電力システム工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電力システム工学Ⅱ
科目番号 0147 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(電気電子コース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 角﨑 敏光

到達目標

1、電気エネルギーの発生、輸送および利用に用いられる回転機と静止器等の動作原理と構造、それぞれの働きとかかわりについて理解できる。
2、高度な社会・産業活動を行うために要求される品質の高い電力とは何かを学び、品質維持にいかなる手段が用いられているかを理解する。
3、電力システムの日常的な稼働により、高度な社会、産業活動と環境保全活動の相克について学び、電気エネルギーと環境問題の関わりについて理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電気エネルギーの発生、輸送および利用に用いられる回転機と静止器等の動作原理と構造、それぞれの働きとかかわりについて理解できる。発電効率や事故時の潮流・電圧計算等ができる。回転機と静止器等の動作原理と構造、それぞれの働きとかかわりについて理解できる。回転機と静止器等の動作原理と構造、それぞれの働きとかかわりについて理解できない。
高度な社会・産業活動を行うために要求される品質の高い電力とは何かを学び、品質維持にいかなる手段が用いられているかを理解する。品質維持に必要な系統の安定度や保護装置の動作特性などの考え方が理解できる。高度な社会・産業活動を行うために要求される品質の高い電力について理解できる。 品質維持にいかなる手段が用いられているか理解できる。高度な社会・産業活動を行うために要求される品質の高い電力について理解できない。 品質維持にいかなる手段が用いられているか理解できない。
電力システムの日常的な稼働により、高度な社会、産業活動と環境  保全活動の相克について学び、電気エネルギーの環境問題の関わりについて理解できる。電気エネルギーの環境問題の関わりについて理解し、今後の課題について多方面から考察ができる。電力システムの日常的な稼働により、高度な社会、産業活動と環境保全活動の相克について理解できる。 電気エネルギーの環境問題の関わりについて理解できる。電力システムの日常的な稼働により、高度な社会、産業活動と環境保全活動の相克について理解できない。 電気エネルギーの環境問題の関わりについて理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
学習・教育到達度目標 D① 専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を統合し、活用できる。
学習・教育到達度目標 F② 工業技術と社会・環境との関わりを考えることができる。
JABEE SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
JABEE SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。
JABEE SC① 専門工学の実践に必要な知識を深め、実験や実習を通じて、問題解決の経験を積む。
JABEE SF② 工業技術と社会・環境との関わりを理解し、社会・環境への効果と影響を説明できる。

教育方法等

概要:
現代社会を支えるエネルギーとして電力は極めて重要である。本講義では、電力の発生、変換、輸送および消費についての基礎知識及び電力システムの運用の概要について学習する。更に、風力・太陽光発電等の自然エネルギーを利用した発電方式について理解を深め、また、日本のエネルギー事情及び地球環境問題について知識を得ることを目的とする。
この科目は、企業で電力会社の設備・施設の設計・施工業務を担当していた教員が、その経験を活かし、電力システムについて講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
教科書に従って講義を行う。授業の一環として年2回程度の火力発電所及び変電所等の施設見学を実施する。
注意点:
この科目は電気主任技術者(第二種)免状の認定申請に必要な科目の一つである。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 送電設備 送電設備(架空、地中)が説明できる。
2週 送電設備 送電設備(架空、地中)が説明できる。
3週 送電設備 電気特性(線路定数、等価回路)が説明できる。
4週 送電設備 電気特性(線路定数、等価回路)が説明できる。
5週 送電設備 電気特性(線路定数、等価回路)が説明できる。
6週 送電設備 電力系統の安定度が説明できる。、故障計算ができる。
7週 送電設備 電力系統の安定度が説明できる。、故障計算ができる。
8週 送電設備 電力系統の安定度が説明できる。、故障計算ができる。
4thQ
9週 送電設備 電力系統の安定度が説明できる。、故障計算ができる。
10週 送電設備 電力系統の安定度が説明できる。、故障計算ができる。
11週 変電設備 変電設備(構成機器、結線方式)、保護装置が説明できる。
12週 変電設備 変電設備(構成機器、結線方式)、保護装置が説明できる。
13週 配電設備 配電設備(構成機器、配線方式)が説明できる。
14週 故障と異常現象 電力系統に発生する故障と異常現象(誘導傷害など)とその対策が説明できる。
15週 電力系統運用技術 周波数、電圧(調相容量計算を含む)、連系線潮流の制御方式が説明できる。
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。4後6,後7,後8,後9,後10,後13
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。4後15
電力システムの経済的運用について説明できる。4後14,後15
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4後11,後12,後13

評価割合

試験小テスト等演習・レポート発表相互評価合計
総合評価割合5005000100
基礎的能力000000
専門的能力5005000100
分野横断的能力000000