電気回路AⅠ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電気回路AⅠ
科目番号 0080 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(電気電子コース) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「例題と演習で学ぶ電気回路」 服藤 憲司(森北出版)
担当教員 前川 孝司

到達目標

1.キルヒホッフの法則,重ねの理,テブナンの定理を理解し,直流回路の計算に用いることができる.
2.電気回路に必要な三角関数の各種定理を理解し,計算に用いることができる.
3.複素数・複素平面について理解し,回転を含めて計算することができる.
4.複素数と正弦関数の対応について理解し,位相の遅れ進みとの対応について説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
直流回路の理解と計算キルヒホッフの法則,重ねの理,テブナンの定理を用いて回路の計算,説明ができる.キルヒホッフの法則,重ねの理,テブナンの定理の説明ができる.キルヒホッフの法則,重ねの理,テブナンの定理の説明ができない.
三角関数の理解と計算電気回路に必要な三角関数の各種定理を理解し、応用問題などの計算に用いることができる電気数学に必要な三角関数の各種定理を理解し、基本的な計算に用いることができる電気数学に必要な三角関数の各種定理の理解が不十分で、基本的な計算に用いることができない.
複素数・複素平面の理解と計算複素表示について理解し、計算ができ、複素平面にベクトルを描くことができる.複素表示について理解し、計算ができるあるいは、複素平面にベクトルを描くことのいづれかができる.複素表示について理解できず、計算や、複素平面にベクトルを描くことができない.
複素数と正弦波交流の対応の理解と計算単振動の合成ができ,複素数と正弦関数との対応が理解でき、位相の進みや遅れの関係について説明ができる単振動の合成ができ,複素数と正弦関数との対応が理解できる.単振動の合成や,複素数と正弦関数との対応が理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。

教育方法等

概要:
工学基礎Ⅰ,電気基礎で学んだ電気回路の基本的な特性を,より数学的・物理的に理解させる.特に,交流回路の解析に不可欠なベクトルとしての複素数の考え方を十分理解させ,この考え方を交流回路に適用し,交流回路の諸特性の 解析及びその手法の習得を目的とする.
授業の進め方・方法:
例題,演習によって理解が深まるよう授業を進める
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 直流回路の復習 電位,電位差,分圧、分流について
2週 キルヒホッフの法則・重ねの理 キルヒホッフ法則・重ねの理を用いた回路の計算
3週 テブナンの定理1 テブナンの定理について
4週 テブナンの定理2 テブナンの定理を用いた回路の演習
5週 直流回路のまとめ 直流回路のまとめの演習
6週 三角関数 三角関数の諸定理
7週 三角関数のまとめ まとめの演習
8週 中間試験
2ndQ
9週 複素数の計算,複素平面における複素ベクトル 複素平面における複素数の表示
10週 オイラーの公式 オイラーの公式と応用
11週 複素数の回転 複素数と原点周りの回転
12週 複素数のまとめ まとめの演習
13週 正弦波交流の基礎1 正弦波交流信号の表示法,角周波数,周波数,周期
14週 正弦波交流の基礎2 正弦波交流信号の最大値,実効値、位相
15週 正弦波交流の基礎3 まとめの演習
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。4前1
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。4前1,前2
ジュール熱や電力を求めることができる。4前5
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4前1
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4前1
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4前2
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4前5
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4前5
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4前5
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4前13,前14
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4前14
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4前6,前13
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。3前13,前15
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。4前2
網目電流法を用いて回路の計算ができる。4前2
節点電位法を用いて回路の計算ができる。4前2
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。4前4

評価割合

試験小テスト等演習・レポート発表相互評価合計
総合評価割合7003000100
基礎的能力000000
専門的能力7003000100
分野横断的能力000000