過渡現象論

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 過渡現象論
科目番号 0015 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(情報システムコース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 過渡現象の基礎, 信号処理入門
担当教員 松久保 潤

到達目標

ラプラス変換によるインピーダンスの表現形式を用いることができる.
部分分数分解を用いて逆ラプラス変換できる.
ひずみ波のラプラス変換を導出できる.
ひずみ波のフーリエ級数展開を導出できる.
フーリエ変換の基本的な性質を導出できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
基礎的能力回路特性の解析に利用できる回路特性を求められる回路特性を求められない
専門的能力過渡応答および周波数特性の解析に利用できる過渡応答および周波数特性を求められる過渡応答および周波数特性を求められない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3年生までに学んだ直流および交流回路の解析法を基に過渡応答の求め方, および周波数特性の解析法を学習する. 過渡応答および周波数解析は古典制御理論およびアナログ信号処理の基礎となる.
授業の進め方・方法:
直流および交流回路の解析法を復習し, 過渡応答の求め方および周波数特性の解析法に進む. 受講者には, 2階の定数係数線形微分方程式を解けること, および3次元以上のベクトル合成の概念が要求される.
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 概説, 直流回路の復習(合成抵抗) 合成抵抗に基づいて, 分圧則を使えるようになる
2週 交流回路の復習(合成インピーダンス) 合成インピーダンスに基づいて, 分圧則を使えるようになる
3週 線形回路の過渡応答を微分方程式から求める(ラプラス変換1) 基本的な関数のラプラス変換の導出およびラプラス変換の性質を証明できるようになる
4週 線形回路の過渡応答を微分方程式から求める(ラプラス変換2) 部分分数分解および逆ラプラス変換によって過渡応答を求められるようになる
5週 回路のパラメータと過渡応答の特性を対応付ける1 過渡応答の式から, パラメータに対する過渡応答の変化を説明できるようになる
6週 回路のパラメータと過渡応答の特性を対応付ける2 過渡応答の式から, パラメータに対する過渡応答の変化を説明できるようになる
7週 回路のパラメータと過渡応答の特性を対応付ける3 過渡応答の式から, パラメータに対する過渡応答の変化を説明できるようになる
8週 中間試験
2ndQ
9週 交流回路の入出力特性を再考する 複数の周波数の正弦波が入力された場合の入出力応答を考える
10週 ひずみ波交流の周波数特性を解析する1 実フーリエ級数展開を導出する1
11週 ひずみ波交流の周波数特性を解析する2 実フーリエ級数展開を導出する2
12週 ひずみ波交流の周波数特性を解析する3 R,L,Cから成る回路にひずみ波を入力した場合の出力を導出する
13週 非周期関数の周波数特性を解析する1 複素フーリエ級数展開からフーリエ変換を導出する
14週 非周期関数の周波数特性を解析する2 基本的な関数のフーリエ変換を導出する
15週 期末試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
節点電位法を用いて回路の計算ができる。3

評価割合

試験(小テスト含む)合計
総合評価割合100100
基礎的能力4040
専門的能力6060