システムプログラミングⅠ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 システムプログラミングⅠ
科目番号 0007 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(情報システムコース) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「コンピュータ工学への招待」柴山潔著
担当教員 才田 聡子

到達目標

・コンピュータの機能がハードウェアとソフトウェアの機能分担によって実現していることを理解する。
・五大装置それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。
・プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
・メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
・入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。
・コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて理解している。
・コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置付けを説明できる。
・プロセス管理機能や記憶管理機能などオペレーティングシステムが備えるべき機能を説明できる。

ルーブリック

要改善
コンピュータの原理コンピュータの機能を把握しており、ハードウェアとソフトウェアが機能分担しコンピュータの機能を実現していることを説明できる。コンピュータの機能を把握しており、ハードウェアとソフトウェアが機能分担しコンピュータの機能を実現していることを理解している。コンピュータの機能を把握している。コンピュータの機能を把握していない。
コンピュータシステムコンピュータの基本構成を理解している。マシン語、プログラム言語、命令サイクルとは何か説明できる。コンピュータの基本構成を理解している。マシン語、プログラム言語、命令サイクルとは何か把握している。コンピュータの基本構成を理解している。コンピュータの基本構成を理解していない。
コンピュータにおける数の表現論理値、論理演算とは何か説明できる。2進数を用いた数の表現ができる。論理値と2進数の違いを説明できる。論理値、論理演算を理解している。2進数を用いた数の表現を理解している。論理値と2進数の違いを把握している。論理値、論理演算を理解している。2進数を用いた数の表現を理解している。論理値、論理演算を理解していない。2進数を用いた数の表現を理解していない。
論理回路論理を数式として表現し操作できる。論理関数を使って論理回路や設計法を数学的に取り扱うことができ、目的に応じて適切な表現方法を使い最適化することができる。論理を数式として表現し操作できる。論理関数を使って論理回路や設計法を数学的に取り扱うことができ、様々な方法で表現できる。論理を数式として表現できる。論理関数を使って論理回路や設計法を数学的に取り扱うことができる。論理を数式として表現できない。論理回路を適切な表現方法を使って最適化することができない。
コンピュータアーキテクチャコンピュータシステムの基本構成、内部装置、外部装置のアーキテクチャを理解しその機能分担を説明できる。コンピュータシステムの基本構成、内部装置、外部装置のアーキテクチャを理解している。コンピュータシステムの基本構成、内部装置、外部装置のアーキテクチャを部分的に理解している。コンピュータシステムの基本構成、内部装置、外部装置のアーキテクチャを理解していない。
オペレーティングシステムコンピュータシステムにおけるOSの位置付け、OSの機能と構成を説明できる。OSが行うプロセス・メモリ管理や入出力・通信制御について説明できる。コンピュータシステムにおけるOSの位置付け、OSの機能と構成を理解している。OSが行うプロセス・メモリ管理や入出力・通信制御について把握している。コンピュータシステムにおけるOSの位置付け、OSの機能と構成を理解している。コンピュータシステムにおけるOSの位置付け、OSの機能と構成を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 (A)①  数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 (A)② 自主的・継続的な学習を通じて、基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 (B)① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 (B)② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。

教育方法等

概要:
本授業ではコンピュータシステムを構成するための基本ハードウェア機構である論理回路、および基本ソフトウェア機構であるオペレーティングシステムについて学ぶ。また、それらハードウェアとソフトウェアの機能分担によって実現されるコンピューターアーキテクチャについて理解する。
授業の進め方・方法:
教科書を使った講義を中心に授業を進める。教科書の内容から離れることもあるので、各自学習ノートを充実させること。授業の理解度やノートの取り方を確認しながら進めていくために。毎回簡単な小テストを授業の中盤以降に実施する。この小テストは各自のノートを参照しながら解答してよい(カメラなどで撮影された画像は除く)。
注意点:
著しく授業を妨害する行為(騒音や授業の内容とは関係のない内容の雑談等)、小テストにおける不正が観察された場合には教室から退室させこの時の小テストおよび質問は評価に加えない。
[オフィスアワー]
水曜日15:30-17:00、金曜日13:00-17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
1. コンピュータと工学
授業の進め方を理解する。また、コンピュータ工学によって何を学ぶのかを説明できるようになる。
2週 2. コンピュータシステム コンピュータシステムにおけるハードウェアとソフトウェアの機能分担によって実現される仕組みを理解する。
3週 3. 論理回路 3.1 論理回路の数学 論理代数を使い論理を数式として表現し操作できる。論理関数を使い論理回路や設計法を数学的に取り扱える。
4週 3. 論理回路 3.2 論理関数の表現 論理関数の真理値表やカルノー図を使った表現について理解を深める。
5週 3. 論理回路 3.3 論理回路の設計1 論理回路と論理関数が1対1で対応していることについて理解を深める。
6週 3. 論理回路 3.4 論理回路の設計2 さまざまな表現方法を使った論理関数と論理回路の最小化が可能になる。
7週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.1 基本アーキテクチャ
コンピュータに共通する基本ハードウェア構成と基本的なマシン命令セットを理解する。
8週 中間試験
2ndQ
9週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.2 内部装置のアーキテクチャ1
プロセッサアーキテクチャについて理解する。
10週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.2 内部装置のアーキテクチャ2
メモリアーキテクチャについて理解する。
11週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.2 内部装置のアーキテクチャ3
メモリアーキテクチャについて理解する。
12週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.3 外部装置のアーキテクチャ1
ファイル装置のアーキテクチャについて理解する。
13週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.3 外部装置のアーキテクチャ2
通信装置のアーキテクチャについて理解する。
14週 5. オペレーティングシステム
5.1 OSの役割と機能
コンピュータシステムにおけるOSの位置付け、OSの機能と構成を知る。
15週 5. オペレーティングシステム
5.2 プロセッサとメモリの管理
OSによるプロセス管理や仮想メモリについて理解する。
16週 5. オペレーティングシステム
5.3 外部装置の管理と制御
OSによる入出力制御や通信制御について理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3
整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。3
基数が異なる数の間で相互に変換できる。3
基本的な論理演算を行うことができる。3
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。3
論理式の簡単化の概念を説明できる。3
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。3
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。3
組合せ論理回路を設計することができる。3
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。3
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。3
与えられた順序回路の機能を説明することができる。3
順序回路を設計することができる。3
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。3
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。3
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。3
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。3
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。3

評価割合

定期試験小テスト質疑応答取組姿勢合計
総合評価割合604000100
基礎的能力5035±5±4085
専門的能力1050015