科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 化学
科目番号 0028 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学科(電気電子コース) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「化学高等学校理科用文部科学省検定済教科書東書化学301」、東京書籍著、東京書籍, 「改訂版 視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録」、数研出版株式会社著、数研出版, 「セミナー化学基礎+ 化学」、第一学習社編集部著、第一学習社
担当教員 牧野 伸一,園田 達彦

到達目標

1. 気体の状態方程式が説明でき、それを使った計算ができる。
2. 熱化学方程式を組み立てることができる。
3. 化学平衡及び平衡移動の原理が説明できる。
4. 有機化合物の特徴について説明できる。
5. 他の班員と協力し合って、安全にかつ円滑に実験を行い、その結果や考察をレポートにまとめて報告できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1気体の状態方程式が説明でき、それを使った計算ができる。教科書を見て、気体の状態方程式が説明でき、それを使った計算ができる。気体の状態方程式が説明でき、それを使った計算ができない。
評価項目2熱化学方程式を組み立てることができる。教科書を見て、熱化学方程式を組み立てることができる。熱化学方程式を組み立てることができない。
評価項目3化学平衡及び平衡移動の原理が説明できる。教科書を見て、化学平衡及び平衡移動の原理が説明できる。化学平衡及び平衡移動の原理が説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1 年次の化学で学んだ知識を基礎にして、より複雑な化学現象及び身の回りに多数存在する有機化合物の性質を理解することを主な目的とする。
授業の進め方・方法:
1 年次からの継続科目であるので連続性を重視しながら、2 年次では反応速度論や有機化合物について学習する。後期には1 年次と同様に5 テーマの実験を組み入れて座学での理解向上の一助とする。ほぼ教科書に沿って授業を進める。
注意点:
新しい概念や法則等の理解が必要となるので、常日頃からの予習、復習は必須である。特に、1年次に履修した化学反応式や物質量の取り扱いに慣れておく必要がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 物質の状態 物質の三態と状態図を説明することができる。蒸気圧を説明できる。
2週 気体の性質(1) 気体の体積、圧力、温度の関係を説明できる。
3週 気体の性質(2) 気体の状態方程式を用いた計算をすることができる。
4週 溶液の性質(1) 溶解度、再結晶、濃度の計算をすることができる。
5週 溶液の性質(2) 沸点上昇、凝固点降下の現象を説明できる。
6週 化学反応と熱・光(1) いろいろな反応熱の熱化学方程式を書くことができる。
7週 化学反応と熱・光(2) ヘスの法則を用いて、反応熱の計算をすることができる。
8週 中間試験 前期前半の内容の理解を問う試験で、100点満点中80点以上を取ることができる。
2ndQ
9週 化学反応の速さ 化学反応の速度と触媒、活性化エネルギーの関係を説明できる。
10週 化学平衡 化学平衡の法則(質量作用の法則)を用いて、平衡状態での物質の存在量を計算できる。ルシャトリエの原理の考え方で、平衡の移動を説明できる。
11週 水溶液中の化学平衡(1) 電離平衡の考え方により、弱酸や弱塩基のpHを説明できる。
12週 水溶液中の化学平衡(2) 平衡定数を用いて、塩の加水分解、緩衝液の性質、難溶性塩の溶解度を説明できる。
13週 有機化合物の特徴と構造 有機化合物の定義を説明できる。
14週 炭化水素(1) 炭化水素の分類を説明することができる。
15週 期末試験 前期後半の内容の理解を問う試験で、100点満点中80点以上を取ることができる。
16週 答案返却 不正解だった問題について復習し、次の機会には正解できる。
後期
3rdQ
1週 炭化水素(2) 構造式から原子のつながりを理解し、分子を頭の中にイメージすることができる。
2週 炭化水素(3) 異性体の種類を説明することができる。
3週 酸素を含む有機化合物(1) アルコールの分類と、アルデヒド、ケトンの関係を説明できる。エーテルがどういうものか説明できる。
4週 酸素を含む有機化合物(2) カルボン酸とエステルの関係を説明できる。
5週 酸素を含む有機化合物(3) 油脂とセッケンについて説明できる。
6週 芳香族化合物 ベンゼン環と芳香族化合物の性質を概説できる。
7週 有機化学復習 与えられた条件から有機化合物の推定をすることができる。
8週 中間試験 有機化学の内容の理解を問う試験で、100点満点中80点以上を取ることができる。
4thQ
9週 実験諸注意 安全に化学実験を行うために気をつけることを挙げることができる。
10週 サイクル実験(1) 目的に合った実験操作を行い、実験結果と考察をまとめてレポートを作成できる。
11週 サイクル実験(2) 目的に合った実験操作を行い、実験結果と考察をまとめてレポートを作成できる。
12週 サイクル実験(3) 目的に合った実験操作を行い、実験結果と考察をまとめてレポートを作成できる。
13週 サイクル実験(4) 目的に合った実験操作を行い、実験結果と考察をまとめてレポートを作成できる。
14週 サイクル実験(5) 目的に合った実験操作を行い、実験結果と考察をまとめてレポートを作成できる。
15週 サイクル実験補足 5回の実験内容を説明できる。
16週 総まとめと復習 1,2年生の化学の学習内容を説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3前2,前3
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3前3
原子の相対質量が説明できる。3前15
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3前15
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3前15
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3前15
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3前3
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3前15
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3前10,前15
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3前4
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3前4
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3前4,前10
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3前11,前15
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3前11,前15
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3前11,前15
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3前11,前15
中和反応がどのような反応であるか説明できる。また、中和滴定の計算ができる。3前15
酸化還元反応について説明できる。3後8
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3後9
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3後9
測定と測定値の取り扱いができる。3後10,後11,後12,後13,後14,後15
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3後10,後11,後12,後13,後14,後15
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3後10,後11,後12,後13,後14,後15
ガラス器具の取り扱いができる。3後10,後11,後12,後13,後14
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3後10,後11,後12,後13,後14
試薬の調製ができる。3後10,後11,後12,後13,後14
代表的な気体発生の実験ができる。3後10,後11,後12,後13,後14
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。3後10,後11,後12,後13,後14

評価割合

試験課題テスト演習、実験レポートその他その他その他合計
総合評価割合42850000100
基礎的能力0000000
専門的能力42850000100
分野横断的能力0000000