物理I

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 物理I
科目番号 0006 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学科(情報システムコース) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「総合物理1」 植松恒夫 他(啓林館),「セミナー物理基礎+物理」 第一学習社編集部 (第一学習社)
担当教員 宮内 真人,鎌田 慶宣,菊地 真吏子

到達目標

物理学の学習を通じて,自然現象を系統的,論理的に考えていく能力を養い,広く自然の諸現象を科学的に解明するための物理的な見方,考え方を見につけさせる.さらに,物理学は工学を学ぶための極めて重要な基礎であり,多くの分野において科学技術の発展に欠かせない知識であることを認識させることを基本目標とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物理学の理論にそって自然現象を説明できる物理学の理論にそって自然現象を考えることができる物理学の理論にそって自然現象を考えることができない
評価項目2数式の物理的意味を説明できる数式の物理的意味を知っている数式の物理的意味を知らない
評価項目3物理量を正しく求めることができる物理量の求め方を知っている物理量の求め方を知らない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物理学の学習を通じて,自然現象を系統的,論理的に考えていく能力を養い,広く自然の諸現象を科学的に解明するための物理的な見方,考え方を見につけ去る.さらに,物理学は工学を学ぶための極めて重要な基礎であり,多くの分野において科学技術の発展に欠かせない知識であることを認識させる.
授業の進め方・方法:
全員が理解する事を基本方針とする.そのために検定教科書を用いた講義により物理的な内容の理解に努め,問題演習,実験,小テストを折り込みながら講義を進める.また,講義内容に対して現実感を持たせるため,教員による模範実験(デモンストレーション)を随時織り込むほか,数回の一斉実験も行う.
注意点:
・授業で課せられる演習問題課題への提出が求められる.
・1日2問ノート,夏期課題,冬期課題を課します.提出日に遅れないようにして下さい.
・長期休業明けに実施される課題テストの結果も成績に反映させます.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
運動の表し方,平均の速度
・物理量のMKS単位系を使い分けることができる.
・時刻と位置の関係を表すことができる.
・平均の速さと瞬間の速さの違いを述べることができる.
2週 速度, 等速直線運動 ・物体の位置や速度の計算ができる.
・道のりなどを求めることができる.
3週 平面内の運動,相対速度 ・平面内を移動する質点の運動を位置の変化として表すことができる.
・速度ベクトルを表現することができ,直線および平面運動する2物体の相対速度・合成速度を求めることができる.
4週 実験:質量と長さの測定実験
・物理てんびん・ノギスを用いて物体の質量と長さを測定できる.   
・有効数字を理解して, データを集計できる.
・測定結果をまとめ, レポートを書くことができる.             
5週 加速度,等加速度直線運動 ・加速度について説明でき,加速度を計算で求めることができる.
・等加速度直線運動の公式を用いて,物体の位置,時間,速度を計算で求めることができる.
6週 加速度,等加速度直線運動 ・加速度について説明でき,加速度を計算で求めることができる.
・等加速度直線運動の公式を用いて,物体の位置,時間,速度を計算で求めることができる.
7週 加速度,等加速度直線運動 ・加速度について説明でき,加速度を計算で求めることができる.
・等加速度直線運動の公式を用いて,物体の位置,時間,速度を計算で求めることができる.
8週 中間試験 ・既習領域の問題を解くことができる.
2ndQ
9週 試験内容について解説
落体運動,放物運動
・試験内容を理解する
・自由落下運動・鉛直投射した物体の位置や時間,速度に関する計算ができる.
・水平投射した物体の位置や時間,速度に関する計算ができる.
・斜方投射した物体の位置や時間,速度に関する計算ができる.
10週 落体運動,放物運動 ・自由落下運動・鉛直投射した物体の位置や時間,速度に関する計算ができる.
・水平投射した物体の位置や時間,速度に関する計算ができる.
・斜方投射した物体の位置や時間,速度に関する計算ができる.
11週 力の働きとつりあい,いろいろな力
・物体に作用する力を図示することができる.
・力の合成・分解について理解し,合力や成分分解した力を求めることができる.
・釣り合いの状態の力を求めることができる.
・重力・弾性力・張力・浮力・圧力などのいろいろな力について計算ができる.
・静止摩擦力がはたらいている場合の力のつり合いを理解し,最大摩擦力を計算で求めることができる.
12週 力の働きとつりあい,いろいろな力
・物体に作用する力を図示することができる.
・力の合成・分解について理解し,合力や成分分解した力を求めることができる.
・釣り合いの状態の力を求めることができる.
・重力・弾性力・張力・浮力・圧力などのいろいろな力について計算ができる.
・静止摩擦力がはたらいている場合の力のつり合いを理解し,最大摩擦力を計算で求めることができる.
13週 実験:摩擦力と力のつりあい ・物体に加わる3力の測定を行い,力の合成・分解が成り立つかを確かめる.
・最大摩擦力を測定し,静止摩擦係数を求める測定実験を行う.
・測定データを適切に処理し報告書を書くことができる.
14週 剛体に働く力,力のモーメントのつりあい,物体の重心とつりあい ・質点・剛体について説明することができる.
・力のモーメントについて理解し,計算することができる.
・剛体における力のつり合いについて理解し,計算することができる
・物体の重心について説明することができ,物体の重心とつりあいの状態にある力を求めることができる.
15週 期末試験
・既習領域の問題を解くことができる.
16週 試験内容について解説
・試験内容を理解する
後期
3rdQ
1週 運動の3法則,運動方程式の立て方
・運動の3法則について説明できる.
・力が作用する物体の運動について,運動方程式を立てて解くことができる.
・互いに力を及ぼし合う物体の運動について,運動方程式を立てて解くことができる.
・動摩擦力がはたらく物体の運動について計算できる.
2週 運動の3法則,運動方程式の立て方
・運動の3法則について説明できる.
・力が作用する物体の運動について,運動方程式を立てて解くことができる.
・互いに力を及ぼし合う物体の運動について,運動方程式を立てて解くことができる.
・動摩擦力がはたらく物体の運動について計算できる.
3週 運動の3法則,運動方程式の立て方
・運動の3法則について説明できる.
・力が作用する物体の運動について,運動方程式を立てて解くことができる.
・互いに力を及ぼし合う物体の運動について,運動方程式を立てて解くことができる.
・動摩擦力がはたらく物体の運動について計算できる.
4週 仕事,運動エネルギー,位置エネルギー ・仕事や仕事率を求めることができる.
・運動エネルギー,重力による位置エネルギー,弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる.
