知能ロボットシステム実験A

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 知能ロボットシステム実験A
科目番号 0090 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学科(知能ロボットシステムコース) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 各教員で適宜資料を準備する
担当教員 浜松 弘,古野 誠治,蒋 欣,富永 歩,新任

到達目標

1. シーケンス制御の理解と応用のプログラムができる。
2. マイコン(Arduino)のプログラミング方法を習得し、回路設計、通信などの応用ができる。
3. 基本TTL-ICを用いてデジタル論理回路の作成でき動作を説明できる。
4. キルヒホッフの法則、重ね合わせの理、整流回路を理解し、実験で確認ができる。
5. 実験結果・実験データを整理・加工、図表を活用、構成・内容が充実した実験レポートの作成ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1シーケンス制御基本論理回路、タイマ、カウンタ回路、ベルトコンベア制御を理解し、実験で確認ができる。基本論理回路、タイマ、カウンタ回路、ベルトコンベアの実験ができる。基本論理回路、タイマ、カウンタ回路、ベルトコンベアの実験ができない。
評価項目2マイコン(Arduino)におけるIO制御、AD変換、PWM出力およびシリアル通信を応用することができ、要求仕様に合わせた組み込みシステムの設計開発ができる。マイコン(Arduino)のプログラミング方法、基礎IO制御、シリアル通信、AD変換とDA変換およびPWM出力について実装ができる。マイコン(Arduino)のプログラミング方法が理解できず、簡単な組み込みシステムの実装ができない。
評価項目3デジタル基礎回路、TTL-ICを用いてデジタル論理回路、複合回路を理解し、実験で確認ができる。デジタル基礎回路、TTL-ICを用いてデジタル論理回路、複合回路の実験ができる。デジタル基礎回路、TTL-ICを用いてデジタル論理回路、複合回路の実験ができない。
評価項目4キルヒホッフの法則、重ね合わせの理、整流回路を理解し、実験で確認ができる。キルヒホッフの法則、重ね合わせの理、整流回路の実験ができる。キルヒホッフの法則、重ね合わせの理、整流回路が理解できない。
評価項目5実験結果から工学的に適切に考察し、レポートにまとめることができ、さらに改善点や応用範囲についても指摘できる。実験の内容・結果をまとめ考察しレポートにまとめることができる。実験の内容・結果をまとめることができず、十分に考察したレポートにまとめられない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C① 実験や実習を通じて、問題解決の実践的な経験を積む。
学習・教育到達度目標 C② 機器類(装置・計測器・コンピュータなど)を用いて、データを収集し、処理できる。
学習・教育到達度目標 C③ 実験結果から適切な図や表を作り、専門工学基礎知識をもとにその内容を考察することができる。
学習・教育到達度目標 C④ 実験や実習について、方法・結果・考察をまとめ、報告できる。

教育方法等

概要:
本実験は、知能ロボットシステムコースの3年生を対象にした工学実験である。実験を通して各種装置や器具の操作方法、測定原理を学び、さらにレポートの作成を通して考察力や表現力を身に付け、実践力に富んだ技術者になるために必要な基礎知識の習得と考察、表現力の育成を目的とする。
授業の進め方・方法:
本実験は「PLCによるシーケンス制御」「マイコンプログラミング」「デジタル電子回路実験」「電気基礎実験」の4つのテーマから構成されており、クラスは4つの班に分かれて1班10~12名程度、1テーマ3週で実施する。
注意点:
実験毎にレポートを課すので提出を怠らないこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
シラバス、実験内容の説明、レポートの作成や提出および安全上の留意点などの実験に関する注意事項
実験内容の説明、レポートの作成や提出および安全上の留意点などの実験に関する注意事項。
2週 PLCによるシーケンス制御
1週:PLCによる基本論理回路の作成、PLCによるフリップフロップ回路の作成
基本論理回路についてシーケンス制御のプログラミングができる。自己保持回路についてシーケンス制御のプログラミングができる。
3週 PLCによるシーケンス制御
2週:PLCによるタイマ、カウンタ回路の作成、PLCによる負荷ユニットの動作確認
タイマ、カウンタ回路についてシーケンス制御のプログラミングができる。制御対象である負荷ユニットの動作が理解できる。
4週 PLCによるシーケンス制御
3週:PLCによるベルトコンベアの制御
ベルトコンベアについてシーケンス制御のプログラミングができる。
5週 マイコンプログラミング
1週:マイコンの基礎とIO制御
マイコン(Arduino)のプログラミング方法を習得し、LEDの点灯回路の製作および、スイッチの入力回路の製作と実験を通して、基本的なIO制御について理解できる。回路記号および回路図の書き方を習得し、回路図を用いたシステムの説明ができる。
6週 マイコンプログラミング
2週:PC・マイコン間の通信とインターフェース技術
PCとマイコン間の通信実験を通して、インターフェース技術の基礎であるシリアル通信を理解し説明できる。
7週 マイコンプログラミング
3週:AD/DA変換およびPWM出力
アナログ信号とデジタル信号の違いについて説明することができる。AD変換とDA変換について理解し説明できる。マイコン内のAD変換器を用いて物理量の計測ができる。PWMについて説明でき、その出力を制御できる。
8週 レポート整理
2ndQ
9週 デジタル電子回路実験
1週:デジタル電子回路製作の基礎
デジタル回路製作に必要な電気電子部品の特徴や使用方法について、実験を通して理解する。
10週 デジタル電子回路実験
2週:ダイオード、トランジスタ等の半導体部品を使った基本回路の実験
NOT、AND、OR などの基本回路の動作と各種論理回路を作成し、動作を理解する。
11週 デジタル電子回路実験
3週:複合回路設計の演習
ロジックICを用いた回路の製作を通して、論理回路の動作や設計方法など、応用に必要な手法を修得する。
12週 電気基礎実験
1週:キルヒホッフの法則と重ね合わせの理
キルヒホッフの法則と重ね合わせの理を理解し、実験で確認できる。
13週 電気基礎実験
2週:整流回路
半波整流回路と全波整流回路を理解し、実験で確認できる。
14週 電気基礎実験
3週:データ整理とレポートの書き方
キルヒホッフの法則と重ね合わせの理の実験結果をまとめ、テンプレートにしたがったレポートを作成できる。
15週 レポート整理
16週 定期試験なし

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2前8,前14,前15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2前8,前14,前15
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2前8,前14,前15
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。2前8,前14,前15
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13

評価割合

演習・レポート合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00