システム制御工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 システム制御工学Ⅰ
科目番号 0138 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(知能ロボットシステムコース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 初めて学ぶ現代制御の基礎、江口弘文、大屋勝敬、東京電機大学出版局
担当教員 浜松 弘

到達目標

1. 行列、行列式を理解し、固有値計算ができる。
2. システム状態空間表現を理解し、システム方程式をたてることができる。
3. システムの応答計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1行列、行列式を理解し、固有方程式をたて、固有値を算出できる。固有方程式と固有値を理解できる。固有値を理解できない。
評価項目2システム方程式と伝達関数の関係を理解し、状態空間表現ができる。システム方程式をたてることができる。システム方程式をたてることができない。
評価項目3多種類の方法を用いて、システムの応答計算ができる。状態遷移行列を用いて、システムの応答計算ができる。状態遷移行列を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
学習・教育到達度目標 C 専門工学基礎知識の上に実践的技術を学んだ技術者

教育方法等

概要:
本授業では、時間領域における制御系の基本的な解析・設計法を学習することを目的とする。授業では、古典制御理論では設計の難しかった多変数制御システムのシステム制御(現代制御) 理論を用いた設計法について学ぶ。システム制御理論に必要な数学である線形代数の復習を行う。システム方程式(状態方程式と出力方程式)を用いて時間領域で解析をする。
授業の進め方・方法:
例題の解説により本質を分かりやすく講義し、同時に関連する数学の復習も行う。単元終了時に演習問題を解くことで実力の養成を図る。
中間・定期試験を実施する。
注意点:
ラプラス変換やベクトル・行列が基本となるので、4年次の「基礎制御工学」や「線形代数学」を復習・理解しておくこと。演習の課題は、期日までに提出すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明
システム制御とは
古典制御とシステム制御の違いを理解する。
2週 システム制御の事例 多入力・多出力の制御であることを理解する。
3週 線形代数の復習(行列とベクトル) 行列とベクトルの計算ができる。
4週 線形代数の復習(行列式) 行列式と行列の違いを理解し、行列式の計算ができる。
5週 線形代数の復習(逆行列) 行列式、余因子行列を理解し、逆行列の計算ができる。
6週 線形代数の復習(固有値、固有ベクトル) 固有方程式により固有値、固有ベクトルを計算できる。
7週 線形代数の復習(対角化) ジョルダン標準形を理解し、対角化できる。
8週 中間試験 1~7週までの内容を網羅した試験により、授業内容の理解の定着を図る。
2ndQ
9週 状態変数と状態方程式 状態変数と状態方程式を理解する。
10週 システム方程式 状態方程式と出力方程式を導出できる。
11週 システム方程式から伝達関数表示 システム方程式を伝達関数に変換できる。
12週 伝達関数からシステム方程式表示 実現問題を理解し、伝達関数をシステム方程式に変換できる。
13週 状態方程式の解 状態遷移行列を理解できる。
14週 システム応答計算 マクローリン展開による方法で応答が算出できる。
15週 システム応答計算 ラプラス変換による方法で応答が算出できる。
16週 定期試験 9~15週までの内容を網羅した試験により、授業内容の理解の定着を図る。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習・レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000