数学特論

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 数学特論
科目番号 0146 科目区分 専門 / 選択
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(電気電子コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「新応用数学」大日本図書
担当教員 杉山 俊

到達目標

1. 1変数の複素数の空間を把握し、種々の複素関数を理解する。
2. 複素の微分ができる。
3. 複素積分の値を求めることができる。
4. 複素積分を応用して、実の積分の問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複素関数の軌跡を追跡できる。複素関数の大きさ・偏角を求めることができる。複素関数が把握できない。
評価項目2正則関数かどうか判定でき、偏微分方程式を解いて、正則関数を構成できる。正則関数かどうか判定できる。正則関数であるかどうか判定できない。
評価項目3コーシーの積分表示と留数定理の同値性が把握でき、複素積分問題に十分対応できる。公式、留数定理を使って複素積分を求めることができる。複素積分が求めらない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3年次までに学習した微分積分学の延長として複素関数論を学ぶ。微分積分を複素数の範囲に拡張することの有効性と理論の広がりを実感していただきたい。
授業の進め方・方法:
授業の進度に合わせ、その都度レポート課題を与える。
注意点:
1. 微分積分学、特に、実多変数関数の微分積分をしっかりと復習しておくこと。
2. 適宜、演習を繰り返すこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 イントロダクション/集合論の基本と記法 複素関数論で用いる基本的な集合論の記法を理解できる
2週 複素数と複素平面 複素数の複素平面での位置を掴むことができる
3週 n乗根 ドモアブルの公式を用いてn乗根を求めることができる
4週 複素関数(指数関数・三角関数・双曲線関数) 複素数に拡張した指数関数・三角関数を複素平面上で認識できる
5週 複素微分と正則関数 複素微分・正則関数の定義を理解し、複素関数が正則か否か判別できる
6週 コーシー・リーマンの関係式 コーシー・リーマンの関係式を用いて、複素関数が正則か否か判別できる
7週 複素積分,コーシーの積分定理 複素積分の定義を理解し,コーシーの積分定理を適用できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 コーシーの積分公式とテーラー展開 コーシーの積分公式を理解し,関数のテーラー展開の表示を求められる.
10週 ローラン展開と留数定理 孤立特異点を持つ関数のローラン展開とそれにより定まる留数を用いて,積分の計算が実行できる.
11週 実績分への応用 複素積分を応用して実績分の計算ができる.
12週 複素積分の総合的演習 コーシーの積分定理,コーシーの積分公式,留数定理を用いた総合的な演習を行い,複素積分を計算できる.
13週 正則関数と正則領域 一変数正則関数が豊富に存在できることを理解し,具体的に正則関数を構成できる,
14週 多変数正則関数 一変数正則関数と多変数正則関数との差異を理解し,多変数のコーシー積分公式が使える.
15週 振り返り 講義全体の振り返りを行い,正則関数の判定,複素積分の計算演習を行う.
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験提出物等合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100
専門的能力000
分野横断的能力000