到達目標
・物理学の学習を通じて,自然現象を系統的,論理的に考えていく能力を養い,広く自然の諸現象を科学的に解明するための物理的な見方,考え方が出来る.
・物体間で力を及ぼし合う衝突や分裂などの運動を理解する.
・等速円運動を特徴付ける物理量を理解し,向心力による円の運動方程式について理解する
・単振動を特徴付ける物理量を理解し,復元力による単振動の運動方程式を理解する
・科学史に触れながら,惑星の運動や人工衛星の運動において成立する法則を理解する
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
物体間で力を及ぼし合う衝突や分裂などの運動を理解する | 物体の運動に関して運動量変化と力積の関係、運動量保存の法則や反発係数の式を用いて論理的に自然現象を説明できる。 | 運動量変化と力積の関係から物体の運動が計算できる。運動量保存の法則を反発係数の式をもとに、衝突における力学的エネルギーの変化を求めることができる。 | 運動量や力積を求めることが出来ない。運動量保存の法則や反発係数の式をもとに計算できない。 |
等速円運動を特徴付ける物理量を理解し,向心力による円の運動方程式について理解する | 等速円運動する物体に関して,現象の物理量変化に対する説明ができ,運動方程式を用いて論理的に自然現象を説明できる。 | 等速円運動を特徴付ける物理量を求めることができる。慣性力を求めることができる。 | 等速円運動を特徴付ける物理量を求めることができない。 |
単振動を特徴付ける物理量を理解し,復元力による単振動の運動方程式を理解する | 単振動する物体に関して,現象の物理量変化に対する説明ができ,運動方程式を用いて論理的に自然現象を説明できる。 | 単振動を特徴付ける物理量を求めることができる。運動状態を求め、力学的エネルギーが求めることができる。 | 単振動を特徴付ける物理量を求めることができない。 |
科学史に触れながら,惑星の運動や人工衛星の運動において成立する法則を理解する | 科学の歴史を理解し,惑星の運動に関する法則を説明できる。円運動の式や万有引力,重力の関係を用いて宇宙速度を計算できる。 | 惑星の運動を式から求めることができる。重力や万有引力による運動、力学的エネルギーを求めることができる。 | 惑星の運動を説明できない。万有引力や力学的エネルギーを求めることができない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 A① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 A② 自主的・継続的な学習を通じて、基礎科目に関する問題を解くことができる。
教育方法等
概要:
物理学の学習を通じて,自然現象を系統的,論理的に考えていく能力を養い,広く自然の諸現象を科学的に解明するための物理的な見方,考え方を見につけ去る.さらに,物理学は工学を学ぶための極めて重要な基礎であり,多くの分野において科学技術の発展に欠かせない知識であることを認識させる.
授業の進め方・方法:
全員が理解する事を基本方針とする.そのために検定教科書を用いた講義により物理的な内容の理解に努め,問題演習,実験,小テストを折り込みながら講義を進める.また,講義内容に対して現実感を持たせるため,教員による模範実験(デモンストレーション)を随時織り込むほか,数回の一斉実験も行う.
注意点:
・授業で課せられる演習問題課題の提出や,ICTでの課題の進捗状況を求められる.
・1日1問ノート,夏期課題を課す.期限までに提出出来ない場合は減点する.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 運動量と力積 |
・運動量を求めることができる. ・運動量の変化が力積であることが理解でき,計算することができる.
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2週 |
運動量の保存 |
運動量の保存が理解でき,計算することができる.
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3週 |
運動量の保存 反発係数 |
運動量の保存が理解でき,計算することができる. 反発係数が理解でき,衝突問題を計算することができる.
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4週 |
なめらかな面への衝突 等速円運動の角速度・速度・加速度 |
・平面運動における衝突が理解でき,計算することができる. ・等速円運動をする物体の角速度,速度,加速度に関する計算ができる.
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5週 |
等速円運動の角速度・速度・加速度 等速円運動の向心力・慣性力・遠心力 |
・等速円運動をする物体の角速度,速度,加速度に関する計算ができる. ・等速円運動をする物体の周期,回転数,向心力に関する計算ができる.
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6週 |
等速円運動の向心力・慣性力・遠心力 |
・等速円運動をする物体の慣性力や遠心力に関する計算ができる.
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7週 |
円錐振り子 |
・円錐振り子の物理的な意味を説明でき,計算ができる.
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8週 |
中間試験 |
・既習領域の問題を解くことができる.
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2ndQ |
9週 |
試験内容について解説 単振動の速度,加速度,復元力 |
・試験内容を理解する ・単振動における周期,振動数,速度,加速度,力の関係を求めることができる. ・単振動の位置,速度,加速度のグラフを書くことができる.
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10週 |
単振動の速度,加速度,復元力 ばね振り子 |
・復元力の意味を理解し,計算することができる. ・バネ振り子の周期を求めることができる.
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11週 |
単振り子 単振動の力学的エネルギー |
・単振り子の周期を求めることができる. ・単振動の力学的エネルギーを求めることができる.
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12週 |
実験:単振り子の実験 |
・単振り子の周期測定を行い,重力加速度を求めることができる. ・有効数字を理解して, データを集計できる. ・測定結果をまとめ, レポートを書くことができる.
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13週 |
ケプラーの法則 |
・惑星の運動を理解し,ケプラーの法則を用いて計算することができる.
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14週 |
万有引力と重力,万有引力の位置エネルギー |
・万有引力を求めることができる. ・万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる.
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15週 |
第1宇宙速度と第2宇宙速度 |
・第1宇宙速度,第2宇宙速度を理解し,計算により速度を求めることができる.
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16週 |
定期試験 |
・既習領域の問題を解くことができる.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 物理 | 物体の質量と速度から運動量を求めることができる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。 | 3 | 前9,前10,前11 |
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。 | 3 | 前9,前10,前11 |
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7 |
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる. | 3 | 前13,前14 |
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | 前13,前14 |
物理実験 | 物理実験 | 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。 | 3 | 前12 |
安全を確保して、実験を行うことができる。 | 3 | 前12 |
実験報告書を決められた形式で作成できる。 | 3 | 前12 |
有効数字を考慮して、データを集計することができる。 | 3 | 前12 |
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | 前11,前12 |
工学基礎 | 工学実験技術 | 工学実験技術 | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | 前13 |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | 前13 |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | 前13 |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | 前13 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | 前13 |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | 前13 |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | 前13 |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | 前13 |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | 前13 |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | 前13 |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | 前13 |
評価割合
| 試験 | 小テスト・レポート等 | 演習・課題等 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 10 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 60 | 10 | 30 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |