力学現象を理解するために必要な基礎的な知識を習得し、それらの知識を具体的な力学現象に適用する方法を学ぶ。そのために、まず、「力」の性質を理解する。次に、力学の基礎法則を学び、質点の力学における、さまざまな運動の解析方法を習得する。これを通して、機械論的世界観を身につける。最後に、保存則など、重要な概念を力学現象を通して学ぶ。
授業の進め方・方法:
座学での講義を行うだけでなく、演習形式で問題を解く時間を設定する。自力で解析できるようになることを重視する。
注意点:
物理、数学(特にベクトルと微分積分学) の理解を深めておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 力学とは、授業計画 授業計画について、理解をしている。
2週
力の合成と分解
力の合成と分解を理解し,合成と分解ができる。
3週
力のモーメント
力のモーメントの意味を理解し,力のモーメントを計算できる。
4週 力のつり合い
1点にはたらく力のつり合い,支点にはたらく力
1点にはたらく力のつり合い,支点にはたらく力を成立条件も含めて説明でき,計算もできる
5週 力のつり合い
着力点の異なる力のつり合い,トラス
着力点の異なる力のつり合いを理解し,トラスの計算ができる。
6週 重心
重心と図心
重心と図心を理解し,計算できる。
7週 重心
物体の重心,物体のすわり
物体の重心,物体のすわりを理解し,計算できる。
8週 中間試験 1~7週までの内容を網羅した試験により、授業内容の理解の定着を図る。
2ndQ
9週 点の運動
点の運動,直線運動
点の運動,直線運動を理解し,計算できる。
10週 点の運動
平面運動,相対運動
平面運動と相対運動を理解し,計算できる。
11週 運動と力
運動の法則,慣性力
運動の法則と慣性力を理解し,運動の法則を用いて計算できる。
12週 運動と力
向心力と遠心力
向心力と遠心力を理解し,力の大きさを計算できる。
13週 剛体の運動
回転運動と回転モーメント
回転運動と回転モーメントを理解し,回転モーメントを計算できる。
14週 剛体の運動
断面二次モーメント
断面二次モーメントを理解し,計算できる。
15週 剛体の運動
平面運動
平面運動を理解し,平面運動の式を用いて計算できる。
16週 期末試験 9~14週までの内容を網羅した試験により、授業内容の理解の定着を図る。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
慣性の法則について説明できる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
最大摩擦力に関する計算ができる。3
動摩擦力に関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4前3
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4前3
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4前3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4前14
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4前2
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4前2
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4前4
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4前4
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4前4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。3前12
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3前12
動力の意味を理解し、計算できる。3
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。3
運動量および運動量保存の法則を説明できる。3
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。3
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。3

評価割合

試験演習課題への取り組み合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000