システムプログラミングⅡ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 システムプログラミングⅡ
科目番号 0009 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(情報システムコース) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「コンピュータ工学への招待」柴山潔著
担当教員 才田 聡子

到達目標

・プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
・メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
・入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。
・コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて理解している。
・コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置付けを説明できる。
・プロセス管理機能や記憶管理機能などオペレーティングシステムが備えるべき機能を説明できる。

ルーブリック

要改善
コンピュータアーキテクチャコンピュータシステムの基本構成、内部装置、外部装置のアーキテクチャを理解しその機能分担を説明できる。コンピュータシステムの基本構成、内部装置、外部装置のアーキテクチャを理解している。コンピュータシステムの基本構成、内部装置、外部装置のアーキテクチャを部分的に理解している。コンピュータシステムの基本構成、内部装置、外部装置のアーキテクチャを理解していない。
オペレーティングシステムコンピュータシステムにおけるOSの位置付け、OSの機能と構成を説明できる。OSが行うプロセス・メモリ管理や入出力・通信制御について説明できる。コンピュータシステムにおけるOSの位置付け、OSの機能と構成を理解している。OSが行うプロセス・メモリ管理や入出力・通信制御について把握している。コンピュータシステムにおけるOSの位置付け、OSの機能と構成を理解している。コンピュータシステムにおけるOSの位置付け、OSの機能と構成を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業ではコンピュータシステムを構成するための基本ハードウェア機構である論理回路、および基本ソフトウェア機構であるオペレーティングシステムについて学ぶ。また、それらハードウェアとソフトウェアの機能分担によって実現されるコンピューターアーキテクチャについて理解する。
授業の進め方・方法:
教科書を解説しながら演習を行いつつ、難題については周囲とディスカッションし発表する場を設ける。授業の理解度やノートの取り方を確認しながら進めていくために授業の終わりにふりかえりシートを作成し提出する。ふりかえりシートは各自のノートを参照しながら作成してよい(カメラなどで撮影された画像は除く)。
注意点:
著しく授業を妨害する行為(騒音や授業の内容とは関係のない内容の雑談等)、ふりかえりシート作成時や演習中に不正が観察された場合には教室から退室させこの時のふりかえりシートおよび演習結果は評価に加えない。
[オフィスアワー]
水曜日15:30-17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.2 内部装置のアーキテクチャ5
加算・減算の実現方法について学ぶ。
2週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.2 内部装置のアーキテクチャ6
乗算、除算、浮動小数点演算の実現方法を知る。
3週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.2 内部装置のアーキテクチャ7
メモリの階層構造、メモリの参照局所性について学ぶ。
4週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.2 内部装置のアーキテクチャ8
仮想メモリを理解する。
5週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.2 内部装置のアーキテクチャ9
キャッシュメモリを理解する。
6週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.3 外部装置のアーキテクチャ1
入出力装置装置について理解する。
7週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.3 外部装置のアーキテクチャ2
ファイル装置について理解する。
8週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.3 外部装置のアーキテクチャ3
通信装置について理解する。
4thQ
9週 中間試験
10週 5. オペレーティングシステム
5.1 OSの役割と機能
コンピュータシステムにおけるOSの位置付け、OSの機能と構成を知る。
11週 5. オペレーティングシステム
5.2 プロセッサとメモリの管理1
OSによるプロセス管理について理解する。
12週 5. オペレーティングシステム
5.2 プロセッサとメモリの管理2
仮想メモリ機構におけるOSの役割を理解する。
13週 5. オペレーティングシステム
5.3 外部装置の管理と制御
OSによる入出力制御を学ぶ。
14週 演習 プログラミングにおいて実際にシステムプログラムを呼び出して使う。
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。3
基数が異なる数の間で相互に変換できる。3
基本的な論理演算を行うことができる。3
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。3
論理式の簡単化の概念を説明できる。3
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。3
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。3
組合せ論理回路を設計することができる。3
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。3
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。3
与えられた順序回路の機能を説明することができる。3
順序回路を設計することができる。3
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。3後1,後2
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。3後1,後2,後14
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。3後3,後4,後5
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。3後6,後7,後8
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。3後3,後4,後5
システムプログラムコンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。4後10,後13,後14
プロセス管理やスケジューリングなどCPUの仮想化について説明できる。4後11,後13,後14
記憶管理の基本的な考え方について説明できる。4後12,後13,後14
コンパイラの役割と仕組みについて説明できる。3後10,後14
情報数学・情報理論コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。3後1,後2
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。3後1,後2

評価割合

定期試験小テスト質疑応答取組姿勢合計
総合評価割合604000100
基礎的能力5035±5±4085
専門的能力1050015