電子情報システム工学実験実習Ⅰ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電子情報システム工学実験実習Ⅰ
科目番号 0010 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 生産デザイン工学科(情報システムコース) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 実験テキスト(担当教員作成)
担当教員 白濵 成希,吉野 慶一,中島 レイ,松久保 潤,秋本 髙明,才田 聡子,福田 龍樹

到達目標

1. 必要な値を測定し、表・グラフで表すことができる。
2. 所定の基準を満たした実験報告書を期限内に提出できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
実験の取り組み実験に必要な知識を有し,教員の助言なしに自分だけで実験を遂行できる.実験に必要な知識を有し,教員の助言があれば自分だけで実験を遂行できる.実験に必要な知識を有しておらず,教員が中心にならないと実験ができない.
実験内容の理解実験の背景にある原理原則を理解し,実験の目的を説明できる.実験の目的を理解し,実験の目的を説明できる.実験の背景にある原理原則を理解しておらず,実験の目的が説明できない.
レポート作成,データ処理レポート作成に必要なデータ処理に加え,読む立場を考えたレポートを作成できる.レポート作成に必要なデータ処理を行い,体裁の整ったレポートが作成できる.レポート作成やそれに必要なデータ処理を行えない。
実験機器,計測機器の扱い実験機器や計測機器を教員の助言なしに自分だけで扱える。実験機器や計測機器を教員の助言があれば扱える。実験機器や計測機器を教員の操作なしで扱えない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 (C)① 実験や実習を通じて、問題解決の実践的な経験を積む。
準学士課程の教育目標 (C)② 機器類(装置・計測器・コンピュータなど)を用いて、データを収集し、処理できる。
準学士課程の教育目標 (C)③ 実験結果から適切な図や表を作り、専門工学基礎知識をもとにその内容を考察することができる。
準学士課程の教育目標 (C)④ 実験や実習について、方法・結果・考察をまとめ、報告できる。
準学士課程の教育目標 (D)① 専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を統合し、活用できる。
準学士課程の教育目標 (D)② 工学知識や技術を用いて、課題解決のための調査や実験を計画し、遂行できる。
準学士課程の教育目標 (D)② 工学知識や技術を用いて、課題解決のための調査や実験を計画し、遂行できる。
準学士課程の教育目標 (F)② 工業技術と社会・環境との関わりを考えることができる。
準学士課程の教育目標 (F)③ 技術者としての役割と責任を認識できる。
準学士課程の教育目標 (G)① 健やかな心身を持ち、社会性、協調性を身に付ける。
準学士課程の教育目標 (G)② 社会人として、技術者として必要な素養、一般常識や礼儀、マナーについて考えることができる。

教育方法等

概要:
電気・電子回路で用いられる回路要素の特性を理解し,その取扱いと応用について学ぶことを目的とする.併せて,基本的な測定器の取り扱い,実験についての手法を学ぶ.情報処理に関する実験を通して専門科目に対する理解を深める.
授業の進め方・方法:
毎週10班に分かれ,ローテンションで各実験に取り組む。各実験は予習事項の確認・実験・まとめという順に行われる.前・後期ともに工場見学を実施する.
注意点:
事前に指示された項目および課題を予習しておくことが実験着手の必須条件である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 キルヒホッフの法則の実験 電気回路で学んだキルヒホッフの法則を実験によって確認し,その理解を深める.
3週 重ねの定理 回路の電圧,電流を測定して定理を実験により深く理解する.
4週 Cのリアクタンス コンデンサのリアクタンスとは何か,コンデンサのリアクタンスが交流の周波数によってどのように変わるかを調べる.
5週 CTF, セキュリティ演習1 様々なセキュリティに関する問題に対して,適切な知識,ツールを用いて解決することで理解を深める.
6週 CTF, セキュリティ演習2 様々なセキュリティに関する問題に対して,適切な知識,ツールを用いて解決することで理解を深める.
7週 定電圧源と定電流源 直流電源の特性と内部抵抗の関係を理解する.
8週 レポート整理
2ndQ
9週 レポート整理
10週 工場見学
11週 ホイートストンブリッジ ホイートストンブリッジの原理とそれを利用した未知抵抗の測定法を理解する.併せてホイートストンブリッジの使用方法を習得する.
12週 ワンチップマイコンによるI/O制御 組み込みマイコンにおけるC言語特有のI/Oポート設定・操作記述について理解を深める.
13週 加算器 2bit以上のデータに対する加算を実現するため,全加算器の仕組みを確認し,論理ゲートの数を減らしながら全加算器を実装する.
14週 レジスタ(1bitCPU) CPUが実装すべき命令のうち転送命令,演算命令の実装について理解を深める.
15週 レポート整理
16週 レポート整理
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
2週 Androidアプリ開発実習1 App Inventorを用いてAndroidアプリの開発方法について学ぶ.
3週 Androidアプリ開発実習2 グループでアイデアを出し合い,Androidアプリを開発する.
4週 カウンタ フリップフロップを用いてカウンタ回路を製作することによりカウンタの設計方法を理解する.
5週 D-Rによる波形整形回路 ダイオードによる整流回路や波形整形回路の動作の測定を通して,ダイオードを用いた回路について理解を深める.
6週 トランジスタの静特性 トランジスタの静特性について実験を通して理解を深める.
7週 トランジスタ増幅器の特性 トランジスタ増幅器の特性について実験を通して理解を深める.
8週 レポート整理
4thQ
9週 レポート整理
10週 工場見学
11週 コンピュータ設計演習1 真理値表とカルノー図を使って論理回路を設計し
CPU内部の動作を表現できることを確認する.
12週 コンピュータ設計演習2 様々なセキュリティに関する問題に対して,適切な知識,ツールを用いて解決することで理解を深める.
13週 交流回路要素の周波数特性 交流回路要素の周波数特性について実験を通して理解を深める.
14週 RC回路の周波数特性 RC回路の周波数特性について実験を通して理解を深める.
15週 レポート整理
16週 レポート整理

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。3
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。3
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。3
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3
直流回路論における諸定理について実験を通して理解する。3
交流回路論における諸現象について実験を通して理解する。3
過渡現象について実験を通して理解する。3
半導体素子の電気的特性の測定法を習得し、実験を通して理解する。3
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。3
論理回路の動作について実験結果を考察できる。3
情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。3
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。3
与えられた数値を別の基数を使った数値に変換できる。3
与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。3

評価割合

レポート取組姿勢合計
総合評価割合9010100
基礎的能力000
専門的能力9010100
分野横断的能力000