電気回路AⅠ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電気回路AⅠ
科目番号 0084 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(電気電子コース) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「例題と演習で学ぶ電気回路」 服藤 憲司(森北出版)
担当教員 前川 孝司

到達目標

1.交流電圧や交流電流、インピーダンス、アドミタンスを直交形式、極形式、フェーザー形式でそれぞれ示すことができる
2.交流の直列回路、並列回路、直並列回路の計算ができる
3.交流電力の皮相電力、有効電力、無効電力、力率について理解し、計算することができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
複素表示直交形式、極形式、フェーザー形式の各種表示ができるとともにそれら特徴を理解し、使い分けができる直交形式、極形式、フェーザー形式の各種表示ができる電直交形式、極形式、フェーザー形式の各種表示ができない
交流基本素子の理解交流回路の素子について理解し、計算ができ、複素平面にベクトルを描くことができる.交流回路の素子について理解し、計算ができるあるいは、複素平面にベクトルを描くことのいづれかができる.交流回路の素子について理解できず、計算や、複素平面にベクトルを描くことができない.
交流電力交流電力について理解し、計算ができ、進みや遅れの関係について説明ができる交流電力について理解し、計算ができる交流電力について理解できず、計算ができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。

教育方法等

概要:
電気数学で学んだ内容を,より物理的に理解させる.特に,交流回路の解析に不可欠なベクトルとしての複素数の考え方を十分理解させ,この考え方を交流回路に適用し,交流回路の諸特性の解析及びその手法の習得を目的とする.
授業の進め方・方法:
講義形式で進め、演習問題を通じて理解を深め応用力を身につける
注意点:
電気数学の内容を土台としている

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、正弦波交流の基礎 正弦波の特徴やパラメータを数式あるいは図より求めることができる
2週 複素数の基礎、複素数表示 直交形式や極形式あるいは形式変換を用いて複素数の計算を行うことができる
3週 フェーザー形式 フェーザー形式について理解し、時間変化する交流信号をフェーザー形式で示すことができる
4週 交流の基本素子(R,L,C) 交流の基本素子(R,L,C)単体の電圧や電流、リアクタンスを求めることができる
5週 複素インピーダンス、複素アドミタンス 複素インピーダンスまた複素アドミタンスについて理解し、使用される用語についても理解している
6週 交流直列回路 交流の直列回路の計算問題を解くことができる
7週 交流並列回路 交流の並列回路の計算問題を解くことができる
8週 中間試験 指定された問題に対して60点以上の得点をとることができる
2ndQ
9週 直並列回路 交流の直並列回路の計算問題を解くことができる
10週 交流ブリッジ回路 交流ブリッジ回路の計算問題を解くことができる
11週 複素平面上へのベクトル図示 交流回路の各ベクトルを複素平面上に描くことができる
12週 交流回路の電力 交流回路の各素子の電力を求めることができる
13週 交流電力(皮相電力、有効電力、無効電力、力率) 交流電力について理解し、皮相電力、有効電力、無効電力、力率について計算することができる
14週 複素電力 複素電力の考え方を理解し、進みや遅れについて説明することができる
15週 まとめの演習 これまでの内容について理解し、演習問題を解くことができる
16週 定期試験 指定された問題に対して60点以上の得点をとることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。4前1
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。4前1,前2
ジュール熱や電力を求めることができる。4前5
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4前1
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4前1
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4前2
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4前5
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4前5
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4前5
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4前13,前14
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4前14
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4前6,前13
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。3前13,前15
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。4前2
網目電流法を用いて回路の計算ができる。4前2
節点電位法を用いて回路の計算ができる。4前2
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。4前4

評価割合

試験小テスト等演習・レポート発表相互評価合計
総合評価割合7030000100
基礎的能力000000
専門的能力7030000100
分野横断的能力000000