熱力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 熱力学Ⅰ
科目番号 0128 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(知能ロボットシステムコース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「熱工学 (機械系基礎工学5)」 鳥飼 欣一, 鈴木 康一, 岡田 昌志, 飯沼 一男, 須之部 量寛 (朝倉書店)
担当教員 谷口 茂

到達目標

気体の状態方程式を用いて、仕事と状態変化の関係が計算できる。
熱力学の第一法則を理解し、現象に適用して物理量変化の計算ができる。
熱力学の第二法則を理解し、現象に適用してエントロピー変化の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
仕事と状態変化の計算仕事と状態変化の関係について応用的問題が計算できる。仕事と状態変化の関係について基礎的問題が計算できる。気体の状態方程式を用いて、仕事と状態変化の関係が計算できない。
熱力学の第一法則熱力学第一法則を説明でき、応用的問題が解ける。熱力学第一法則を説明でき、基礎的問題が解ける。熱力学第一法則が説明できない。
熱力学の第二法則熱力学第二法則を説明でき、応用的問題が解ける。熱力学第二法則が説明でき、基礎的問題が解ける。熱力学第二法則が説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。

教育方法等

概要:
熱と機械的仕事のエネルギー変換について学び、これらの基礎的な学問がどのように生かされているかについて理解を深めることを目的とする。
授業の進め方・方法:
単に授業を聞くだけでなく、ほぼ毎回の授業の最後に演習を行う。
注意点:
仕事やエネルギー保存則などの物理的概念、対数計算や微分積分などの数学的知識を習得していることが前提となる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 気体の状態量 絶対温度および絶対圧力を理解できる。
2週 気体の状態方程式 状態方程式を理解し、計算できる。
3週 等圧変化、等温変化、等容変化 等圧、等温、等容変化の概念を理解し、計算できる。
4週 熱力学第一法則 熱力学第一法則を理解できる。
5週 断熱変化、ポリトロープ変化 断熱変化、ポリトロープ変化の概念を理解し、計算できる。
6週 等圧変化および等温変化による仕事 等圧、等温変化における絶対仕事を計算できる。
7週 断熱変化による仕事 断熱変化における絶対仕事を計算できる。
8週 中間試験 1~7週までの内容を網羅した試験により、授業内容の理解の定着を図る。
2ndQ
9週 カルノーサイクル カルノーサイクルの概念を理解し、熱効率を計算できる。
10週 逆カルノーサイクル 逆カルノーサイクルの概念を理解し、成績係数を計算できる。
11週 クラウジウスの不等式 クラウジウスの不等式が理解できる。
12週 熱力学第二法則 熱力学第二法則を理解できる。
13週 熱力学第二法則 熱力学第二法則には等価な複数の表現があることを理解できる。
14週 エントロピー エントロピーの概念を理解できる。
15週 状態変化におけるエントロピーの変化 各種状態変化におけるエントロピーの変化を計算できる。
16週 定期試験 9~15週までの内容を網羅した試験により、授業内容の理解の定着を図る。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。4前1
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。4
熱力学の第一法則を説明できる。4前4
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。4前2
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。4前5
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。4前3,前5,前6,前7
熱力学の第二法則を説明できる。4前12
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。4前13
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。4前9,前10
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。4前14,前15

評価割合

試験演習・レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000