電子回路製作実習

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電子回路製作実習
科目番号 0064 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(電気電子コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント
担当教員 福澤 剛

到達目標

1.チームで協力して実習を計画的に進められる。D④、SD④、SG①②
2.制約条件下で、解決策を考え実現できる。C①、D①②③、SC①②、SD①②③④⑤
3.成果を分かりやすく発表できる。D③、E②、SB①②、SD⑤、SE②
4.目的の機能を有する電子回路を製作・評価し、ロボットに組込むことができる。B①②、C①②③、D①②③、SB①②、SC①②③、SD①④

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1チーム内で目的・方法・スケジュールを共有し、目的に向けて効率的に実習できる。計画通りに進まない場合に、適切に対応し、スケジュールを守りながら、目的を達成できる。チーム内で目的・方法・スケジュールを共有し、目的に向けて効率的に実習できる。チーム内で目的・方法・スケジュールを共有が不十分で、実習を効率的に実施できない。
評価項目2制約条件のもと、複数の解決策を提示し、最適解を選び・実行できる。制約条件のもと、唯一の解決策を考え、実行できる。制約条件に適した解決策を実行できない。
評価項目3製作したロボットや電子回路の目的・機能・工夫した点などの特徴とメンバーの役割などを、過不足なく説明できる。聴衆が解決策の特徴を理解できる。製作したロボットや電子回路の目的・機能・工夫した点などの特徴、メンバーの役割などを説明できる。製作したロボットや電子回路の目的・機能・工夫した点などの説明が不十分である。メンバーの役割についても説明不足である。
評価項目4目的の機能を有する電子回路を製作・評価し、適切な回路素子を選択できる。それをロボットに組込むことができ、目的を高いレベルで達成できる。目的の機能を有する電子回路を製作・評価し、適切な回路素子を選択できる。それをロボットに組込むことができる。目的の機能を有する電子回路を製作でき、ロボットに組込むことができる

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 C① 実験や実習を通じて、問題解決の実践的な経験を積む。
準学士課程の教育目標 C② 機器類(装置・計測器・コンピュータなど)を用いて、データを収集し、処理できる。
準学士課程の教育目標 C③ 実験結果から適切な図や表を作り、専門工学基礎知識をもとにその内容を考察することができる。
準学士過程の教育目標 D① 専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を統合し、活用できる。
準学士課程の教育目標 D② 工学知識や技術を用いて、課題解決のための調査や実験を計画し、遂行できる。
準学士課程の教育目標 D③ 工学知識や技術を用いて、課題解決のための結果の整理・分析・考察・報告ができる。
準学士課程の教育目標 E② 日本語で論理的に記述し、報告・討論できる。
準学士課程の教育目標 G① 健やかな心身を持ち、社会性、協調性を身に付ける。
準学士課程の教育目標 G② 社会人として、技術者として必要な素養、一般常識や礼儀、マナーについて考えることができる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC① 専門工学の実践に必要な知識を深め、実験や実習を通じて、問題解決の経験を積む。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC② 機器類(装置・計測器・コンピュータなど)を用いて、データを収集し、処理できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC③ 実験結果から適切な図や表を作り、専門工学知識をもとに分析し、結論を導き出せる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SD① 専攻分野における専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を総合し、応用できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SD③ 要求された課題に対して幅広い視野で問題点を把握し、その解決方法を提案できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SD④ 工学知識や技術を統合し、課題解決のための調査や実験を自発的に計画し、遂行できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SD⑤ 工学知識や技術を統合し、課題解決のための結果の整理・分析・考察・報告ができる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SE② 実験・実習・調査・研究内容について、日本語で論理的に記述し、報告・討論できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SG① メンバーとして、自己のなすべき行動を判断し実行できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SG② リーダーとして、他者の取るべき行動を判断し、適切に行動させるように働きかけることができる。

教育方法等

概要:
本科目はProblem-Based Learning(PBL)である。これまで学んだ電子回路や電気回路の知識を活かし、課題をクリアするための電子回路とロボットの製作について実習する。種々の基礎事項を調査・学習し、提示された課題を解決するためのロボットを製作する。次に、自作のセンサ回路等をロボットに組込み課題解決に取組む。使用設備、要求される仕様・機能等の制約条件のもと課題解決策を見出し実現することを経験する。
授業の進め方・方法:
ロボット教材(Lego社製、Mindstorms)の組立て・プログラミング、センサ回路、機器の使用方法は講義する。基本的には、ロボットと回路製作等は制約条件の範囲で、各グループが自主的かつ自由に行う。時間が限られているため、各グループは計画的に実習を進めなければならない。毎回、授業の終わりに、各人が作業報告書を提出し、進捗状況を自ら確認する。
注意点:
工作機器、コンピュータ等を使用して実習を行うが、安全のために禁止事項等を遵守して実習を行うこと。違反等があれば、成績評価で減点する場合がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、前半課題発表 PBLという授業形態の概要を理解する。
2週 課題解決のためのロボット製作実習 教材の使い方、各種センサの機能を理解できる。課題解決のためのロボットを製作できる。
3週 同上 チームで協力して、ロボットを製作する。
4週 同上 同上
5週 同上 同上
6週 競技会1 製作したロボットで課題解決できる。
7週 発表資料作成 これまでの実習、製作したロボットの特徴などの説明資料を作成する。
8週 後半課題発表 後半の課題を解決するための、センサ回路等とロボットについてアイデアを出す。
4thQ
9週 課題解決のためのロボット製作実習 複数のアイデアを評価し、ロボットの仕様を決める。
10週 同上
課題解決のためのセンサ回路を設計・製作・評価できる。
11週 同上 回路、ロボットを製作する。
12週 同上 同上
13週 同上 同上
14週 同上 同上
15週 競技会2 ロボットと自作の回路を組合わせて、課題解決できる。
16週 発表 これまでの実習、製作したロボット・回路の特徴などをパワーポイントを使って、分かりやすく説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。2
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4後15
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。4後15
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。4後15
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4後15
ディジタルICの使用方法を習得する。4後15
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3後15
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3後15
他者の意見を聞き合意形成することができる。3後15
合意形成のために会話を成立させることができる。3後15
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3後15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後15
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3後15
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3後15
複数の情報を整理・構造化できる。3後15
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3後15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後15
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3後15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3後15
事実をもとに論理や考察を展開できる。3後15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後15
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3後15
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3後15
目標の実現に向けて計画ができる。3後15
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3後15
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3後15
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3後15
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3後15
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3後15
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3後15
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3後15
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3後15
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3後15
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3

評価割合

試験発表相互評価積極的な取組報告書その他合計
総合評価割合0201050200100
基礎的能力0000000
専門的能力000020020
分野横断的能力02010500080