5週 仕事,運動エネルギー,位置エネルギー ・仕事や仕事率を求めることができる.
・運動エネルギー,重力による位置エネルギー,弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる.
6週 仕事,運動エネルギー,位置エネルギー ・仕事や仕事率を求めることができる.
・運動エネルギー,重力による位置エネルギー,弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる.
7週 力学的エネルギー保存の法則 ・力学的エネルギー保存の法則を用いて,様々な物理量の計算に利用できる.
8週 中間試験 .既習領域の問題を解くことができる.
4thQ
9週 試験内容について解説
運動量と力積
・中間試験の内容を理解する.
・物体の質量と速度から運動量を求めることができる.
・運動量の差が力積に等しいことに関する計算ができる.
10週 運動量と力積 ・物体の質量と速度から運動量を求めることができる.
・運動量の差が力積に等しいことに関する計算ができる.
11週 運動量保存の法則 ・運動量の保存則を用いて,様々な物体の衝突問題・分裂問題を解くことができる.
12週 運動量保存の法則 ・運動量の保存則を用いて,様々な物体の衝突問題・分裂問題を解くことができる.
13週 反発係数,斜め衝突 ・反発係数を用いて,衝突問題を解くことができる.
14週 反発係数,斜め衝突 ・反発係数を用いて,衝突問題を解くことができる.
15週 反発係数,斜め衝突 ・反発係数を用いて,衝突問題を解くことができる.
16週 定期試験内容について開設 ・定期試験の内容を理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3前1,前2
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3前3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3前5,前6,前7
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3前3,前5,前6,前7
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3前1,前2
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前9,前10
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前9,前10
物体に作用する力を図示することができる。3前11,前12,前13
力の合成と分解をすることができる。3前11,前12,前13
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3前11,前12,前13
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3前11,前12,前13
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3前11,前12,前13
慣性の法則について説明できる。3後1,後2,後3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3後1,後2,後3
運動方程式を用いた計算ができる。3後1,後2,後3
運動の法則について説明できる。3後1,後2,後3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3前11,前12,前13
最大摩擦力に関する計算ができる。3前11,前12,前13
動摩擦力に関する計算ができる。3後1,後2,後3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3後4,後5,後6
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3後4,後5,後6
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後4,後5,後6
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後4,後5,後6
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後7
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3後9,後10
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3後9,後10
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後11,後12,後13,後14,後15
力のモーメントを求めることができる。3前14
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3前14
重心に関する計算ができる。3前14
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。2前4,前13,後12
安全を確保して、実験を行うことができる。2前4,前13,後12
実験報告書を決められた形式で作成できる。2前4,前13,後12
有効数字を考慮して、データを集計することができる。2前4,前13,後12
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。2前13
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2前4,前13,後12
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2前4,前13,後12
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2前4,前13,後12
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2前4,前13,後12
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2前4,前13,後12
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2前4,前13,後12
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。2前4,前13,後12
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2前4,前13,後12
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2前4,前13,後12
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2前4,前13,後12
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2前4,前13,後12

評価割合

試験発表相互評価態度演習・レポートその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000