高電圧工学

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 高電圧工学
科目番号 0144 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学科(電気電子コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 EEText 高電圧パルスパワー工学
担当教員 福澤 剛

到達目標

気体の絶縁破壊現象を説明できる。
プラズマの生成と、プラズマの振舞いを説明できる。
高電圧の発生法と計測法を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1気体の性質 (状態方程式、 速度分布、 平均自由行程など)、荷電粒子の生成・消失過程を理解し、気体の絶縁破壊現象を説明できる。気体の性質、荷電粒子の生成・消失過程を理解できる。気体の性質、荷電粒子の生成・消失過程を理解できない。
評価項目2プラズマの特徴 (準中性,、特徴的スケール) と生成法を説明できる。 製造現場で利用されるプラズマと関連づけられる。プラズマの特徴を理解し、プラズマの生成法を説明できる。プラズマの特徴を理解できない。
評価項目3高電圧発生装置、高電圧・大電流の計測法の原理を説明できる。 高電圧現象の産業への利用例を説明できる。高電圧発生装置、高電圧・大電流の計測法の原理を理解できる。高電圧発生装置、高電圧・大電流の計測法の原理を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
JABEE SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
JABEE SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。

教育方法等

概要:
落雷や絶縁皮膜の破壊などは高電圧・強電界による絶縁破壊現象であり、様々な事故の原因となる。一方、絶縁破壊現象で生じる放電プラズマは、半導体デバイスの製造、廃棄物処理、照明など多くの産業分野で利用される。高電圧事故の回避、プラズマの利用のため、絶縁破壊現象、プラズマ、高電圧計測等について学ぶ。
授業の進め方・方法:
気体の性質、荷電粒子の振舞いからはじめ、気体の絶縁破壊現象、プラズマの特徴について学ぶ。さらに、高電圧発生方法や計測手法について学ぶ。
自宅学習用に課題の指示をするので、各自で取組み、指定の期日までにwebclassに提出すること。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 感電事故 感電事故の原因・現象を理解し、事故防止の意識を高める。
2週 気体の性質 気体の密度と圧力の関係、マクスウェルの速度分布、熱速度などを理解する。
3週 荷電粒子の振舞い 荷電粒子の衝突断面積、平均自由行程、衝突頻度などを理解する。
4週 荷電粒子の振舞い 励起、電離、再結合などの荷電粒子の生成・消失過程を理解する。
5週 気体の絶縁破壊現象 パッシェンの法則を理解し、圧力と距離、絶縁破壊電圧の関係を理解する。
6週 気体の絶縁破壊現象 ストリーマ放電、コロナ放電など、さまざまな放電形態を理解する。
7週 1~6週目までの復習
8週 中間試験
2ndQ
9週 プラズマの性質 プラズマの特徴 (準中性、特徴的空間・時間スケール) を理解する。
10週 プラズマの性質 プラズマの特徴 (準中性、特徴的空間・時間スケール) を理解する。
11週 放電プラズマの生成 直流・高周波・マイクロ波・バリア放電など、プラズマの生成手法を理解する。
12週 高電圧発生回路 直流・交流の高電圧発生回路を理解する。
13週 電磁エネルギーの蓄積と放出 容量性エネルギーと誘導性エネルギーの蓄積と放出の方法を理解する。
14週 高電圧・大電流計測 各種の高電圧・大電流計測法を理解する。
15週 9~15週目までの復習
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テスト等演習・レポート発表相互評価合計
総合評価割合7003000100
基礎的能力000000
専門的能力7003000100
分野横断的能力000000