現代社会

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 現代社会
科目番号 0041 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学科(電気電子コース) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「詳説政治・経済改訂版」(山崎広明ほか著)山川出版社
担当教員 白神 宏,高橋 正和,福本 忍,大杉 一之

到達目標

●自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な法と政治のしくみを説明できる。
●社会に生じるさまざまな問題を社会科学、日本国憲法(特に人権保障)の観点から展望できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1社会人として必要とされる法の基礎知識・理解が十分にある。社会人として必要とされる法の基礎知識・理解がある。社会人として必要とされる法の基礎知識・理解がない。
評価項目2社会人として必要とされる日本国憲法の基礎知識・理解が十分にある。社会人として必要とされる日本国憲法の基礎知識・理解がある。社会人として必要とされる日本国憲法の基礎知識・理解がない。
評価項目3社会人として必要とされる政治の基礎知識・理解が優れている。社会人として必要とされる政治の基礎知識・理解がある。社会人として必要とされる政治の基礎知識・理解がない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
現代の日本社会の基本的な構造を定めているのが「日本国憲法」である。憲法は、個人の基本的な権利および義務、国家と個人との関係、国家機関の役割と構成(政治)を主たる関心としている。この授業においては、日常の社会生活のなかで生じている身近な出来事を題材にして、基本的権利(=人権)の内容と国家・政治の基礎知識を学習し、関係する法的思考力の向上を目的とする。
授業の進め方・方法:
日本国憲法の基本原理、人権、統治機構(=日本の政治システム)に関する授業を行う。中間レポートおよび期末試験により評価を行う。
注意点:
授業中の私語については減点する。ただし、授業中の問題提起や積極的な質問は大歓迎である。この授業を通じて、「法や政治」アレルギーを払拭してもらいたい。解からないことはどしどし質問してもらいたい。指定教科書および筆記用具・ノート必携。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 法学の基礎(1)「法とは何か、社会と法」 具体例をもとに法が身近な存在であることを理解している。
2週 法学の基礎(2)「法の目的と機能」 社会生活の中で法は個人の自由を保障するものであり、国家はそのためのシステムであることを理解している。
3週 法学の基礎(3)「法の意義と種類」 法の種類を知り、法が国家による強制力を背景としたルールであることを理解している。
4週 日本国憲法の基礎(1)「憲法を支える基本原理」 憲法は国家権力の行使を制約して個人の自由を保障するものであることを理解している。
5週 日本国憲法の基礎(2)「政治体制と民主主義」 権力分立の重要性を理解し、民主主義の内容と本質を理解して、その限界を考えることができる。
6週 人権論(1)「人権の意義と基礎」 包括的基本権と法の下の平等の考え方を理解し、これらの人権にも限界があることを理解している。
7週 人権論(2)「自由権(国家からの自由)」 精神的自由権、とりわけ信教の自由と政教分離、表現の自由とその限界について、具体例を通じて理解している。
8週 中間レポート の提出
2ndQ
9週 人権論(3)「国家刑罰権と個人の自由保障」 国家刑罰権の濫用を防止する制度(人身の自由)と「国家への自由」としての国務請求権について理解している。
10週 人権論(4)「経済的自由権とその限界」 職業選択の自由(営業活動の自由)とその限界、および財産権の保障と公共の福祉による限界について理解している。
11週 人権論(5)「社会権(国家による自由)」 「健康で文化的な最低限度の生活」とは何かを理解して、その基準を考えることができる。あわせて労働基本権の内容と重要性を理解している。
12週 統治機構(1)「人権を保障するシステムと参政権(国家への自由)」 国民主権原理とそれを実現する参政権を理解し、国家権力の暴走を抑止する制度的保障を理解する。
13週 統治機構(2)「立法権」 日本の議院内閣制の特色と国会の機能の形骸化について理解している。
14週 統治機構(3)「法を実現するシステム(司法権と裁判所)」 法を実現するシステムである裁判所の制度と役割について理解している。
15週 統治機構(4)「行政権と地方自治」 法の支配と法治主義の違いを理解し、行政権の肥大化の問題を理解している。
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テスト等演習・レポート発表合計
総合評価割合800200100
基礎的能力800200100