電子工学

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電子工学
科目番号 0135 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(電気電子コース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 電子デバイス工学 古川静二郎ほか著 森北出版
担当教員 加島 篤

到達目標

1.電子物性の基礎を学び、半導体や半導体デバイスの基本的性質を説明できる。B①②、SB①
2.バンド構造を用いて、pn接合ダイオードやトランジスタなどの動作原理と電気特性を説明できる。B①②、SB①
3.半導体素子の応用例を説明できる。B①②、SB①

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1固体中の電子の振る舞いから金属や半導体の電気特性とその温度依存性を説明できる 固体中の電子の振る舞いから金属や半導体の電気特性を説明できる 金属や半導体の電気特性を説明できない
評価項目2ドリフトや拡散によるキャリアの動きやバンド構造を用いてpn接合の電気特性を説明できる バンド構造を用いてpn接合の電気特性を説明できる バンド構造を用いてpn接合の電気特性を説明できない
評価項目3バンド構造を用いて半導体素子の構造と動作原理、実際の応用例を説明できる 半導体素子の構造と動作原理を説明できる 半導体素子の構造と動作原理を説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
JABEE SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
JABEE SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。

教育方法等

概要:
各種電子機器の動作を理解するために、半導体素子の電気特性の理解を目的とする。電子の基本的性質と物理現象を学んだ後、半導体における電子の多彩な振る舞いとその応用を学ぶ
授業の進め方・方法:
電子工学の基礎となる固体電子論の説明を理解可能な範囲に留める一方で、ダイオード等重要な電子デバイスについてその構造と動作原理を詳細に解説する。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 原子の構造
原子の電子配列と電子の軌道を理解できる
2週 電子の性質
電子のエネルギー準位を理解できる
3週 固体の結晶構造
固体の結晶構造を理解できる
4週 エネルギー準位
エネルギーバンドの形成を理解できる
5週 導体・絶縁体・半導体
バンド構造と電気特性の違いを理解できる
6週 固体の電気伝導
固体の電気伝導の仕組みを理解できる
7週 フェルミ準位
固体の電気伝導の仕組みを理解できる
8週 中間試験
2ndQ
9週 不純物半導体
不純物半導体の形成について理解できる
10週 キャリアの拡散とドリフト
半導体におけるキャリアの拡散とドリフトを理解できる
11週 pn接合と空乏層
pn接合における空乏層の形成を理解できる
12週 pn接合ダイオードのバンド構造
pn接合のバンド構造と電圧電流特性の関係を理解できる
13週 pn接合ダイオードの電圧電流特性
pn接合の電圧電流特性の理論を理解できる
14週 pn接合の降伏現象
電子なだれ降伏とツェナー降伏のメカニズムと定電圧ダイオードの動作原理を理解できる
15週 pn接合の静電容量と金属-半導体接合
可変容量ダイオードとのショットキーバリアダイオードの構造と動作原理を理解できる
16週 定期定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。4前2
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。4前1,前2
原子の構造を説明できる。4前1
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。4前3
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。4前4,前5,前7
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。4前6
真性半導体と不純物半導体を説明できる。4前9
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。4前4,前5
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4前11,前12,前13

評価割合

試験発表課題・レポート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90010000100
基礎的能力0000000
専門的能力90010000100
分野横断的能力0000000